IS to family   作:ハナのTV

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夏休みと言うのは高校生にとって貴重な時間だ。特に女子なら色々とやりたいことが多い。

彼氏がいるなら、彼氏と花火を見に行ったり、海で泳ぐ、高い気温を理由にして大胆な格好をして見せつけるなんてことをするだろう。

 

彼氏がいないにしても、友達と過ごせる時間と言うのは高校生活では中々訪れない機会だろう。部活に入っているなら強化合宿なんてやるかもしれない

 

でも、私たちは部活にも入っていないし、彼氏がいるという話もない。そんな女子たちがわざわざ夏休みの期間に学園に残っているのは、ISの練習のためだ。

 

ナギに神楽、癒子、ティナに理子 清香、さゆか、そして私と総勢八人の女子が揃いもそろって学園に残って山田先生と大場先生の指導を受けている。

 

理由はそれぞれだが、共通しているのは「負けたくない」それだけだ。

 

ISスーツを身に着けて、グラウンドへと向かう。残っている生徒はほとんどいないため、訓練機も使いたい放題だ。シミュレーションによる訓練もいいけど、やはり実践に勝るものは無いというのが山田先生の考えだ。

 

さすが、専用機もない状態で代表候補生まで上り詰めただけのことはある。

 

 

グラウンドに着くと私が一足遅かったようで、皆もう集合していた。

 

「遅いよ、静寐」

 

さやかが頬を膨らませていった。

 

「ゴメンね、ちょっと寝坊したかも」

 

そう返して、お互いに微笑み合う。

そんなやり取りを見つつ、すでにラファールを展開した山田先生が楽しそうにしている。

教師冥利につきるというものだろうか

 

 

「では、訓練を開始しましょう。皆さん機体を展開してください」

 

山田先生が指示をして私たちはそれに従う。

 

ラファールに打鉄と二種類の訓練機が展開されて、十五歳の少女の私たちの身に大仰な鉄の塊が装着される。

 

この二種類の機体のみが私たちに許された機体だ。スペックでは国家を代表するセシリアやラウラの様な機体にはまるで及ばない。

それもそのはずで、私たちの様な本来ISを扱ったことのない人でも扱えるように、性能をデチューンしているからだ。

 

本来重ねられていく戦闘記録も使われる度に消去されて、IS特有の成長すらできない,言ってみれば可愛そうな機械かもしれない。

 

「展開速度は皆さん、かなり早くなりましたね。では次に、武装を展開しましょう。」

 

山田先生が長銃身のスナイパーライフルを瞬きする間に展開してみせる。

それを見て私たちも武装を展開する。標準的なアサルトライフルにハンドガンと言う装備の私とさやか、理子以外は武装で特徴が出ていた。神楽は直刀型のヒートブレードで、ナギはハンドガン二丁、癒子はバズーカ二丁と重装備で、ティナはリボルバーと水平二連式のショットガン。清香はサブマシンガンに大型の盾と、個人個人の得意な兵装が展開されるが、その速度はバラバラだ。

 

「はい、まず静寐さんとさやかさんは展開速度が非常に早く、代表候補生と言っても差し支えありませんね、他の皆さんもかなりの物です。欲を言えば、すでに構え終えた状態から展開できるといいですね。神楽さんのような展開の姿勢が理想的ですね」

 

確かに言った通りに見てみると、神楽は既に下段の構えをしていて、すぐさま攻撃に移れるような体勢であった。

 

おお、と皆が歓声の声を上げると神楽は少し照れくさそうにする。

 

「そう褒めないでください。少し恥ずかしいです。」

「でも嬉しいんでしょ?」

「・・癒子!」

 

一連のやり取りを見て皆が笑いをもらした。照れる神楽が可愛くて仕方なかったからだ。

 

「では、次に飛行に入りましょう。低速で直進軌道をとった後に高度を上げて、サークルロンドの円軌道にシフトしましょう。」

 

そこで、ティナが金髪を揺らしながら山田先生に聞いた。

 

「先生、その軌道なら毎日やっていますから、もう必要ないのでは?」

 

そう訊くと山田先生はメガネを一端掛けなおしてティナの意見に丁寧に答える。

 

「確かに、ティナさんの言う通りですが、これが大切なんです。楽器で言う基礎練習と同じで、何事も基本ができていなければいけないのです。」

 

さらに自身のラファールのコンソールを動かして、2つの動画ファイルを見せる。

五反田君のモノだった。セシリアとの戦闘、最初のものとタッグマッチ戦の二つだった。

 

「このように弾君を見てみるとわかりますが、回避率が格段と上昇していますよね?

