IS to family   作:ハナのTV

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中間話

 

 

 

「五反田君は家に戻らないのですか?」

 

射撃訓練中に唐突に聞かれた言葉は俺の頭に疑問符が浮かぶ代物だった。

 

「どういう意味だよ?」

「訓練を開始して、そろそろ10日程になりますし、ご両親の方に顔を見せ

た方がいいのでは、と思ったのですが」

 

M9にセイフティを掛けながら、アカネは小さな顔を傾げる。

 

「……いいよ、別に」

 

素っ気なく声を出して遠慮する。視線を再び的に移しM9を発砲する。的の中心近くに五発中三発命中し、最初とは比べ物にならない程命中するようになって自分でも満足する。弾丸を撃ちきり、ホールドオープンしたのでマガジンを落とす。

 

「あっちも、そんなに気にしてないさ。 何せ蘭の将来と定食屋の儲けで

頭がいっぱいなんだから」

 

今までの事を思い出す。いつだってそうだった。妹は有名私立中の生徒会長、成績優秀、美人でIS適正Aランク。将来の成功は約束されているようなものだ。

 

当然、男で不出来な俺よりも扱いは上だ。兄妹なんて物はつまるところその程度だ。親の願望に近い者は優遇されるが、親の望む方向に優秀でなければ、つまはじきだ。

 

「……そう言わずに、会うべきでは?」

 

少し暗めのトーンでアカネは諭す口調で俺に言う。

 

「珍しく、食い下がるな。どうしたんだよ?」

「これから、会社員として仕事やら出張だのが増えるんですよ?さらに、あなたは世にめずらしい男性適正者。これから段々会えなくなること必須でしょう。 会えるうちに会っておくのが賢い選択と言うものです。それに……」

 

一拍呼吸を置いて話す。

 

「家族じゃないですか、血のつながった……絆のある家族ですよ」

 

何となくではあるが、彼女の声音から羨みと悲しさが微かに混じっているような気がした。

 

彼女もそうだが、俺は三人の過去をほとんど知らない。好奇心もあるのだが、彼女の様子から、あまりいい思い出とは言えないのは明らかであるので聞くのは躊躇いがある。

 

そんな過去を思い出しながら俺に助言してくれているのだろう、と推察して俺は彼女の言う通りにすることに決めた。

 

「……そうかもな、行ってみるか。」

「五反田君……」

 

「ただ、俺一人で行くのは危ないだろうから、何かサポートがいるな」

 

IS適正者である俺が一人歩くのは危険だと思ったが、それ以上に俺は遠回しに彼女に付き合ってほしいと思った。彼女に専用機があるのは既に聞いているので護衛としては一流だろうし、何より同い年で何の気兼ねなくいっしょに行けると思ったからだ。

 

彼女ほどの美人と一緒に歩いてみたいと思ったのが本音かもしれないが。

 

「わかりました、私も行きましょう……エスコートをお願いしますね?」

「それはアカネの方だろ?普通の男より強いんだから」

 

口元に人差し指を当てられ、口を閉ざされる。

 

「それは言わないお約束ですッ」

 

悪戯っぽく笑う彼女につられて俺も笑う。硝煙の香りと物騒な銃が並ぶ中、俺達は笑いあっていた。蛍光灯の光が俺たちの頭上でいつまでも光り続け、なんだか綺麗に見えた。

 

 

 

 

 

日曜になり、外出許可を得て俺とアカネはビルから出た。青く美しくも感じられえる太陽の光の下にでてきたのは久々だった。四六時中、訓練に明け暮れてコンクリ―トの城に籠っていたので解放感で実に爽快な気分だった。交差点を通る人々の喧騒が懐かしくも感じられた。

 

「久々のお日様だよ、この解放感サイコー」

 

腕を伸ばしながら広大な空間をたっぷり満喫する。

 

「大げさな、あのビルだって日あたりはいいはずですよ」

 

