IS to family   作:ハナのTV

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初めに言いますが、今回はハリウッドのアクションみたいな感じです。
突っ込みどころが多数見られるかもしれません。



指令

余計なひと言というのはあるものだ。

私がどうして、ボスの前であんなアイデアを言ったのか、三日前の自分を殴りつけたい気分だった。

 

おかげで、こんな場所にまで来てしまったのだから。

 

イラク西部のアンバール県に位置する同国最大規模の米海兵隊の航空基地であるアル・アサード航空基地に着いた私を待っていたのはうだるような暑さと太陽の光だった。

 

サングラスをしていなければ、碧眼の私などは目に毒と言え、どこを見ても祖国のような文明性かろうじて残っているような国に着いたことにため息を零した。

 

エアコンが効き、手元にはいつでも飲めるコーヒーがあったヴァージニア州ラングレーにあるオフィスが急に懐かしく思えた。

 

入った当初は温度の低さとスーツ姿で働き、身内や友人に仕事の愚痴を言えないことに辟易していたが、ここに来させられるよりは遥かに恵まれていたのだと、今更ながらに思い知った。

 

現地に入ってからというもの、道行く我が国の愛国者たちは怪訝そうな顔をして私を見て、私の所属に見当をつけると、途端にいやそうに顔をしかめ、目を背けだされてばかりで、ウンザリしてきた。

 

ヘリの格納庫近くで駄弁っている、連中など特にそうだ。ここでは不似合いなYシャツ姿の私を見るやいなや、ドレスコードを守れと罵ってくる。

 

連中の肩にデルタの刺青が見えなければ、その場で罵り返したところだ。

 

そんな気持ちを押さえつけて、目当ての人物がいるオフィスの前まで歩いてきた。

衛兵が前に来て、身体チェックを行いIDを示すように言った。

 

IDを示して所属を明らかにすると、例外なく衛兵もいい顔はしなかった。

通してもらい、エドワード・スプルアンス少将と書かれたネームプレートを確認して私はドアをノックした。

 

「どうぞ」

「失礼します」

 

許可が出たので、ドアを開けて入る。そこには42歳の少将閣下がメガネを掛けてオフィスワークに励んでいるところだった。

 

少将の外見は若々しく、軍人らしくは見えなかった。軍服を着ていなければ、ただの事務屋と言っても納得しそうな人物だった。

 

書類の一枚をかたずけて、私に目を向けると少将は面白くもなさそうに私に聞いてきた。

 

「名前は?」

 

一瞬、市役所で姓名を聞かれたような既視感に見舞われたが、すぐに落ち着いて名乗った。

 

「初めまして、閣下。ランチと申します。この度の突然の来訪をお許しください」

 

少将はため息を吐いて私を見た。

 

「ランチか……成程、まずそうな顔だ。ワシントンは私たちにお邪魔虫を送るのが仕事なのかね? 次から次へと厄介者を送りつけてくるとは」

「……私がここに来たのはこの写真の者のためです」 

 

私はその皮肉に片眉を一瞬吊り上げかけたが、冷静になるように努める。そして、鞄を取り出して、何枚かの写真を少将に手渡す。

少将はそれを見て、ほお、と声を上げた。

 

「篠ノ之束、それにスレートか……」

「ここにいるのはご存知で?」

「ああ、知っている。一か月ほど前に白骨都市に潜入させた者から情報を得ている。話によると、子連れらしいが……」

 

少将は目が良くないのか、書類を手に取って目との距離を調節して見ている。

情報は既に得ており、調査対象の付近で見かける少女の事さえ調べていたことに感嘆の声を上げそうになった。

 

私は少将が噂通りオフィサーと呼ばれる所以を理解した。

 

事前の情報収集に抜かりがなく、本人はデスクから一歩も歩かない中で正確な情報を掴みとって処理する。

思った通りの人だ、そう思いながら話を進めることにする。

 

「私がここに送られたのは彼らの件についてなのです。ハッキリ言いましょう。私の目的は貴方達と共にこの二人の暗殺です」

 