彼の回避の技は基本の応用なのです。普段私たちが行っているような回避行動もそうなんですよ? 毎日の基礎がこのような技を作る土台になっていくんです。ですから、毎日行っていくことが大切なんです」

 

ティナは納得したようにうなずいて、訓練に入る。

私も訓練の体勢に入って、頭にイメージする。イメージはテインカーベル。綺麗な光を出して空を自由に飛ぶのを想像して、スラスターに火を入れて、PICによって重力制御でふわりと浮いて、直線軌道で飛び立つ。

 

ナギに癒子と続き、空を私達八人が飛ぶ。今ここにいるのは授業でも、任務でもなく自分の意志で飛んでいる仲間たちだ。

 

一か月と言う期間に共に訓練しただけはあり、皆の成長は私から見てもすさまじいものがある。

私も負けていられない。そんな思いをするたびに私たちは自分を磨いて次へ、次へと進んでいくのだ。

 

タッグマッチ戦より前に結成された格納庫レジスタンスはより高みへと昇っていく。

訓練機では勝てない、候補生に勝つことはできない、なんてことを完全に否定するためにというとうその目的から変わっていき、今では各々の夢を追うために行われている。

 

山田先生の指示に沿いながら私は思う。この仲間たちとずっと一緒に居られたらな、と

 

五反田君がインダストリーで努力するのが分かった気がする。

彼は今の私と同じだからだ。

 

IS学園の上空から海を眺めて水平線の先を見る。私たちの未来はどこまでも続いてる気がした。

 

同時に不安も頭をよぎった。

 

あの向うには何が待っているかと

 

 

 

 

 

訓練の休憩時間にラファールの点検を行っていると、後ろから靴音がした。ハイヒールではない靴音で、一定のリズムで歩く靴音から大場先生だと分かった。

大場先生は出身のためか、歩き方すら規則正しい。

 

「山田先生、彼女らの調子はどうです?」

「おかえりなさい、大場先生。順調ですよ、この調子なら候補生も夢じゃないかもしれません。」

「それは、いいですね」

 

大場先生は近くの木箱に座って分厚い書類の詰まったファイルをどかっと置いた。

ため息を一つ吐いて、天井を仰ぎ見る。

私はインスタントコーヒーの入ったマグカップを一つ手渡して話を聞く。

 

「装備の件ですが、どうでした?」

「・・未だ目途は立っていません。山田先生の方では?」

「残念ながら・・・」

 

ふう、と二人同時に息を吐いた。

レジスタンスの皆さんを応援するために、装備だけでもいいのを揃えてあげたいと思い、あちらこちらに駆けまわっては見たものの、首を縦に振ってくれるところは少なかった。

それもそのはずで、既に学園と契約を結んだ企業が多く、新規で契約を取るのはなかなか難しい。

 

大企業の機嫌を損ないたくないとか、一度突っぱねたくせに何様だ、と罵声も受けたこともあった。

 

そして私達二人は交渉とかには向かないタイプと言うのもある。

大場先生は上下関係のはっきりした場所での受け答えは完ぺきだが、対等な話し相手は苦手で、駆け引きがうまくできない。

 

私はついテンパったりして、中々主導権を取ることができないので、つい相手のペースに乗せられてしまう。

 

 

「今の彼女たちの装備も第二世代初期のものですからね。旧式では、彼女たちの目的を叶えるのに力不足ですよね・・」

 

直刀型のヒートブレードやバズーカなどは特にその例に当てはまり、カタログではすでに省エネ化したり軽量化や、改良した発展型がもう二年前に出ているというのに、取り扱っている企業が頑として首を縦に振ってはくれない。

 

「何とかしたいですね」

 

大場先生はコーヒーをすすり、一息つける。

 

「Rインダストリー製品はどうでしょうか?」

 

