げんしけん~ライトおたくな俺が一話で消えたキャラに転生したんだが~ 作:やきたまご
げんしけんの部室に来るとガンダムのプラモデルを制作している最中だった。そういえばこういう話もあったな。咲さんが原作で言っていたようにシンナー臭くなっている。
「沢崎君もどうだい?」
予想通り、田中さんが俺を誘ってきた。
「いやすいません、俺一度もプラモデルやったことがないし、かといってそこまで熱意もないのにプラモデルに手を出すのもプラモデルに申し訳ない気がして」
「そうかい、気が向いたらいつでも教えてあげるよ」
俺って、おたくとしては結構ライトな層だし、げんしけんの世界に転生する奴もっとましなやついたんじゃないのかな? メタイこというが、今流行の転生スピンオフ作品になるが、これを読んでいる読者は果たして面白いと思うのだろうか?
「沢崎君はガンダムとかは見ないかな?」
笹原先輩が話しかけてきた。どうしよう、俺って基本的にロボットアニメを楽しめないおたくでガンダムを基本見てないし、唯一好きなロボット作品をあげるとややこい話題がきそうだけど……。
「ガンダムは見てないんですが、ザンボット3は好きなんですよね」
背景となっていた斑目さんが目を輝かせた。
「沢崎君! ザンボット3が好きなのかい!」
「え、ええ、富野監督がひねくれた目線でロボットアニメを作っている感じが好きなんですよ」
「くううう!! 分かるぜ!!」
「あの作品だと、人間爆弾でトラウマになった人は多いかな」
「最後のおちが勧善懲悪じゃないってのもまたいいとこなんだよな!!」
「ちなみに最終回でドラえもんの中の人がさ、寒いとアドリブを思わずいれてしまったらあの富野監督がOKを出したんだぜ」
「のぶよすげえな!!」
いつの間にかザンボット3で盛り上がっている。
そしてこのタイミングで咲さんがやってきた。同時に原作でもあった田中さんのプラモデルトークが始まった。スネ夫が自慢する時のBGMをつけてやりたくなるシーンだ。そして咲さんの行動がいちいち危なっかしい……。すぐに自主的に部室を出て行った。そして水虫眼鏡がやってきて、屋上でプラモデルのスプレーをすることになり、完成品が部室へ運ばれた。
(確かこのタイミングで咲さんが大野さんのグフを破壊するんだよな……どうしよう……大野さんに涙を見せないために少し展開を変えちゃおうかな……)
「咲さん、失礼を承知で言いますが、万が一壊れたら制作者が怒ったり泣くと思うので……余計なトラブルを産み出さないように用心したほうがいいかと……」
「分かったよ、沢崎までそう言うなら見るだけにするよ」
これで大野さんのグフは守られたわけだが、あれ、斑目さんの名シーンもカットされたわけで、咲さんにコスプレさせる流れも消えるのでは……やばい、まずいことしちゃったかな……。