少将は私の目をじっくりと見た。冗談でも言っているように見えたのだろうか。しかし、私の顔には笑顔は貼り付けられていないのを見て、嘘ではないと考えたのか、少し考えるように頬杖をついた。

 

「わからんな、スレートの暗殺はともかく、何故束も暗殺する必要がある? ワシントンの連中は新しい玩具に夢中だろう?」

 

少将の疑問は最もだった。アメリカが今夢中になっている玩具、すなわちISのことで、束博士はどこの国も喉から手が出るほどの人物のはずだ。

 

現在の段階でISは強力な兵器だが、どうあがいても戦術レベルでの切り札にしかならない。どの国もかつての白騎士のような戦略級の戦力にしようと躍起になって研究をしているのだ。

 

さらにコアが増やせない、また女性にしか使えなく、適性によって左右されるという欠点が多く、これらの克服のためにブラックボックスの鍵となる束博士を欲しがるのは自然な流れと言える。

 

しかし、私に与えられた任務は暗殺であり、それ以上の事は何も知らないのだ。

故に私は少将の質問に満足のいく回答を言うことができない

 

「残念ながら、その質問に対する答えは私も持っていないのですよ。申し訳ありませんが……」

 

そう言って頭を下げると少将は鼻を鳴らして言った。

 

「理由も言えずに依頼か……お前達はいつもそうだ。名すらも誤魔化し、頭ごなしに我々に依頼をしてくる。全く持って不愉快だな。まあ、連中よりはマシだが」

「連中と言うと、アンネイムドですか?」

 

私がその名を口にすると、少将はギロリと私を睨んだ。

米軍特殊部隊アンネイムド、通称「名無し」。ISも使用するという、国際法を完全に無視した特殊部隊で、歴史としてはかなり浅いと言える。

 

部隊員は精鋭でどこの部隊よりも優先されて細心の装備を持つという。しかし、所属としては完全に独立しているようなもので、仕事場に赴いては現場の指揮官を困らせているという。

 

そんな部隊がここに来ているという話は確認済みで、私としても悩みの種だ。

そう言っていると扉の外が騒がしくなったのに気付いた。何事かと目をやると、扉が突然開かれて、ISスーツの上に黒いジャケットを羽織った女性が現れた。

 

それを見た瞬間、少将は深くため息を吐いた。よほど頭痛の元になっているらしい。

女性は私を一瞥して、鼻を鳴らした。心底、私の所属を軽蔑しているらしい。今に始まったことではないのだが、美人にされると流石に心が痛んだ。

彼女は少将と対面し、デスクに身を乗り出すように迫った。

 

「……例の件なら承知せんぞ」

 

少将がそう言うと、女性が詰め寄った。

 

「いい加減、所属のことで、我々の妨害をするのはやめていただきたい」

 

少将は凄みを利かせる女性にたいし、片眉を吊り上げて反論をする。

 

「作戦と復讐は違うぞ、イーリス大尉。 貴様の親友の仇のために我々が協力するとでも?

頭に乗るな」

「私は合衆国の名誉と共に来ています!貴方方は合衆国のオーダーを何と考えているのか?」

「オーダーだと?」

 

女性の言葉に対して少将は声を荒げた。

 

「知ったようなことを……前にも言ったはずだ、白骨都市は我々は介入するのは難しいと。

CNNのトップニュースに乗りたいのなら、話は別だが?」

「そんなものは貴方の怠慢の結果では?」

 

少将は立ち上がって、女性を睨み付ける。その睨みは事務屋にしては苛烈なものだった。

 

「怠慢だと? 調子に乗るな。たかが、数年の訓練で名前も思い出せなくなるような軟弱な貴様ら{名無し部隊」が我々を非難するというのか?しかも、最近そこに入ったばかりの貴様がか? 状況も理解できん貴様のような無能など必要ない。即刻出て行け、それとも今ここでOK牧場の決闘でもするかね?」

 

事務屋と呼ばれている彼だが、階級と幾多の修羅場を潜り抜けた迫力もあって、女性は無言で睨み返すのみだった。二人のにらみ合いの中私は蚊帳の外で、二人の口論を見ながら。女性が例の部隊の隊長と呼ばれている者だと、確信を得た