試しに私が聞くと、大場先生はマグカップを置いてファイルを開いてカタログを見せると、

私も彼女も苦い顔をする。

 

「あまり、彼女たち向けではないですね・・」

「基本歩兵と同じように両手で扱うのが主ですからね・・・反動や照準合わせも大分違うでしょうし・・」

 

言い方は悪いのはわかっているが、コネがあるインダストリー社の場合だと癖が強くて扱いやすさに難がある。

 

彼らの銃器は銃ではなく大砲という事が出来た。こんな大口径なものばかり作って一体何を相手にするつもりなのだろうと考えてしまうほどだ。

 

「弱りましたね。」

「本当にそう思います。今は彼女たちの訓練を手伝う以外できないかもしれませんね」

 

私もコーヒーを一口飲んで、砂糖が足りないことに気付いて砂糖を追加する。

装備も足りなければ追加する。この気軽さで手に入れられたら名、と思うが現実にはそうはいかない。

 

暗い話題と言えば、もう一つ思い出して私は口を開いた。

 

「そういえば、新しい教師の話は聞きました?」

「いえ、全く」

 

大場先生はきっぱりと否定する。私は一枚の書類を出して見せる。福音戦で亡くなった教師たちの代わりが補充されるのだ。

この間までの同僚がいなくなったこともまだに記憶に新しい。

 

夏休みに入るまでの間、私は自分に激務を与えることでそれを払しょくしようと努めた。

それも夜になると毎回泣き出してしまったけど。

 

大場先生は謹慎の身だったが、部屋から一歩も出ず時折ゴミ出しに出てきてはいつもより多い煙草の吸殻を袋に詰めていたのをちらりと見ただけだった。

 

変わったと言えば、生徒たちもだ。一部の生徒が自主的に転校していった。

死亡したのは後に事故によるものと発表はしたものの、17人の生徒が学園を去って行った。

 

そして教師も変わる。

 

リストに載っているのはほとんどIS委員会によって推薦された優秀な人材らしい。

出会ってみなければわからないが、IS委員会と言うだけで何故か頭が痛くなるような思いだ。

 

大場先生は首をかしげて聞く。

 

「この一人の例外は誰なんです?」

 

そう言って見せてきたのはイギリスからの教師だった。イヴァナ・ハート。それはIS界では有名な女性だった。

 

「知らないんですか? 彼女かなり有名ですよ。」

「そんなにですか?」

 

私は声を大にして肯定して説明する。

イヴァナ・ハート。第二回モンド・グロッソ大会の一年前に大騒動を起こしたいわくつきのIS乗りの一人だ。

 

容姿の美しさから、物腰柔らかい話し方。操縦技術も代表クラスで、彼女がモンド・グロッソに出るものだと、イギリスでは大いに期待されていた。

アイルランド出身という事で批判もあったらしいが、彼女は当時イギリスで話題の人だった。

 

しかし、彼女は代表を蹴った。ISもあっさり辞めてモデルとして転向していったのだ。

その衝撃は大きく、イギリスどころか、世界中を驚かせて、インタビューではこう語った。

 

『私、そもそも、あまりISには興味がなかったもので・・・元々モデルのための箔づけになればな、と思ったくらいなんです・・・何か問題でもありましたか?』

 

と苦笑を漏らしながら、彼女は答えたのだ。

当然、週刊誌から新聞、インターネットでも彼女は大いに批判されたが、その後モデルに転向したことで、それすらも踏み台にしていった。

 

 

それらのいわくつきの人だ。ISに復帰するのだろうか

大場先生ははっとした顔つきになって手を叩いた。

 

「ああ、思い出しましたよ。モデルですよね?しかし、今になって?」

「変わった人とは聞いてますからね・・何にせよ、問題は多いですね。」

 

ハア、と二人でため息を吐いた。

 

世界でこんなに問題が多い今日知っているのだろうか、と思いつつも、せめてもの癒しを求めて甘いコーヒーをすすった。

 

コーヒーから出ている湯気がゆらゆらと揺らいで消えていく。

 

「山田先生」

 

大場先生は疲れてはいるものの、微笑みを浮かべて言った。

 

「教師も大変ですよね?」

 

「はい、でもいい仕事ですよね?」

 

