展開に無理がないことを祈るばかりです。
「弾、急いでください!」
「わかってる!」
機体も展開せずに俺たちは走っている。ラプターなら、半秒もかからない距離も自分の足で走ると、それなりに時間はかかるもので走って十分経ってようやく目的地にたどり着いた。
階段を駆け上っていったので息が少し上がった。制服の上着を脱ぎ捨てて、周りを見渡す。
思った通り全体を見渡せる場所だった。
俺とアカネが機体を展開しないでここまで走って来たのには理由があった。
俺達が合流して、五分後くらいにシャルロットと偶然出会えたのだ。初め俺の顔を見た彼女の顔は過去のいきさつから複雑な表情を浮かべていたが、彼女は感情より仕事の方を優先させた。
教師を探しているらしく、俺たちに会ってないかを聞いた。しかし、俺たちは力になることはできなかった。
道中で、教師を見ていないからだ。
立ち去る直前にアカネがシャルロットにスラスターにポッカリと空いた空洞を指さして訊いた。
その大穴をこさえたのは敵ISらしく、学園内のどこからか狙撃されたというのだ。
それを聞いた俺たちは、ほとんどの仲間が戦闘のためか通信できない状態であることも考慮して、このスナイパーの除去に移った。
シャルロットから狙撃された時の状況を詳しく聞き出して、アカネと俺は思考した。どの範囲に潜んでいるかを。そして導き出した結果を考えて、シャルロットのいたポイントとは逆の方向に回り込んで、接近を気づかれないようにアカネの狙撃ポイントまでやって来たというわけだ。
こうするのにも理由があった。
まず、直接スナイパーを攻撃しないのはトラップに対する警戒のためだ。
第一、狙撃場所が明確ではない以上、無駄に突っ込むのは消耗を強いるだけだ。
なら、どうするか。話だけなら簡単だ。
アカネがハヤブサを展開し、その場で学園全体を見渡せるのを確認する。そして、大型のパルスライフルを構えた。
「ここなら、全体が見れますね。相手からも見つかりやすいですが、今はここしかありません」
「気をつけろよ、相手の出力なら一撃は耐えれるかもしれないけど、油断はできないぞ」
アカネはスコープを調節して、スナイパーがいると思われるポイントに銃口を向ける。
大まかな予測でしかない、そのポイントにいるかどうかは定かでない。
もしかしたら、移動している可能性もあるが、今はこれしか方法がない。
ボルトを操作するアカネが一つ深呼吸をして言葉を発した。
「先に見つければ、こっちが勝つでしょう…私の身より自分を心配してください」
俺は彼女の意見を耳にとらえて、答える。
「どうせなら、俺が傷つくだけでいい。」
「そう言うこと言わないでください。でないと、私も安心して狙撃に集中できません。こんな言葉しか言えませんが、気をつけてください、危ない手ですから……」
「ああ、わかってるよ」
ラプターを展開して、スラスターの調子とXウィングスラスターの感触を確かめる。
コイツだけが頼りなために、チェックは念入りに行う。
「相手は一流。これほど索敵を聞かしているのにISコアの反応がほとんど見られないという事はFCSも最低限にしか動かしてないはずです。」
「それで、シャルロットたちを狙撃しえたってことは、単調な機動じゃいい的だ。」
しかし、俺はそうせざる得ない。不自然な機動を取れば策がばれてしまう可能性が高い。
故に運だめしの勝負ともいえる。
「……本気でやるんですね?」
アカネが念を押すように訊いてきた。その声から心配してくれているのもわかった。
俺は首を縦に振って肯定する。
「ああ、やるぞ。フィッシングと行こう。」
アカネがそっと、ラプターの頭部に手を触れた。愛おしくもあるし、切なそうにも見えた。
「…ご武運を」
「おう」
ラプターの推進器に火を入れて、飛び立つ。主戦場とは逆方向に飛んで、青く澄んだ空の中を泳ぐ。傍目から見れば、空中遊泳か、来援警戒のための哨戒行動をしているようにみえるだろう。それが重要なのだ。