 

少将のリアクションからして、ここまで不愉快にさせる米軍兵士はほかにいないだろうと、嫌われ者であるCIA職員たる私は理解した。

 

女性隊長は舌打ちすらして、部屋を出て行った。少将閣下に対して、何たる態度かとも思ったが、この際感想を述べる愚を犯そうとは思わなかった。

裏方担当の私が彼女に喧嘩を売っても百害あって一利なしだからだ。

 

彼女が出て行ったのを目にして少将は背もたれに深く寄り掛かって座った。

顔には疲労すら見え、よほど苦労しているのが分かった。

 

「すまないな、空気も読めん客のせいで」

「いえ、それにしても例の件とは?」

 

先ほどの話に出てきた例の件について訊くと、少将は隠すことも無く言った。

 

「白骨都市での作戦行動の話だ。連中は我々以外の目的で博士のもとの行きたいらしい。詳しくは知らんが……だが、どの道、白骨都市での作戦行動は難しいのだ」

「何故です? たかがゲリラの町ではないですか?」

 

そう訊くと少将はデスクから、何枚かの書類と写真を出して私に見せた。それを見ると、有名テロリストのウダイの姿が映っており、スーツ姿の男と話している写真に、戦闘ヘリ ハインドDにT90主力戦車の写真もあった。

 

「連中の装備だ。奴らは強力な兵器を隠し持っているのだ」

 

確かに少将の言う通り、どれも高性能の兵器だった。これ程の物をゲリラが手にしているという事に恐怖すら覚えた。

 

流石は元インテリのウダイだ。彼のテロリストのリーダーとしての手腕は変わっていて、攻撃こそしないが、どこからか兵器を調達し、強力な補給線を作るのだ。

 

しかし、この程度なら米軍の脅威となるには足りないはずだ。

 

「確かに脅威ですが、これなら、容易に攻撃許可が出るでしょう、それに我々なら簡単に……」

「それができんのだよ」

 

少将はそう語り、理由を述べた。

 

「白骨都市には確かにそれらの兵器がある。しかし、一度も使われてないのだ。何故かわかるか? 連中はこれらを使わずに見せびらかすことで身を守っているのだ」

 

私はその言葉の意味がわからず、首を傾げて聞き返した。なぜそれが、連中の防衛につながるのかと。

 

「ここイラクでは知ってのとおり、世界中のメディアで溢れている。正義気取りのジャーナリストにゴッシプ屋どもの博覧会だ。そいつらがウダイたちを何て呼んでいるか……非暴力の解放者だ」

 

テロリストには大よそ似つかわしくないような言葉を聞いて、私は驚きの声を上げた。

 

「連中は動画サイトやネットを通じて、自分たちのボランティア活動を広告して、善人だとアピールしてるのだ。それらに嘘はなく、本気で行われている。そんな活動に涙を流すどうしようもない連中が大勢いる。 その裏で何をしているのかも知らないでな」

 

少将は一呼吸を置いて、続ける。

 

「このようにメディアを味方につけて、我々の行動を制限するのだ。この十年、ISができてからというモノ、我々への風当たりが強い。今や、メディア様は野蛮な軍隊の監視役気取りだ。故に、大規模な作戦行動がしづらくなった。だが、相手に戦車やヘリがあるとなると、そうせざるを得ない……連中は抑止論のごとく戦車を使っている」

 

私は一応の反論をしてみる。

 

「破壊工作は?」

 

少将は力なく首を横に振って見せた。

 

「全て失敗している。第一成功しても、まだ三百人近い歩兵がいる。大規模な戦闘にならざるを得んよ。そうなれば、立場が危うくなるのは我々の方だ」

 

 

少将の言う通り、この十年で軍事行動が取りにくくなったのは事実だった。国民としては、選ばれた神の化身であるISではない我々を野蛮と言うようになったのだ。

 

ISには絶対の力がある。そう信じて疑わない者達は通常兵器を扱う我々の存在を疑問視するのだ。ISがあればいいではないか、と主張を繰り返して足を引っ張るのだ。

 

