IS to family   作:ハナのTV

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トーナメントの開会式の挨拶が行われているのを他の物より高い位置から見物している集団がいた。貴賓室のような、位置づけのこの部屋で質素なデザインながらも、高級素材をふんだんに使った椅子に座った彼らは国家並びに企業の代表達で各々このトーナメントの観戦をしに来ていた。無論、ドームで野球を見るような楽しげなものでない。彼らはこれからIS学園から出荷される生徒という名の商品の品定めと、自分達の商品の成果を見に来ているのだ。このトーナメントは演じる側も見る側にもどちらにも意味があった。

演じる側、つまり選手たちは実力を彼らに見せつけてスポンサーを見つけようという訳だ。

何のコネもない一般生徒たちの少ない機会と言える。彼女達生徒はみな必死の思いでこの場に望んでいるが、貴賓室の彼らは違う。世間話すらするほどの気楽さだった。

「今日はデュノアさんがいませんな。」

イタリア訛りの英語で彼は隣のイギリス代表に話しかける。

「仕方ないでしょう。ISだけなら、トップシェアかもせれませんが、それ以外はお粗末だ。 先日、化粧品工場で大規模なストが起こったとか」

場内に好意的でない笑いが起こる。

「フランス人は勤勉さがない。 今回の代表候補生も第二世代型ですからな。」

「全く、進歩のないものですな。」

「それは、どうでしょうか?」

一つの声が後ろから聞こえた。振り向くとそこにはRインダストリーの代表役 ロイ・バッカスがいた。彼らは一様に顔をしかめた。Rインダストリーが気に食わないからだ。世界に触手を広げて、他国の企業を潰し、買収し、暴力的に利益をむさぼるこの巨大企業に誰もが苦い顔をした。皮肉にも、彼らに言わせれば無知蒙昧な自国民はこの企業を歓迎しているのだ。

「古い物もよいものですよ? 新しい物をばかり賛美する・・・まるでロックにはまったばかりの中学生ですな。クラシックの良さを理解しないとは。」

「さすが、未だに旧世代の兵器を作り続けているだけありますわね」

そう反論したのはアメリカの候補生管理員だ。彼女は時代遅れの品ばかり作っているRインダストリーを揶揄している。

「おかげさまで、わが社は時代遅れの品で世界一の利益を獲得しております。これも新しい物好きのあなた方のおかげです。この場を借りて礼を言いましょう。 ところで、第三世代は上手くいっていますかな? 開発費に見合うだけの利益が出るといいですな」

そう言って、一番高い席にロイは座った。この場にいる誰よりも上に座る。

主賓たちが苦虫をダース単位で噛み潰した顔をして視線をアリーナに移した。

その様子を鼻を鳴らしてロイは見物し、これからの試合に思いをはせていた。

彼はヴィンセント達の勝利を願うばかりだった。

 

 

 

 

第一試合は俺とアカネのペアからだった。相手は三年生で、片方は専用機を持っていないが、候補生だった。しかも、自称スナイパーらしい。戦斧を打鉄で握り直し、額から汗を流す。

「心配ないですよ。」

ハヤブサのモノアイがこちらを見て、中の彼女が囁くように言う。

「この日までの訓練通りにやれば勝てます。あなたは格闘専門のほうを、私はスナイパーもどきをやります。」

「わかっている・・・夢を?」

「もう一度!」

最近の第五格納庫で流行っている言葉を交わす。それと同時に試合開始のブザーが鳴った。

スナイパーがライフルを構え、太刀を構えた打鉄が突貫してくる。

挌闘機で場を乱し、後ろのスナイパーが確実にダメージを与える、そういう戦法だ。

俺たちは望み通り、挌闘機に相手する。ただし、どちらも挌闘戦で応対する。

アカネは愛銃DMR9に着剣し突撃、俺もそれに追随する。

付かず離れず、ほぼ密着した形になり、二対一の乱戦へとなった。

敵機が太刀で突きを放つのを銃身で逸らし、銃床で顔面を殴打し、その背後を戦斧で叩き割る。地に付しても、立ち上がり、いったん距離を離そうと打鉄が後退するが、ハヤブサの前では児戯にも等しかった。前に回り込まれて三回に分けて刺突を受ける、腹、胸、肩と差し込まれて苦痛にゆがむ彼女を俺はとどめと言わんばかりで振り下ろそうとするが、動物的な勘が起きて、防御姿勢を取る。飛来した弾丸が打鉄の盾を叩いた。今までフレンドリーファイアを恐れて撃てなかったスナイパーも、ここに来てようやく発砲した。