アカネに言った通り、これはフィッシング、釣りなのだ。俺を餌としてスナイパーを誘き出すための釣りだ。
敵機はおそらく、もう一機の味方機の支援をしているのだろう。だからこそ、セシリア達が簡単に落とされてしまったのだ。
学内からの狙撃など考え着くはずがない。ISコアを持ち込めば、感知されるはずだからだ。
感知されれば、そこで取り押さえられるのみだ。だから、内側からの警戒が薄かった。
しかし、敵はそんなことは想定済みだった。警備室を無力化して、途中までそれを誰にも気づかせなかった。そのスキに工作員が潜入して今に至っているのだ。
疑問点として挙げられるのは、何故警備室の場所が割れていたのか、また制圧するにしても、その制圧するための武器などはどこから運んできたのか。
疑問は尽きない。
とにもかくにも、敵は内部に入り込んで、好き放題に暴れているのだ。
これらを鎮圧するためにもスナイパーを増す排除しなくてはならない。
本来なら、グレイイーグルやレーゲンの火力で狙撃ポイントを全て破壊する。打鉄弐式でより細やかに索敵をする。などあるのだが、無いものはねだっても仕方ない。
手元にあるカードで勝負するしかない。手元にあるのは俺とアカネ、ラプターとハヤブサ。
ツーマンセルの時で確信を得た最高のコンビだ。
俺は空を飛んで、敵を誘き出す。そこをアカネが撃つ。たったそれだけのことだ。
そこにあるのはお互いの絆と腕前を信頼した結果だ。このふたつがあるから、こそ俺たちは互いに信じあって動けるのだ。
単調そうに空を駆ける。今のところ何の変化もない。狙っているのか、それとも眼中にすら無いのか、それを知るためにはすべてを見通せる神の目が必要になるだろう。
下手に動くこともできない。悟られてしまえば、この作戦は全くの無意味となる。
耳元に聞こえる、自分の息遣いが妙に大きく感じられた。
身体は軽いのに、視界は重く心も落ち着きが無い。
ざわざわと胸騒ぎばかりして、ジッとしていることすらできない。
アカネに守られているという安心感は確かに存在するものの、いつ、どこから来るのか分からない攻撃は恐ろしい。
これが試合では感じられない狙撃戦と言うものか、と俺は思った。
試合でみたセシリアの射撃とは違う。似ているとすれば、ユーリとの格闘訓練の時だ。
何時どう来るのか、わからない恐怖。
来るなら来てみろ、俺はここだ、と叫べたらどんなに楽な事か。
だが、エネルギー弾が飛んでくることはない。こちらを見つけていることすら疑問に思うほど、何もない。
少なくとも、簡単には誘いには乗ってくれないそうだ。
確認を取るためにアカネに通信をつなげる。
「アカネ、そっちでは何か変化は見られないか?」
半コンマ遅れて返信が帰ってくる
『いいえ、何も見えません。』
「移動したと思うか?」
彼女は低く唸るように声を出して答えてくれた。
『移動する暇はそうなかったはずです。なら、まだいると思われます。』
「わかったよ…なら!」
ラプターを動かし、主戦場の方へと向かう。誘いが露骨に見えたとしたなら撃たざるをえない状況に追い込むしかない。
イヴァナ先生への対円も兼ねて、彼女の方向へと加速をかけてトップスピードで向かう。
『弾! 下手したら乱戦に…!』
「そいつが狙いだ、アカネ! 俺が乱戦の中に入るか、これ以上の来援を阻止するなら俺に必ず狙撃をする、後は任せたぜ!」
『……!ああもう!やってやりますよ!』
最初は敵エースとの乱戦を恐れて、主戦場を避けたが敵は誘いに乗らなかった。なら相手のお望みのシチュエーションの中を作ってやるしかない。
やはり物事はこちらの思う通りにはなってくれない。学校の庭園目がけて最大速度を発揮して突撃する。
高高度からの急降下をつけて、唸りをあげるように高度を急速に下げていく。
セミオートのパルスライフルを持ち、シールドを保持しつつ視界に低空で戦闘をする。
