三女神の像の因子継承ってこんな感じかなーって思って書いた駄文。

ヤマなしオチなし注意!

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三女神の像とウララ

三女神の像。

 

 

 

トレセン学園に存在するその像にはいくつかの噂がある。

 

その中でもウマ娘、トレーナー問わず一度は皆の気を引くものがあった。

 

『三女神の像がウマ娘に力を授けてくれる』

 

発端はGIIIすら勝ったことのなかったウマ娘がGIを制覇した時のインタビューにて、

 

 

「勝利の秘訣ですか? 心当たりがあるとすれば三女神の像ぐらいしか…」

 

 

という発言。

 

 

 

話によると彼女はある日、伸び悩むタイムや理想と現実のギャップに苦しみ、あてもなく学園をぶらついていて、気付けば三女神の像の前にいた。

 

 

そこで彼女は、自分の目の前を走る2人のウマ娘を見た。

 

 

2人を追いかけてターフへ向かい、そこでレースをした。

 

コースはステイヤーの彼女が不得意としていた短距離。

 

曰く、「2人と走るのに夢中でバ場や距離のことは考えている暇がなかった」とのこと。

 

 

ゴールを切った瞬間、そのウマ娘達が駆け寄ってきたかと思うと自分の身体に取り込まれていくようにして消えてしまった。

 

あまりに非現実的な光景であり、夢を見ていたのだと自身を納得させようとした。

 

が、それは夢ではなかった。 

 

 

 

タイムは彼女が像に導かれたという日から目に見えて縮み始めた。

 

さらに、今まで適正無しと思われていた距離、バ場を走ることができるようになった。

 

スランプ脱却とかそういうレベルではない上がり幅を見た多くのウマ娘とそのトレーナー達は、像に何かがあると感じざるを得なかった。

 

 

驚くことに、三女神の像から力を授かったと言うウマ娘が他にも何人か名乗り出た。 

 

皆、GIレースにて輝かしい成果を上げた強者ばかりだ。

 

まさか、ウイニングライブでセンターを飾る彼女たちは皆、三女神の加護を受けているのでは?

 

噂はすぐに広がり、連日多くのウマ娘とトレーナーが像を訪れ、天啓を待つようになった。

 

 

しかし誰一人として、先駆者の言う幻覚を見たものはいなかった。

 

それもそのはず、先駆者は皆、気付いたら像の前にいたというのだ。

 

失望する者もいた。結局、才能、運の世界なのかと。

 

そのうちアテにする者はいなくなり、いつもの日常が戻った。

 

 

 

 

一人のウマ娘がいた。

 

「ハルウララ」 トレセン学園中等部の生徒である。

 

何度負けようと決して折れない心と周囲を活気づける溢れんばかりの愛嬌を持つウマ娘。

 

 

トゥインクル・シリーズにおいて彼女はGIレースの一、「JBCスプリント」にて一着を取り、ファン投票によって「有馬記念」への出走を果たした。

 

その一か月後のURAファイナルズにおいてはダート・短距離部門にて優勝した名バでもある。

 

URAファイナルズの後、彼女は自由気ままにレースに出走したり、贔屓の商店街に赴いたり、トレーナーや友人との談笑を楽しんでいた。

 

 

 

そんなある日の放課後のこと。

 

ハルウララと担当トレーナーは2人でトレセン学園を歩いていた。

 

 

「あっトレーナー見てみてー! きれいな夕焼け!」

 

「おおー、最近曇り続きだったから久しぶりだな。」

 

「太陽が沈んだところに宝物があるんだよね!」

 

「虹じゃなかったっけそれ…」

 

「あー! ライスちゃん達が走ってるー!

 

いいなー。私も芝を走りたいなー。」

 

 

ハルウララは確かに有馬記念に出走した。しかし、ダート向き・スプリンター脚質の彼女にとって、

 

2500mの芝のコースは好条件とは言えなかった。

 

結果は最下位。 初めて明確な悔しさを抱いた彼女を見て

 

精神的な成長に対する嬉しさと出走をやめさせるべきだったかもしれないという後悔を同時に抱いた。

 

 

今となっては必要な挫折?だったと割り切ることにしているが。

 

 

「ねートレーナー、夕焼けに願い事したら叶うかなぁ」

 

「多分、それ流れ星じゃないかな…」

 

「ってあれ? ここって…」

 

「いつの間にか噴水の広場に来てたみたいだな。」

 

「そうだ!三女神様にお願いしようよ!」

 

「おお、ナイスアイデア!」

 

「三女神様、ウララも頑張るから、芝を走れるようになりたいです!」

 

(自分も頑張るって言うあたり、ウララらしいなぁ…

 

 

ってウララどこ見てるんだろう…)

 

 

「あれ?キングちゃん? どうして2人いるの?」

 

 

「へ?」

 

 

ウララが話しかけている方向には誰もいなかった。

 

 

(ここには僕とウララの2人しかいないはず。

 

というかキングヘイローが2人??)