「アカネ!」

一言叫び、接近戦をしていたアカネが後退し、俺が挌闘機に接近する。

「逃がさない!」

挌闘機がアカネに肉薄しようと加速をする。それを見過ごすわけは無く俺は瞬時に加速し、アカネと挌闘機の間に入って太刀を受け止める。

「瞬時加速?! 男のくせに・・・!」

歯噛みし、猛烈な攻勢に打って出て来た、振り下ろし、突き 時には居合のように刀を隠して剣筋を見せないようにもしていた。

だが、長い刀身を完全に隠すことは不可能だ。ユーリのナイフや徒手挌闘に目が慣れた俺にとって見極めるのは難しくない。今までの経験全てが俺を助けてくれていた。

一歩分、下がって柄で小突く。すると重心を乱され、無防備な胴体が丸出しとなる。そこに戦斧のヒート化させた刃を振り下ろし、終幕にした。

「でも、まだ・・・」

倒された彼女は残った相棒が勝つことに僅かな希望を見ていた。そこの一発の銃声が轟いた。彼女の視界に写ったのは花を咲かせたライフルを抱えていた相棒の姿だけだった。

試合終了。初戦は俺たちの圧勝だった。

 

 

 

 

 

 

第五試合はユーリと簪のペアが出ていたので観戦する事にした。二人がアリーナに出てくると会場内にどよめきが起こった。ユーリの機体マーダーオブクロウの手に大型のナイフが一本握られているだけであり、他には何も持っていない、簪も同様に手には何もない。

それどころか、彼女の機体そのものが異色だった。背中には円盤状のレドームのような物体がついており、腰には打鉄のスラスターを右と左に二つずつ付けている。胴体はハーフスキンでAll or Nothingと言ったモノだろう。所々の隙間からボデイが見え、扇情的だった。

その姿をみた対戦相手は明らかに不快な顔をしている。舐められている、そう感じているようだ。

試合開始のブザーが鳴る。その瞬間、マーダーがとんだ。飛ぶでは無く、跳んだ。

地面を蹴り、一機に相手の片割れの懐に飛び込んだ。神速ともいえる速度でナイフを腹部に三回突き刺し、次に手首を切って相手の武器を手から落とさせ、頸動脈を狙って切りつける。彼女の相棒が助けようとサブマシンガンを構えたとき、赤い光の束が彼女を襲った。

赤い光は曲がりながら、相手の武器を穿った。何が起きたのかわからない三年生に向かって簪はヘッドギアに隠れた顔を向けているだけだった。

激高した三年生は簪に向かい、挌闘戦を挑む。簪は高度を上げてゆっくりと相手を見定めて、行動を開始した。後ろのレドームから赤い光が飛び出し、三年生に向かう、回避行動を取るがやはりビームがカーブをして回避機動に向かって飛来する。

これが彼女の新兵器「サジタリウスの矢」だ。レドーム内で生成したエネルギーの塊を撃つとき、レドーム内の特殊偏光鏡の角度をずらすことでビームを曲げるのだ。

ビーム同士の波長同じにすることで、ビーム同士による同士討ちも発生せず互いに素通りする。マルチロックシステムを応用し、複数の敵機の予想進路を割出し、味方にリアルタイムで情報を送ることもできる。この進路を予測するのは現時点で簪自身の演算によって処理されている。つまり彼女の緻密な計算精度をもってして可能としたシステムと言える。