三機を見つける。
見たことのない一機へと照準を合わせていく。
トリガーを引き絞ろうと動いたとき、視線を感じた。
誰かに見られている。そう頭の中で直感したのだ。何の根拠もない勘のたぐいだったが俺はそれを信じることを選択した。
すると、視界の端から青い閃光が飛んできた。
狙撃だ。ラプターの胴体を正確にとらえて、直撃を受けた。バランスを失ってきりもみ状態となって落下する。
受けた衝撃は重く、脇腹全体を巨大なハンマーで殴ったような感触を覚えた。だが、幸いと言うべきか機体はまだ動くし、エネルギーも残っている。
それだけが救いだ。俺はギリギリまで撃墜された演技をして、黒煙を上げながら地表へと落ちていく。
『捉えた……弾!』
待っていた、その時が来た。
ようやくやって来た好機だ。俺もアカネも自分の相棒に向かって叫んだ。
「アカネ!」
『弾!』
彼女も俺の名前を呼ぶ。そして俺たち二人は探し求めていた相手の姿をついにとらえた。
そして、二人で叫ぶ
「撃て!」
『飛べ!』
スラスターを吹かして瞬時加速をかけてアカネのハヤブサが捉えた狙撃ポイントに急行する。心配からか、同時にアカネの方を見た。
すると、世にも珍しいことが起きたのだ。
アカネのハヤブサのパルスライフルの轟音と共に見えた、青白い弾丸が彗星のように尾を引いて飛んでいくのと同時に、敵スナイパーはあの短い時間の間に見つかりやすい位置にいたとはいえ、アカネを発見し撃ち返してみせた。
二人の狙撃はどちらも正確無比で弾道はほぼ同じに見えたが、ハヤブサの懐刀であるXM-011 パルスライフルは弾丸に入れる火薬の代わりにISのエネルギーを注入した半実体弾を発射するためか、エネルギー弾とすれ違うその瞬間にお互いに影響しあって、互いの弾道を歪めた。
そして、何が起こるか。スナイパー同士の相討ち。ほぼ同時に弾着して、お互いの場所に爆炎を巻き上げた。
お互いの技量が一級だからこそ起きた出来事と言えるが、それだけでは説明がつかないような神がかった一瞬だった。
そんな状況に魅せられつつも俺はアカネの名前を呼んだ。無事かどうか、それが重要だ。
「アカネぇ!」
ボルトアクションの操作音がマスク内で響いて、続いてアカネが声を張り上げた。
『弾、下です!』
言われたとおり下を見ると、異形のISが腕に赤い光を纏わせて迫って来ていた。
その機体から感じられる殺気は完全に俺を殺す気でいると分からせてくれた。
パルスライフルをしまって、レーザーソードを取り出して、互いの光刃を交差させた。
互いのレーザー光が火花とエネルギーを散らして、まばゆい閃光を放つ。
そして、同じタイミングでもう一度、俺の後ろで銃声と爆発が起こった。
二回目の狙撃。彼女が無事なのか、それすら今は気にすることができない。
蜘蛛のような形をした敵機はずいと顔を近づけて、ラプターの頭部にぶつけて、無理やり通信回路を開いてきた。
聞こえてくるのは粗野な口調の女性の声だ。
「五反田弾だな?!」
「だったら何だ?! テロ野郎!」
「野郎じゃねえ! お前にはこちとら色々と思うところあるんだよ、だから来い!」
「上等だ!」
訳の分からない因縁をつけられて、俺は目の前の機体と力比べをするかのように腕部に力を込める。そしてXウィングのスラスターを最大出力で作動させて、敵機を押しやる。
この近距離のせいか、相手の歯噛みする声が聞こえた。機体のパワーならこちらは負けていないのかもしれない。
だが、敵機は高い塔の壁面に何本かの足を突き刺してブレーキ代わりにして減速しようとする。
事実、それでスピードが緩やかになりつつある。壁面に大きな穴を作りながら敵機は踏ん張りを利かせて、俺のもくろみ通りにはさせまいと動く。
「飛び散れ!」
敵機はラプターを強引に脚部で拘束し、加速力を逆用して俺を地面に叩き付けようとする。