アメリカの軍事費を一挙に減らして、福祉や社会にそれを分配すべきだと、TVで得意げに話すコメンテーターは今ではもう珍しくない。

 

実際、絶対数が少ないISではそれは叶わないのだが、それを理解できるのは軍関係者とミリタリー好きのオタクしかいないだろう。

 

そんな風潮がいつしか、軍の動きを監視し、少しでも民間人に犠牲があったと分かれば、非難し、デモを行い公聴会を求めては、多くの職業軍人を破滅に追いやるようになっていった。

 

それをウダイは利用しているのだ。やっていることは自衛隊の戦車と同じだ。殲滅するときのリスクを増やすことで、こちらの行動を制限しているのだ。

 

白骨都市には多数のテロリストの家族や関係者がいるのは既に周知の話で、もし仮に我々が悪戯に動けば、多数の民間人も巻き込んだ虐殺というレッテルが張られるだろう。

 

きっと、無辜の民に戦闘ヘリや戦車を差し向けた大罪人として、正義のペンを振りかざすのだろう。

 

その陰で死んだ真の愛国者達と野蛮なテロリスト共の姿はカメラのレンズに映ることは無い

 

マスコミたちにとって彼らがテロリストの家族だろうと知ったことではない。重要なのは視聴率と国民の知る権利だけなのだから。

 

国家の安全と民主主義の正義の足を引っ張っているのが自国の国民という事で、少将は動けないでいるのだ。

同時に、アンネイムドの暴走を抑えなければ、ますます自分たち古い軍人の肩身が狭くなることを危惧している。だから、少将はため息を吐くしかないのだ。

 

そんな少将を見て、私は自信の心の変化を感じた。

あの余計なアイデアが急に今の状況と合衆国を変えるのではないかと思ったのだ。

 

国を愛する彼らと私に違いはない、そんな我々が正義を果たせないでいるのはおかしい。

そう思った私を諦観の目で少将は結論を述べた。

 

「これが我々の現状だランチ君。君の要請とやらは叶えるのは難しい。第一、スレートにはISがある以上、我々にはどうしようもない。出せる戦力が隠密性を考えて、基地内のシールズやデルタ等の歩兵のみではな、勝負にならない」

 

精鋭中の精鋭でもISには分が悪い。例の福音事件の前に見られたISは我々の間でも有名な話だ。同時に三機のISを葬った機体が連中の中にあるのだ。

 

これだけで、勝率はゼロになるのだ。

 

私たちに使えるカードは精鋭による隠密作戦。しかし、相手には隠密性と性能に優れたISがあり、歩兵だけでは力不足だ。こちらの、つまり少将の動かせる部隊の中にはISなどない以上、もう打つ手がなくなる。

 

そのためのアンネイムドだろうが、彼らにスレートを仕留めるだけの技量があるかは不明であるし、将校の部屋にずかずかと入ってくるような女が隊長ではお里が知れるというものだ。

 

我々に勝ち目はない。そう考えられていた。

 

だが、そこに勝機がある。それが私の余計なひと言なのだから。

私はもう一つの書類を差し出して、その書類の陰に一つのUSBメモリを少将に差し出した。

 

少将はそれを不思議そうな顔で受け取り、私の方を見た。

 

「これは?」

「まず見ていただけませんか? 閣下」

 

私がそう言うと、少将は自分のパソコンを起動してUSBメモリの中のファイルを開いた。

その中身を見て彼は目を見開かせた。

 

「ランチ君……これは一体どういうつもりだ?」

「ご覧になられましたか?」

 

少将は立ち上がって、椅子に座る私の後ろに回り込んだ。尻に着いたホルスターに差し込まれたM9にギョッとしたが、私は平静を装う。

 

「これは存在しないはずの福音事件の資料……違うかね?」

「その通りです、閣下。正確には福音の戦闘データから抽出したものと、それを迎撃した連中を監視した衛星からの画像のミックスです。」

 

少将は私を見下ろす形で冷たい口調で話す。

 

「わからんな、何故これを見せる、そして、何故学園の迎撃部隊の中にあの二人が混じっているのだ?」

 