アカネが少し苦笑して言う。タイトなジーンズに皮のジャケットを着ている彼女はカッコいいお姉さまと言える。

 

「窓越し、じゃあなぁ……」

「何だか、拘禁でもしてたみたいですね。言っときますけどアレも必要な措置なんですから」

「わかっているよ、だから、こうして外出できたことには感謝しているよ」

 

二人並びながら、駅に向かって歩く。一見すれば恋人同士に見えるだろうか、と思ったのだが、すぐに頭を振りかぶって否定する。まだ会って十日程度の俺達がそう見えるはずない、と。あくまで彼女は護衛なのだ。有事の際ISを使ってでも俺を守る。ただ、それだけだ。

 

考えても見れば目的地に向かっているのは俺たちだけとは限らない。見えないところでSPのような人たちもいる可能性だってあるのだから。

 

それでも俺は感謝している。その気になれば外出そのものを却下することだってできたのだし、たとえ許可しても車などでSPさん達と面と向かって自宅に送り届けられるより、遥かに気が楽だ。付き添うのがアカネと言う点も配慮してくれた結果かもしれない。

 

「五反田君のご家族は定食屋さんでしたよね?」

「そうだ、何だ?もう飯の算段でもしてるのか?」

 

からかってみると、彼女は少し頬を膨らませた。

 

「違います。ただ興味があるだけです」

「そうか。ちなみにおススメはレバニラと天津飯だ。」

「それは美味しそ……だから、違いますッてば」

 

少しむきになって否定する彼女はすこし可愛かった。普段、鬼軍曹のように罵倒し、訓練してくれる姿からはみじんも想像できない。切り替えが上手いのだろう。

 

ブーツで歩くアカネの姿はありふれた女の子のソレだった。待ちゆく人々が普段の彼女はライフル銃を軽々と扱う程の豪傑ぶりを想像するのは不可能だろう。

 

いや、と自分で否定する。どちらかと言うと、今が普段の彼女なのだろう。

 

駅に着いた俺たちは改札を通り列車へと乗る。

途中でお菓子でも買っていくか、とそんなことも頭によぎらせつつ、アカネとの会話を楽しんだ。流れる景色の変わらなさを見つめながら。

 

 

 

見慣れた街並みが視界に写る。駅前に見えるアーケード通りに、八百屋のおじさんに公園をうろつくお爺さん どれも懐かしいものに見えた。

この町を離れて十日程度のはずだが、今の俺には10年ぶりに帰って来たような錯覚がした、

 

「いい街じゃないですか」

「ありがと」

 

アカネがアケード通りを見まわし、クルクルとその場で回る。いつみても変わらないと感じる俺にはそうは思えなかった。

 

二人で通りを歩いていると、突然声を掛けられた。するとアカネは振り返った俺の一歩前に立ち、利き手をジャケットの裏側に突っ込み、鋭い眼光を帯びた目で声の主を見定めた。しかし、それは一瞬のことで すぐに目を先ほどと同じように戻し、ジャケットの裏から手を離して警戒を解いた。

 

見てみると、近所に住むおばさん達だった。おばさんたちは三人で俺を見

つけてパタパタと駆け寄って来た。

 

「あら、弾君久しぶりじゃないの~」

「お久しぶりです」

 

リーダー格の小太りの小林さんが笑顔で話しかける。話していて楽しい人だ。

 

「最近見なくなったな、と思ったら……何? 彼女さんなんて作って~! 隅に置けないわね」

いえいえ、そんなことは と頭を掻きながら 否定する。

「謙遜しなくていいのよ、あなたハンサムなんだから。お母さんに似ていいわね~若々しくて」

 

ねえ、と三人は口を揃えて言う。日頃から母の変わらぬ若さに羨望しているのだ。パワフルなおばさんたちは外見こそ年相応だが気質は若いままだと俺はおもう。

 

「ところで最近、お店改築しているせいでお昼が食べれなくて困ってるのよ。弾君から何か言ってやってよ! アタシたち、外見なんか気にしないから改築なんてしなくていいって」

 

ガハハと豪快に笑うおばさん達、俺もつられて笑うが心中では疑問符が浮

かぶ。

 

改築?