被弾しながらも、ラファールの三年生は突破し簪に取りついたが、簪は虫でも払うかのように相手のナイフを持った腕を掴み、肘鉄を叩き込みさらに膝蹴り、スピンを利用した回転蹴りを放ち、距離を離させ、ビームを撃ちつづける。しかも、この時ビーム一つ一つの軌道を変えて回避できなくさせ、ライダーキックを放つ。光の奔流と共に繰り出されたソレはまさしく男心くすぐるヒーローだった。

そしてユーリの方では、首にこめかみ、左胸と切り刻まれた打鉄がその場に横たわっていた。ナイフからはオイルのような液体が滴っており、マーダーの名に相応しい姿と言える。

対照的すぎる戦い方に誰もが息をのんだ。

そんな俺たちにお構いなく彼らは腕をクロスさせていた。

 

 

 

 

 

第一回戦は波乱の場となった。三年生と二年生のチームがほとんど壊滅と言っていい状況となり一年がダークホースと化していた。インダストリー組だけでなく 格納庫レジスタンスの面々も勝ち進み、第二試合のほとんどが一年生となった。

二回戦の最初の試合はレジスタンスチームの一組の谷本 癒子と 鏡ナギ。次の対戦相手が彼女たちだ。

僕と鈴は相対する二人の装備を見る。癒子は打鉄にバズーカを二丁装備という重装備、パートナーのナギも打鉄だが、スパイクのついたシールドを両手に持つ。

「どう見る?」

鈴の緊張感の伴った声が耳に届く

「あれが彼女らなりの対策なんだろう。 注意しろよ」

「当然」

ブザーが鳴ると同時に癒子がバズーカを即座に僕に向けて放つ。最小の動きで回避しようと姿勢制御用のスラスターで右にずれた。しかし僕の予想は完璧に外れた。

飛来する砲弾はその途中で弾けて中からおびただしい量の散弾が出た。

「何?!」

彼女が放ったのは対空用の砲弾だったのだ。榴弾と思い対して動かなかった為、シールドに散弾のほとんどが命中し、一部が貫通。それらがグレイイーグルの装甲に命中し、その跳弾でセンサーを破損する。

舌打ちをしてターレットを回し、遠距離用のレンズに交換する。

そのラグをついて後方に回り込み、散弾ではなく、榴弾を連射する。

勘とセンサーだけを頼りに僕は踊った。スピンを繰り返し、回避を試みるが、一発が背中に直撃する。見ずらいレンズで彼女の姿を捉える。

彼女たちはグレイイーグルの弱点を研究してきたのだ。Rインダストリー組のは全身装甲、故に視界はカメラに頼ることとなる。さらに、関節をモーターで動かさなければならないので、もし、このモーターに散弾が食い込めば戦闘そのものができなくなる。

「面倒な・・・!」

機関砲で制圧射撃を開始し、彼女を近づけまいとする。

そして、思ったより回避が上手い。力押しだけでない手強い相手に舌を巻く。

鈴も同様で苦戦している。ナギは手持ちのシールドと肩の盾で鈴の青龍刀を受け流し、いなして防いでいる。

防ぐだけでなくスパイク付きの盾で時折反撃すらする。左フックに右ストレートと放つ。

相手が盾で攻撃しているので隙を突いて龍砲を撃っても、決定打にならない。そもそも、甲龍の装備はどれも大雑把な武器と言っていい。このことが災いして鉄壁の防御を力押しで壊さなくてはならなかった。あの巨大な青龍刀では小回りを生かして切りつけることができず、龍砲は衝撃を相手にぶつける兵器、頑強なシールドを貫通するものではない。

ごり押しで防御そのものを打壊すと言う非効率な戦法を取らざるを得なかった。

ならば、と距離を離して龍鳳の飽和攻撃を行おうとすると、癒子の散弾が襲い掛かり、シールドエネルギーを削りに来る。

「余所見とはね。」

視線を外した癒子に接近し、片方のバズーカを手甲で弾き飛ばし、ショルダータックルでアリーナのシールドにぶつける。

「クッ 邪魔しちゃって・・・!」

自爆覚悟で散弾入りのバズーカを至近距離で発砲。僕と彼女の間に散弾が跳び、彼女はスラスターを、僕は左足の関節を破砕された。さらにバズーカの弾倉に誘爆し、二機揃って墜落し地面に不時着する。