その問いに答えることなく、私は少将の目をまっすぐ見て、一つの提案を口にするための前置きを話そうと動く。

 

「重要なそこではありません、閣下。 重要なのは福音が何と戦ったか、という事です。

ファイルをご覧になった通り、福音はスレートのISと交戦したのは暴走開始直後のみなのですよ」

 

少将はファイルの内容を頭に思い浮かべて、確かに、と呟いた。釣り針に食らいついてくれたと内心喜びつつ、私は話を続ける。

 

「最初、私は彼女たちが福音を暴走させて、学園で味方のフリをしていた、博士の妹の新鋭機のデモンストレーションとの為にと、そう考えていたのです。ところが、それはおかしいのです」

「それは?」

「福音はあまりに強力すぎる。仮に暴走させて妹をデビューさせるなら、最初の三機で充分なのです。そして、博士はこの時、迎撃チームのために急造の荷電粒子砲を製造している、これがおかしいのです」

 

そこまで言うと、少将は理解して来たのか、もう一度デスクの上のパソコンを見て、映像や画像を慎重に見る。しばらくして、気付いたのか私を見て言った。

 

「君のいう事がわかってきたかもしれん。つまり、博士はイレギュラーの事態にありながら、例の機体を使わなかったという点がおかしいと言うのだな?」

 

目の前の男が少将であるという事を一瞬忘れて、私は指を鳴らして、その通りと大声で言った。

 

「そうです! 彼女たちはこのイレギュラーの収拾に例の機体を使わず、急造品を作るという方法に出てるのです。例の機体はさしてダメージを受けているわけでもないのにも関わらずにです」

 

それが私の出した余計なアイデアだった。

束博士の機体は強力無比だが、整備性か、パーツの入手の難しさのためか、そう何度も連続して戦闘ができないのではないか、そう思ったのだ。

 

上手くいけば、連中の戦力を大幅に減らすことができる可能性があるのだ。

 

そこからは二人して、パズルが完成したことを喜ぶ子供のようになった。

笑って、この情報を見続けている。

 

「私はこの機体には何らかの欠陥があると見ているのですよ、閣下。この機体は事件発生から三日たっても出撃しなかった。あくまで不確かな可能性ですが……」

「もし、真実なら」

 

少将は可能性の話にもかかわらず、確信に満ちた顔で言った。

 

「連中のISを封じ込められる可能性がある。世界の災厄を減らすことが可能かもしれんという訳か……だが、確証はなくギャンブルに近い。それを承知なのか?」

 

少将が確認を取るように訊いてきた。確かにこれはギャンブルだ。

可能性は五分か、それ以上か、それ以下なのか、全く分からない。確立すらわからない賭けでしかないのだ。

 

だが、合衆国の軍人と諜報員として彼らの排除は任務であり、崇高な使命だ。

少ない可能性に賭けても、実行すべきことである。

 

「私は承知しております。しかし、閣下……我々の使命は世界の警察ではありませんか?

世間がISという中でも、我々は自信の正義を貫くべきではありませんか?」

 

少将は椅子に座って、腕を組み私を見た。私はできる限りのことを話したつもりだ。

 

確かに最近の風潮には頭に来ることが多い。マスコミに、我々を罵る国民に、ISという新しい玩具によってできた数々の利権団体に宗教じみた人権団体とやら。

 

今日までに立場を失った者は多く、誇りも消えて、PMCや傭兵に身を投じる者も少なくない。

 

スプルアンス少将もそんな人間を多く見てきたからこそ、動けないでいた。

だが、彼にはあるはずなのだ。

星条旗に誓った正義と誇りが、だからこそボスは彼を選んだのだ。

 

格納庫で見た連中はただ駄弁っていたわけではない。その時を待っているから、そこに居たはずだ。

少将は目をつぶって考え込み、立場と正義を天秤にかけているようだった。

後は彼次第だ。私にできることはない。

 

そして、少将の口が開いた。

 




今回の話は映画ローンサバイバーから、シールズ隊員がCNNやらなにやらを非難しているところを元にしました。

以前まで、PMCとか書いてたので、本職も今回と後々に出す予定です。
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