 

俺が家を出てすぐに改築を行ったという事だろうか。しかし、俺が出て行く前にそんな話を聞いた事は無かった。それに、いくら評判の定食屋でも、そんなお金がどこから出てくるのだろうか。

 

そう思っていると急に胸がざわつき始めた。嫌な予感がする。

一通り、おばさん達とたわいのない会話をしてその場を離れた。そしてアカネに問う事にした。

 

「なあ、アカネ。Rインダストリーって契約金とかって払うのか?」

 

少し考える素振りをしてアカネは答えた。

 

「私の場合は事情があって自身の手で受け取ったわけではありませんが、あるはずです。それなり以上の額だとは思いますが……それが何か?」

 

俺は思考にふける。考えすぎかもしれないが嫌な考えが頭をよぎる。必死で考えないようにするが、その考えはまるでヒルの様に張り付いて離れなかった。

 

こびりついた発想は俺に冷や汗を流させるのに十分な代物だった。

 

「……五反田君?」

 

怪訝そうな顔をしてアカネが顔を覗き込んできた。

ハッとして現実に戻り愛想笑いをする。

 

「大丈夫ですか? 少し顔が青いような……?」

「ああ、いや、大丈夫だ。」

 

上手くごまかしたつもりだが、アカネの顔には煮え切らないっといた感じの顔をしている。

 

行ってみればわかる。それで全てが解決するではないか、と自分に言い聞かせて自宅へと足を運ぶ。だが、もし想像通りだった場合どうするか、という問題が浮上した。

 

俺はそうならないことを祈り、歩を進めた。

 

 

 

俺は立ち止まった。

いつもの角を曲がればそこに我が自宅五弾田食堂がそこにあった。実際、今でもそこに存在している。おばさんの言っていた通り、改装中で大工と思われる男たちがせわしく作業している。それはいい。 

 

しかし、改装されている場所は食堂だけでなく、俺の部屋にまで及んでいた。間違うはずのない二階の小さな窓がある俺の部屋もブルーシートで覆われている。そして、自宅のすぐそばのゴミ捨て場に俺の所有物が転がっていた。

 

趣味でやっていたベース。中学三年まで使っていた傷だらけの木製の勉強机に電気スタンド。馴染みのある物がそこに乱雑に積まれていた。

 

これが現実なのか?と頭でずっと繰り返し問い続けた。帰ってくる答えは、やはり現実なのだと 言う事のみだった。視覚でまず否定される。これは現実だ、お前の目に映るものが真実なのだと、聴覚が否定する。これは現実だ。お前の耳に届く工事の喧騒が全てを語っている。嗅覚までもが教える。

 

この故郷の匂いがするのだから、お前は今現実にいると。

 

俺は駆け出して、その場を去った。

 

逃げたかった。この場から。目を背けたい現実しかない場所から。アカネの制止も振り払って俺は一人走って逃げた。何もかもから。

 

逃げて走って、大分たって小さな山の上にまで来ていた。小学生のころ、学校帰りによく友達と遊んだので、この場所には思い入れがあった。当時作った秘密基地は健在で、小さな洞穴のような場所で、遊ぶ時と親に叱られた時はいつもここに来ていたのを思い出す。

 

少し埃くさい匂いが嗅覚を刺激する。

 

座り込んで、そこから見える故郷を見る。赤い夕陽はいつもと違って綺麗には見えず、歪んですら見えた。コツコツと足音が聞こえた、確実に近づいてきて足音の主が顔を見せる。

 

「……五反田君?」

ここ十日で聞きなれた声だ。声から俺を心配するようなニュアンスが聞いて取れた。俺の姿を確認したアカネは頭を深々と下げた。

 

「その、ごめんなさい」

 

