昼……正式に偽ルカの家にお邪魔することとなった偽コッコロ。名前を聞いていなかったので、聞いてみると……
「あたしかい?あたしは弥生 流花だよ。」
偽ルカ改め、流花さんの元で居候として住み着く偽コッコロ。何かやれることはないかと仕事を探すも…流花は一通り家事が出来る為、偽コッコロの出番はなかった。
このままではただの穀潰しになってしまう。偽コッコロは取り敢えず手伝えることはしようと思い、立ち上がった…がしかし、
「(そういや俺、家事出来ねぇじゃん。)」
それを思い出して静かに座る。本当に中身が似てない事に今更ながら嘆く。姿がコッコロと同じでも全くもって中身が似ていない。
「でもしょうがないか…。」
しょうがないと自分で決めつけて流花さんの手料理を頂くことにする。今日のメニューは蕎麦だ。
「すまないね。あたしももっとこじゃれた物作れたら良いんだけど…」
「そんな事ない。凄く旨い。」
別に洋な食べ物を作って貰いたい訳じゃないから文句は言わない。それは作ってくれる人に失礼でしかないからだ。
二人で蕎麦を食べ続ける。
暫くして食べ終わり、後片付けをしている中で…偽コッコロは別の場所へとワープしていた。
呆然としている偽コッコロの目の前には、観測者がいた。
「やっほー。コッコロちゃん…いや、偽コッコロちゃんって言うべきかな?」
「……あんたは?」
「ん?私?そうだねぇ…。この世界を見ている者…かな?まぁそんな事はどうでも良いんだけどね。」
観測者は偽コッコロに近づいていく。偽コッコロを品定めするかのように見回す観測者。
そして粗方見終わったのか、偽コッコロへと顔を向ける。
「あなたはその姿で生きる上で重要なことをしなくちゃならない。」
「重要なこと…?」
「この世界であなたと言うイレギュラーな存在がどのような影響をもたらすのかを見てみたいの。
これは私の趣味でもあるから…。兎に角、この世界で起こる事象にあなたがどうやって解決に導くか見せて貰うわ。」
ここで偽コッコロは目覚める。場所は流花の家。あの女性は誰だったのか。この世界の事象とは何なのか…。そもそも、あの女性の言った意味とは何なのか。
「(分からない…でも、何かしなきゃいけないってのは確かみたいだ…。)」
あの女性はイレギュラーと言った。それは恐らく自分の事だ。やらなくちゃいけないかも知れないけど…その前に俺は……彼女にもう一度会いたい。
自分に合う資格がないことは分かってる…だけど、それでも、もう一度だけ会って…謝りたい。
「ごめん」……この一言だけ、彼女に言いたい。