立ち上がってカメラを除くと片目が見えないのに気付く。

センサーが反応を示す。接近警報。叫びながら癒子がナイフ一本で来ていた。

「上等だ!」

マチェットをコールし、刃同士がぶつかる。癒子はかがみこみ、小回りを生かしてインファイトに持ち込む。装甲にナイフの刃ぶつかり、マニュピレーターで打鉄のわき腹を殴る。

マチェットもナイフも打ち合い、邪魔になって互いに捨て、感情だけでぶつかり合う子供の喧嘩のような醜い殴り合いに発展する。

「負けられないのよ!」

左足の関節を蹴り飛ばし、スパークが走る。そして隠し玉の榴弾を手にして、自爆を試みようとする。だが、彼女は勝負を焦りすぎた。動かない左足ごとぶつけ、体勢を崩す。

「捉まえたぞ!」

僕は哄笑をあげて彼女の首根っこを掴む。

地面に叩きつけること、三かい繰り返し、ようやく彼女の機体は止まった。

「癒子!」

ナギが叫びながら下降し転がっていたバズーカを拾い上げる。

鈴の度重なる攻撃で彼女の盾はもう限界だったため捨てたらしい。

「せめて、一機だけでも・・・!」

最後の榴弾を放つが、後ろから投げられた青龍刀で撃ち落とされた。

「アタシを忘れんな!」

龍砲の全門斉射を喰らい、ナギの打鉄のシールドエネルギーは僅かとなる。

「畜生!」

地面にバウンドして転がるところをスラスターの一瞬の加速、無意識に瞬時加速をして制動し、二丁の拳銃を呼び出し、最後の反撃を敢行する。鈴の甲龍に被弾し、右のスパイクアーマーを爆散させた。歯噛みしながらも鈴は彼女の意志に答え、青龍刀を握り、彼女を一閃した。シールドエネルギーがゼロになり試合は終了した。

しかし、ブザーは鳴らなかった。エネルギーが無いはずのナギの打鉄はその場に立っていたからだ。

ナギはホールドオープンしたハンドガンを名残惜しそうに眺めて、捨てた。

「負けちゃった・・・・」

一人そう呟いた。しかし、アリーナに彼女を笑う者はいなかった。

専用機が訓練機に勝つ、当たり前の結果ではあったが、彼女たちは敢闘し、戦い抜いた。

次の試合まで声援が止むことは無かった。

僕と鈴は最大限の敬意を示してこの場を後にした

 

 

 

 

 

 

 