気まずそうに彼女は謝罪した。視界が揺らいで少し見えにくいが彼女の顔は悲しそうな顔に見えた。俺は鼻をすすって声のトーンを上げて話す。

 

「いいんだよ、アカネ。何を謝るんだよ。 アカネのおかげで家族が元気そうなのも見れたし、久々に外出だってできた。 むしろ感謝しているくらいなんだ。」

 

アカネは何も言わないが、俺は話し続けた。

 

「それに、何となく予想でしていたし 大したことないって! 俺の契約金で改装していただけだ、たったそれだけさ」

 

アカネが口を開きだした。

 

「なら、どうして泣いているんですか?」

 

アカネの言葉を一瞬理解できなかった。俺は泣いていないはずだからだ。

現に俺のみには何も起こっていないはずだと思った。するとアカネが近づいて頬にそっと手を触れだした。見てみると彼女の手は少し濡れていた。

俺は今、泣いているのだ。

 

「私が無理に言わなければ、こんな……」

「いいんだ。」

 

短い答えを吐き出す。それが楔となってしまい、そこで俺の理性の堤防は崩壊してしまった。

 

「わかっているよ、まだ、そうだと決まった訳じゃない。ただ単にデカい物を処分しただけかもしれない、改装する時に構造の問題とか何かのせいで俺の部屋の近くまで改装することになっただけかもしれない……でもよ、そんなの信じられると思うか?」

 

頭を抱え込んで俺は胸の内を吐き出した。

 

「なんで今改装なんてやってるんだ? これじゃ、まるで邪魔者を売り払えたし、ついで空いたスペースを利用しようって言う風にしか見えないじゃないか! 俺は店の改装のために売り払われただけか! そんなに俺は邪魔だったのか!電話の一本すら寄越すほどの価値すら無いってか!」

 

怒りのあまり、洞穴の壁を殴りつけた、怒りでアドレナリンが出てるせいか、精神的なものか、痛みは全く感じなかった。

 

「一言、たった一言の言葉でいい、俺は言われたかったさ! 大丈夫か、元気か?って母さんだろうと、蘭だろうと誰でもいい、言って欲しかった。なのにコレだ! こんなのってありかよぉ」

 

叫んで喚いて、見苦しく無様に俺は感情を爆発させていた。目の前に女の子がいようがお構いなしだ。俺は自分でどうしていいかわからなくなった。俺の拠り所は消え失せた。

 

いや、最初から、そんなものありはしなかったのかもしれない。俺はただ寄生虫の様に張り付いてだけだったのかもしれない。そうか、俺は寄生虫だったのか。なら俺が居なくなって、あの家族が喜ぶのも納得がいく。

 

すると足音が近づいてきた、そして不意に温かな感触に包まれた。抱きしめられていると知覚するまで、多少時間がかかった。

 

「拠り所なら、私達がなります。」

 

見上げるとメガネを外したアカネがそこにいた。

 

「私は一度、家族を亡くしました。自然災害で、五歳の時でした。私に光をくれたのは何の関係のなかった赤の他人でした。ただ親切なだけの人達でした。いや、職務に忠実だっただけかもしれない。 でも拠り所はそこにあった」

 

アカネの過去。断片的かもしれないが語られていく。

 

「私もヴィンセントもユーリもあなたと同じ子供です。大人ぶった子供です。ですが、あなたの拠り所となる場所になれます。ですから」

 

顔を見つめ、彼女の鋭いながらも優しい瞳と目が合う。

 

「そんな顔をしないでください。 人生なんてコイントスと一緒。今日は出る目が悪かっただけです。」

 

凍り付いたかのような心が徐々に溶けて行った。肌に感じる温かさは心地いいもので、いつまでも、この暖かさが続けばいいと思う。

濡れた頬はもう乾いていた。

 

 

 

 

 

 

俺とアカネは再び駅に来て、プラットホームで列車が来るのを待っていた。

 

まわりでは携帯でメールを打ち込む中年の男から、これからどこでご飯を食べるかをそうだんしながら階段を降りる学生たちの集団が見えた。

 