自分でも飛びきりの笑顔で言うと、大場先生は顔を赤らめて、コーヒーを口に含んで照れ隠しした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大浴場のお風呂から上がり、皆が一つの部屋に集合して話し合っていた。いわゆるパジャマパーティと言うもので、楽な格好をしながら手元に駆って来たポテトチップスやチョコレート、など様々なお菓子を携えながらの女の子だけの空間。

 

これ以上ないほどの学生らしい空間だった。

 

「今日の訓練も着かれたよね~?」

 

さやかがサイダーを飲みながら言う。その意見に皆は頷いた。

 

「確かにね。もうバズーカ担ぐのやめようかな。疲れちゃうよ」

 

癒子が肩をもみながら、フウと息を吐く。確かに重い装備ではある

 

「担いでるのは癒子の打鉄じゃない、疲れることなんかないでしょ?」

「そうそう、初めに自分がコレがいいって言ったじゃない?」

 

ナギとティナが二人して癒子の愚痴に異議を唱えている。癒子は頬を膨らませて二人に反論する。

 

「二人は拳銃しか持たないからそう言えるの! 視界は狭いし、打鉄で持っても少し重いのよアレ」

 

理子がポテトチップを口にくわえて話に参加しだす。

 

「二丁も担ぐからよ。火力はすごいけどね、やっぱり普通が一番よ。」

 

胸を張って自慢気な顔をして彼女は自身の装備の選択を誇る。さゆかもソレに賛同して同じように胸を張る。

 

「特徴がないのが特徴って言うだけはあるじゃない。流石ね」

 

清香が冗談めかして言うと、どっと笑いが起こった。

二人は言ったな~、とにやけながら、清香に飛びついてくすぐり始めてじゃれ合う。

 

いつ以来だろう、こんな風に女の子同士で話し合ったり遊んだりしたのは。

そんなに長い期間、してこなかったわけではなかったけど、久々に思えた。

 

学園に入って1,2か月経ったころだろうか、学園が自分の思った場所と違うと気づき始めていた。

 

専用機を持った人間ばかりが活躍できる行事だらけで、私たちはただのオマケの様な扱いなのではないかと思った。

 

無論専用機持ちが憎いわけではない。彼女らは私達より努力してきたのだから、その分のメリットは受けてしかるべきだという事はわかる。

だが、その努力を私達のような人間が行おうとしてもそんな大層な家柄も、IS適性もない。

 

諦めるのが賢い生き方で、IS学園出身という箔をつけて大企業にでも就職するのが賢い生き方なのだろう。

 

でも、それでも納得できなかった。専用機持ちが公然と私たちを見下すような言動を繰り返して、優位に立てれば何を言ってもいいという顔をしているのに私は反感を抱いた。

 

代表候補生にすらなれない機会のなさと私たちに対する評価に反発しようとした。

 

最初のセシリアや、整備科の先輩たちの実演での出来事を見てきて私の思いは形となっていった。

 

 

反抗する機会も、手段も無かったはずの場で、私は反抗することを決意した。

ここにいる皆は私の言葉についてきてくれた仲間たちだった。

 

募ったときは正直、不安だった。誰もいなかったら、と考えたこともあった。

クラス一のしっかり者なんて言われているけど、所詮は一般生徒。こんなことを言っても夢見がちな少女で終わるだけではないかと思った。

 

そして来てくれた。そして今もここにいてくれている。

 

でも学園に関しては不安だってたくさんある。

 

いつか、とんでもない戦争の様な悲惨な未来が待っているかもしれないと思うこともある。

私のしていることがもしかしたら、皆をとんでもないことに巻き込んでしまうのではないか、とも思うときだってある。

 

福音の時は本当に怖かった。

 

皆死ぬんじゃないかって

 

 

それでも・・・・

 

「ちょ・・ちょっと、静寐」

 

ナギが戸惑いながら聞いてきた。

それに対してほほ笑んで答えたが、目の前の皆は戸惑った顔だ。

 

「何? どうしたの?」

「何で泣いてるの?」

 

「え・・」

 

言葉にされて、目元に手をやると、水滴がついてきた。

泣いている自覚はなかった。普通に彼女たちを眺めていただけだった。

 