観客席の一角でインダストリー組が集った。今俺の前ではこれからの事が話されていた。

「大場レジスタンスの奴等、手強いぞ。ありゃ、大場先生自ら指示したものだ。」

「そんなにか?」

俺が問うとヴィンセントは頷いた。

「あいつら、無意識ながら瞬時加速等の業も持っている。 おまけに前の弾のようにあこっちの弱点を徹底的についてくる。専用機故の脆弱性だよ。」

専用機とは確かに高性能だ。そこいらの一般基と比べれば圧倒的に見える。しかし、数多の専用機は能力を一転に特化させたものや実験機が多く、その分弱点が明確になるのだ。

ヴィンセントの場合、カメラに頼った視界確保や装甲が多い分の機動性の無さ、パワーユニットなしでは動かない駆動系を突かれたのだ。

「先生のえこひいきって言われそうだな。」

「違うね、頼まなかった奴が悪い。」

そんな冗談を言い合っていると、アリーナに悲鳴のような声が響いた。

何事かと思い、目を移すと、惨たらしい光景が広がっていた。

レジスタンスメンバーのティナ・ハミルトンに夜竹さやかのラファールが二機ともボーデヴィッヒの機体シュヴァルツェア・レーゲンによって蹂躙されていた。

装甲を剥がされ、首を掴まれたティナを掲げる。

彼女たちは篠ノ之箒を倒すことは出来たが、そこからがいけなかった。

たった一機で二機のラファールを相手にし、ほぼ無傷で勝っていた。

彼女たちは何か話していた。しかし、その声は聞こえず何を話しているかは分からない。

そうこうしていると、突然レーゲンが爆発して、怯む。ティナはその一瞬を狙ってソードオフした水平二連のショットガンを放ったが、何が起こったのか通用しなかった。

そして激高したボーデヴィッヒがワイヤーブレードで切り刻み、数分にわたってティナのラファールは怒りのはけ口とされた。

「ラウラ! それ以上は私が許さんぞ!」

織班先生の声でアナウンスが鳴り彼女は攻撃を停止した。

横たわったラファールを見つめていると不意にアカネの方がチラリと視界に入った。。それを見ているアカネの目には再び鈍い光が灯されていた。

 

 

 

 

 

 

首を掴まれて呼吸がしにくくなっていた。体中が痛み、埃にまみれた私をドイツ娘は冷酷に見る。

「たかが、学生が・・・ISをファッション程度にしか思ってない雌犬風情でこの私に叶うと思ったのか?」

「思ったんだけどね、無理だったかな? 」

乾いた笑いを出すと、首元に力が入れられ、苦悶の声を上げる。

「ふざけたマネを・・貴様は強くない。 そんなお前がデカい口を・・」

「デカい口叩いてるのはどっちよ?」

プチンと頭の中で弾けた。私は嘲笑すら浮かべて彼女を見やる。

「・・・何?」

「ファッション感覚? キレたらISを振り回すばかりのお子様の癖に、何言ってんの?

アメリカじゃあ、子供だって銃の危険さは知っているのに、あなたそれ以下ね。」

「貴様・・・」

 

彼女の眼光が鋭くなる。しかし怒りでハイになった頭では恐怖すら感じなかった。

「弱くたって、未熟だからって何? あなたが馬鹿にした男も女もねえ、皆頑張っているのよ。それを覚えておきなさい・・・それと足元注意よ。」

軽い金属音が鳴る、足元に転がった一個の手榴弾が爆発し、彼女にスキができる。ショットガンを取り出して超至近距離で放った。せめてもの反撃、倒せるかもしれない最後の希望だった。しかし、弾丸は止まった。その空間に静止したのだ。信じられない光景を目にして口をポカンと開いたが、同時に負けを察して妙に冷静になった。

「私のレーゲンをよくも・・・!」

「バンピーに傷をつけられてどう? どんな気持ち?」

そしてワイヤーブレードで私は破壊の限りを尽くされた。砕け散る装甲に銃器、痛みだってしてたのに不思議と怖くなかった。

むしろ一矢報いたことに喜びながら、意識を手放した。

 

 

 

 

場所は移り、貴賓室、正しくはVIPルーム。その部屋の中で私は思考していた。

今回のダークホースの一年生達だ。マイクの要請でシュミレーションプログラムを送ったが、これが思わぬ奇貨となった。この中で使える人材を探すことを決心する。

他の代表達も同じようで少し前まで世間話すらしていた連中が食い入るように試合を見ている。

私も目当ての試合を見つけるためにヴィンセント達の次の試合をプログラムで確認していると、目を見開く項目があった。

二回戦 第七試合 つまり休憩を挟んだ次の試合だが、対戦表にはアカネ・弾ペア vs サラ・ウェルキン・セシリア・オルコットとあった。

かつての因縁対決という事だろうか。神々の悪戯をむしろ喜び、私は椅子に深く座りなおす。五反田弾の成長ぶりを間近できる絶好のチャンスだからだ。

―――見せてみろ、君の復讐戦を

 

瞳の奥にたぎる思いを隠しながら、私はアリーナへと視線を運んだ。

 




戦闘多めの回の為、粗が目立つと思われます。
よければアドバイス等お願いします
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