このままでは頭から地面へ突っ込む形になる。そう判断して俺は苦し紛れに手りゅう弾を展開してピンを抜いて壁面へとぶつけて、爆発させた。
爆風によって、敵機の拘束が離れて、俺は距離絵を取って粉じんが舞う個所に敵機がどこにいるかセンサーで大体の位置を予測してパルスライフルを一クリップ分連射して、距離を取る。
しかし、ハイパーセンサーが捕らえた影は、俺の前ではなく後ろ。
振り返ると、レーザー光を纏った四本の脚が目前にあった。
一瞬の時間の間に敵機は俺の背後を取ったのだ。
舌打ちをして、心の中で神と悪魔を罵って、パルスライフルを盾にした。
あっさりと溶断されるパルスライフル、その真っ二つにされるわずかな間にナイフとレーザーソードを呼び出して、切り結ぶ。
だが、腕の数からして4対2、振りなるのは明白だった。
さらに技量もすさまじい。敵機は自分の腕で刀剣を抑えて、残った二本の腕を隠して、不意を突いて比較的動かない胴体を狙って、レーザーで溶断しようとしてくるのだ。
俺はそれに対して、足を使って蹴り飛ばして対抗して見せるが、そのたびに脚部の装甲が溶かされていき、角ばっていた装甲が丸みを徐々に帯びていくのに焦りを感じる。
「畜生!」
敵機のレーザー兵器を振るう、僅かな隙をついて両足で蹴って、後退すると敵機はさっきまで格闘兵装だった腕から機関銃のような発射スピードでレーザーを連射して来た。
暴力的な光のシャワーがコンクリートと母なる大地を削り取りながら、ラプターに近寄ってくる。
パルスライフルを再装填して反撃を行うが、敵機の芸術的なローリングの前ではかすりもしない。射線が読まれているというより、何もかも理解しているような行動に俺は戦慄する。
場違いながら、敵にはエスパーの能力でもあるのかもしれないとすら思った。
徐々に俺を捉えようとする光の雨を横目に額に汗をにじませていると、突然の発砲音が二つ響いた。
すると敵機に巨大な散弾とライフル弾が飛来して間一髪で敵機は回避した。
増援だ、そう思った。
通信が届きチャンネルを開くと額から血を流した山田先生と口元に血をにじませたイヴァナ先生が現れた。どちらもラファールだが、損傷が激しく中破と言ったところだ。
イヴァナ機はビットを全て喪失して、翼を失った堕天使さながらの姿をさらし、山田機は装甲のいたるところに溶断された後を残している。
この二人が同時に相手したというのに、敵機はいまだ健在なのだ
だからこそ、この少数で学園に攻め入ったというわけだ。敵はエースという事を頭に刻み付けて、俺は二人に礼を言った。
「来援助かりました!」
「貴方が援軍でしょ? 寝ぼけないで!」
イヴァナ先生が血の混じった唾を吐いて言った。だが、その顔には安堵の感情が浮かんでいた。
「でも。ありがとう。おかげで助かったわ」
礼を返されていると、山田先生が叫んだ
「来ます!」
敵機の来訪を告げる声をあげて山田先生がライフルを連射して敵機と交戦する。俺も先生に続いて突貫する。
イヴァナ先生がマガジン部分が壊れているのか。チャレンジャーライフルに直接砲弾を押し込めて放った。
山田先生が少し距離を空けているのを見て、俺も少し距離を離す。
敵機へと飛んだ砲弾は空中ではじけて、巨大な金属の球体をまき散らした。
敵機のシールドに阻まれてしまうが、動きが一瞬止まったのを見て。俺と山田先生はライフルをともに敵機に向けて連射する。
セミオートマチックのライフル弾が敵機を襲うが、敵機の女性は装甲のついた脚部に角度をつけて、これを弾いて見せる。
常識では考えられないような防御を見せつける敵機に俺は覚悟を決める。
「山田先生! こいつを!」
クリップを込めたパルスライフルを投げ渡して、俺はヒートナイフとレーザーソードを持って突貫する。
山田先生は二丁のライフルを持って、援護してくれている。
俺は咆哮して、敵機にレーザーソードを大振りに振った。