 

 

「あっゴルシちゃんにバクちゃん! 皆どうして2人いるの?」

 

(ゴルシちゃんはすぐ分かったがバクちゃんは…サクラバクシンオーか?)

 

「私も2人…。いないかぁ」

 

 

(これってまさかアレか、三女神の像の噂のアレ。でもアレって現れるウマ娘は2人だったような… なんか多くね? なんで6人いるの?)

 

 

「皆どこいくのー?待ってよー!」

 

「ちょっ」

 

 

ウララがいきなり走り出した。 追いつける訳がないがトレーナーも走って追いかける。

 

 

ウララはグラウンドにいた。ダートではなく、ターフに。

 

 

「そうだ!みんなでレースしようよ! 7人で走ったらきっと楽しいよ!」

 

「嘘だろ…」

 

 

傍から見たら何もない空間に話しかけているのだ。正直言って怖い。

 

 

グラウンドにいる他の生徒たちが変な目で見ている。

 

「いっくよー! よーい、スタート!」

 

 

ウララがターフを駆ける。 …おかしい。

 

彼女はダートは得意だが芝のコースは不慣れだったはずだ。

 

だが今彼女は芝のコースを何一つ不自由なく走っている。

 

 

そして距離が長い。 既に1600mは越えた。

 

 

スプリンターの彼女には辛い距離なはずだが、息切れしている様子もない。

 

頭痛がしてきた。何がどうなっているのか…。

 

 

カーブに差し掛かったウララが外側を走る。

 

おそらく内側には誰かがいるのだろう。

 

 

2500mの地点でどうやらゴールしたらしい。 ウララがまた話し始めた。

 

 

「わーい勝った勝ったー!」

 

 

マジかよ。勝ったのか…。

 

 

「皆もすっごく速かったよ! あれ?皆どうしたの?

 

ひゃっ! くすぐったいよー!」

 

 

オイ何が起きてんだこれ、めっちゃ気になる。

 

 

「おおー!私、キングちゃん達と一緒になっちゃった! これからよろしくね!」

 

 

芝適正が上がった!

 

長距離適正が上がった!

 

 

 

ええ…、いや、これは噂通りだな。憑依みたいだな…。

 

 

「あ、トレーナー!今の見てた? 私、すっごく速かったでしょー!」

 

「ああ、うん。 速かった…と思う。」

 

「あのね、今なら芝だってずっと走っていられそう!」

 

「えぇ…じゃあちょっと休憩してからもう一回走って貰ってもいいかな?」

 

「わかった! でも休憩はしなくてもいいかなー」

 

 

ウララはすぐに走り出した。 勿論、芝の2500m。

 

 

手元のストップウォッチでタイムを計ってみた。

 

有馬記念で入着できそうなタイムが出た。 信じらんねぇ。

 

うゎ、ダートも芝も短距離も長距離も走れるようになったのかこれ、やべぇな。

 

 

もうどうとでもなれという気分で呆けていたらキングヘイローがこちらへ歩いてきた。

 

 

「あれ?キングちゃん? おーい!キングちゃーん!」

 

「あら、ウララさんとウララさんのトレーナーさん。」

 

「私ね!キングちゃんと一つになったの!」

 

 

「え?」

 

 

言い方ぁ…

 

 

「あれ?ということはここにいるキングちゃんは3人目だね!」

 

 

「ウララさん!?」

 

 

 

「ハルウララさん!こんにちは! いいバクシンでしたね!」

 

「あ!バクちゃん! 委員長ってぶんしんのじゅつが使えるんだね!」

 

「ちょわっ!?」

 

 

 

「おー皆何やってんだー?」

 

「ゴルシちゃん! どうやって6人に増えたの?」

 

「いや、流石にアタシでもそれはできねぇよ…」

 

 

 

 

おしまい

 

 

Q:なぜキングとゴルシとバクシンオー?

 

A:相性の良いウマ娘つながり


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