「よかったのですか? 本当に会わなくて」

アカネが今一度問う。俺を気遣ってくれているのだろう。

「いいんだ、今俺が向うに行ったら何するか分からないしな……それに」

 

一呼吸おいて俺は自分の決心を告白する。

 

「もう決めたんだ。古い皮は脱ぎ捨てるって。いつまでも泣き虫でいられないし……それに俺は変わるために此方に来たんだ。だったら、今が決め時だと思わないか?」

 

アカネは何も言わず耳を傾けてくれている。俺もソレに甘えて一人話し続ける。

 

「俺は変わるさ。のし上がって、いつかこの町に、イヤ 世界に五弾田弾の名前を刻み込む。そのためには世界だって変えてやるさ。」

列車がプラットホームにたどり着いてドアが開かれる。

「だから見ていろよ、俺はお前達の物差しで測れる奴じゃなかったってことを証明してやる」

 

扉が閉まる直前、目に映ったのは町だった。古くて、懐かしい街並みは弱弱しく光る夜空の星に照らされて、その存在を誇示していたが、列車の扉が閉じられるとそれも見えなくなった。そうして、あの町は流れる景色と同化して全く認識ができなくなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

「どうだね、新入り君の様子は?」

 

携帯端末から聞こえる音声は少しひび割れたような声だが、愉快そうに話しかける。

 

「順調ですよ。実家に行ってきて帰って来たと思ったら、前にもまして熱心になっているんですよ」

 

思ったことを素直に報告すると、低い笑い声がスピーカーから流れた。結果が思った通りのものになった様で上機嫌になっている。

 

「それでいい、実家に帰ってホームシックになられても困るからな。子供は親に反抗するぐらいがちょうどいい。」

「こういう結果になることは予測済みだったのでしょう? アルフレッドさん」

 

予測できた結果。自分で言っといて難だが軽い罪悪感が浮かばないでもない。

Rインダストリーは弾と接触する前から密かに調査を行っていた。もちろん織班一夏も同様にだ。ロイは弾が選ばれたのは、人格的な面で優れていると言った。

 

確かにその通りで、彼は予想以上に立ち直りが早く、恨みも悲しみも自分を成長させる糧として昇華させている。だが、本来のところ選ばれた理由は家庭環境にあった。

 

織班一夏は実の姉しかいないものの、良好な関係を築いており、強い正義感を持つ好青年とも言っていい男子へと成長している。千冬という後ろ盾も厄介で、つけ入る隙がなかった。対して弾は家庭環境に難があった。

 

彼は近所では評判の少年だが、家庭内において彼の位置は低く、母は無関心と言っていいほどであった。弾の妹が有名私立に通っている点や、近くのゴミ捨て場に高校の合格証があった点からも見て取れる。

 

調査員が弾が店の手伝いをしている時を見計らって店内に入った時、調理器具で殴られているのを数回目撃している。

 

ここに活路を見出して、弾を選んだ。早い話が弾を会社に依存させようと言うのだ。

 

家族と言う拠り所を失わせて、会社を拠り所とさせる。

まるで出来の悪いスパイ映画だ。

 

「何か問題でも? 彼は努力に見合うだけの地位を得られるだろうし、我々も計画が大いに進むことは喜ぶべきことではないか?皆笑っていけるのだ、それに何一つ嘘も言ってないしな」

「そうですね」

 

嘘は言いていない、真実も言っていないが 確かにその通りだ。

 

アカネと弾には悪いが真実を知るものは少数で十分だ。アカネと弾、二人の家庭環境を利用した、という事実は僕だけが知っている、それで全てが丸く収まる。

 

僕は視点を上げ、社訓が書いている張り紙を見た。

 

「誠心誠意、あなたに偽りのない真のサービスを」

 

書かれた言葉を見て自分の会社がどんなものか、一人納得した。

 

 

 




長い前置き話ばかりで、申し訳ありません
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