当然だが、敵機は何の苦労もなく回避して見せる。そして無防備な俺の背中にレーザー兵器を当てようと機体を雨後した瞬間に俺は左手のナイフを逆手に持って、回転して切り付ける。
敵機は反射的に引っ込んで回避したが体勢が崩れた、そこに本命のレーザーソードで瞬時加速を行って刺突を行う。
「甘ぇ!」
敵の女性が吠えた。装甲脚全てを使って必殺の突きを止めた。衝撃を受けて後退しつつも俺をそのまま掴んで、スイングして投げて山田先生と追突した。
俺と山田先生は互いに地面へと叩きつけられて、すぐさまレーザーによる追撃を受けて被弾する。
全身に走る痛みに声を上げながら、敵機の背後を見た。
そこには、復讐の女神と化したイヴァナ先生がいた。
イヴァナ先生は瞬時加速で敵機の真後ろを取った。そして、デリンジャーを無防備な胴体に押し付けて放った。
だが、敵機の反応は天井知らずだった。まさに放たれた瞬間に腰を動かして直撃を防ぎ、被害を腰回りの装甲を吹き飛ばしただけに済ませたのだ。
そして、イヴァナ先生を掴んでゼロ距離でレーザーを放って、僅かに残ったラファールの装甲を完全に破壊して、大破にまで追い込んだ。
とどめと言わんばかりに格闘で攻撃を加えようとしたところに俺が割って入ってこれを助けた。
力なく地面へと落下していくイヴァナ先生を山田先生がキャッチして、後退していく。
彼女を助けたのは俺かもしれないが、イヴァナ先生が俺を助けてくれたのは間違いない。
もしいなければ、殺されていただろう。
俺はそのことに歯噛みしつつも、憎き蜘蛛と格闘戦に入った。敵機はスピードを生かして攻撃することを選択して、舞台はIS学園上空にまで移った。
マッハ2近い速度で行われる格闘戦はソニックブームと粒子を発生させて、どちらが先に判断を誤まるかのチキンレースの相を呈して来た。
一瞬でも気を抜いてしまえば、マッハ2の速度とISの尋常ではないパワーの二つが混じった攻撃が完膚なきまでに己を破壊するだろう。
俺と敵機は雲の上で斬り合っていた。そして、斬り合いが二十を数え始めた敵機からの通信が届いたのだ。
その声音は楽しさすら感じられた。
『なるほど、やるじゃねえか! お前なら少しは納得してもいいぜ、ガキィ!』
「何の話だ?!」
敵機は構わずに話し続ける。レーザーによる弾幕を形成しながら。
『確かにお前なら気に入るってのもわかるってもんだ!…だが、一番は私だ! こいつだけは譲れねえ!』
その叫びに俺も返した。
「知ったことか! 俺はお前らに譲るものなんてねえ!もう譲らせねえ!」
『よく言った!』
敵機は装甲脚全てを連結しだした。そして巨大なエネルギーで作られた矛を作り出して真正面から来た。
最後にするつもりだと確信した。
俺はラプターに指示を出して、レーザーソードの出力を一時的に限界を超えさせる。
レーザーの発信部すら溶かす出力で俺は真正面の彼女と刃を交えた。
出力で押し負け初めて、レーザーソードが徐々に刃を形成できなくなっていく。
だが、これが狙いだ。
俺の切り札はそれじゃない。
レーザーソードを手放した。瞬間に刃が消え去って、敵機が空ぶった。そして展開するのはヒートナイフだ。
二本の装甲脚を溶断してレーザーを形成したままのソレは宙を舞って俺たちの頭上に飛んでいった。それを追って掴み、切りかかる。
敵機が後退しながら、ライフルを構えた。
神がかった判断能力だ。だとしても、今の俺は誰よりも速い。
「終わりだ、IS!」
「ガキがぁ!」
そして、俺は敵機とすれ違った。背後ではISの腕部とライフルを溶断されてダメージを追った敵機がいた。
同時にラプターのウィングが被弾したのを送れて感じ取ったのか高度を落としていく。
戦闘開始から、全ての相手に圧倒的に勝利して来た敵機が初めてダメージを追った瞬間だった。
この場を借りて申し上げます。
更新遅れて申し訳ありませんでした。
それと、推薦をしてくださった方にはお礼を申し上げます。
自己満足な作品ですが、どうか楽しんでいただければ幸いです。