「あ、ご、ごめんね。ちょっと嬉しくて・・・」

 

皆は心配そうな顔で覗き込む。私は涙をぬぐって、何でもないという風に見せるために笑顔を振りまいて見せる。

 

「気にしないでいいから。 ちょっと、考えごとしただけだし・・・そういえば、ホラ

大場先生のISスーツ変わるんだって。先生にもいいスーツが見つかって本当に・・」

 

「静寐」

 

神楽の凛とした声が聞こえて、手を握られた。

 

「無理はしないでほしい。」

 

彼女は真っ直ぐ見据えて言ってくれた。優しくもある声だった。

ティナがそれに続いて手を神楽の上に載せて言った。

 

「静寐、思っていることあるなら言った方がいいわよ? 私達が力になるからさ」

 

理子とさゆかも同じ続く。

 

「そうよ。 貴方のおかげで皆ここまで来れたのよ」

「なら、次は私たちの番だよね?」

 

一つ一つと手が重ねられていく。

 

癒子が優しく言った。

 

「強がったて仕方ないじゃない。私達の仲よ? 笑う人はいないわ」

 

ナギが頬を染めつつも照れくさそうに言う。

 

「もっと頼ってもいいのよ?」

 

清香が弾けるような笑顔で言う。

 

「私達、皆でレジスタンスじゃない? でしょ」

 

私は皆を見る。皆、笑ったりしている。温かい笑いだ。涙なんて堪えられるわけなかった。

私は一つ鼻をすすり、彼女たちに問いかけていく。

 

「だって、これから先どうなるかわからないのよ? また暴走機が出たりしたら・・・

今度は本当に死んじゃうかもしれないんだよ? 私のやってることはもしかしたら、みんなを巻き込むだけなのかもしれないんだよ? だけど・・」

 

涙をぬぐって、言葉を一つ一つつなげて、彼女たちに伝えていく。

 

「それでも皆といたいの。一緒にいたいの。 でも、身勝手じゃない。そんなの・・

まじめだとか言われてるけど、私は・・」

 

テイナはそれに答えた。

 

「なら、私達全員がそう思っているわ。私たちは皆と一緒にいたいわ。笑って話して夢を叶えたいわよ。 これでも身勝手だなんて言うの?」

 

彼女はさらに話していく。

 

「私はISっていう新しい物で空を自由に飛びたいから貴方についてきたのよ。

皆はどうなの? この際夢を言ってみない?」

 

皆が顔を向き合って笑い答えていく。

 

神楽がまず最初に言った。

 

「私は新しい剣の道として、歩んでいきたい。」

 

続いて理子。

 

「私は代表生になりたいかな。テレビの前でメダルを齧って見せるの!」

 

さゆか が彼女の次に宣言した。

 

「山田先生みたいな先生になりたいな。皆にISの良さを教えたい!」

 

癒子があいた手を上げて夢を語る。

 

「私は大場先生かな。人の笑顔を守れたら、って思うよ」

 

ナギも同様に語っていく。

 

「私はISでパフォーマンスとかしたいかな。」

「パフォーマンス?」

 

さゆかが訊くとナギはその疑問に答える。

 

「ISで、踊ったり、動かしながら歌ったりとかさ、カッコいいかなって・・」

 

皆が感嘆の声を上げて称賛する。

 

清香が遅れていった。

 

「私はまだ考えてないのよね。」

「そうなの?」

 

私が訊くと彼女は大きく頷いた。

 

「でも、皆とならすぐ思いつくわ。その時まで保留ね。」

 

えーッと非難の声を浴びせられるが、彼女は何か悪い? と返す。

この温かい空気の中で私も次第に笑っていた。

 

皆も不安だけど、一人ではない。そう思っているのだ。

夢を追いかけていきたい。いつか、夢を現実にして、私たちは世界を歩いていきたい。

 

だから、怖くても進む。それが私たちのやれることなのだ、と。

 

「じゃあ、静寐は?」

 

皆が一斉に聞いた。

私の答えは決まっていた。

 

「私は・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




教師と生徒の話です。
もう少しで学園ですが、やりたいことが多く、中々始まらず申し訳ありません。

感想、批評お待ちしております。

あと何か書いた方がいい事とかありましたら言ってほしいです。
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