今回の注意点として、スザクとルルーシュに限定条件タイマンをさせます。予めご了承下さい。
<サイド:ルルーシュ>
あの日同様釣り出し孤立したコーネリアを囲む。
「またお会いしましたねコーネリア。再会を喜ぶべきかな?」
『卑怯なりゼロ…!』
カレンの紅蓮弐式相手では流石の姉上も苦戦を強いられる。そして今回は前回よりも用意周到なのだ。早めに決着を付けてしまおう。
グロースターが目的の位置に到達すると同時にスイッチを押す。小型の爆弾だ。流石姉上は闘いにおける勘とでも言うのか、爆発を瞬時に感知し、素早く飛び上がることで最低限の被害に留めたようだ。
「流石はブリタニアの魔女、コーネリア!今の爆破をギリギリで避けるとは」
『貴様ァ!』
見たところ今の爆破にやられ、ランドスピナーが不調のようだ。これで条件はほぼクリアされた。そして唐突に発生する凄まじい轟音、一瞬にして崖が吹き飛び、一つの道が形成される。さながらモーゼのようだ。モーゼは海だが。
『ゼロ!君を止めに来た!』
ランスロットに乗ったスザク、コイツを抑えることが最後の条件だ。
「零番隊はコーネリアを殺さず無力化して、その辺に転がしておけ!間違っても殺してはならない!そいつにはまだ利用価値がある!」
『舐めるなよゼロ!コイツさえ!コイツさえ倒せば活路は開く!』
槍ごと右腕を失い、ランドスピナーは不調、そんな状態でも強気に吠えられるのは流石姉上と言ったところだろうが、カレンの敵では無い。1分も有れば無力化出来るだろう。逆に言えば…俺はスザク相手に一騎打ちで1分間耐えなければならないのだ。
電話が鳴る。スザクだ。
『ルルーシュ、投降する気は無いようだね。』
「来い、スザク。戦術的勝利だけならいくらでもくれてやる。」
『…なるほど、地面に仕掛けた爆弾…それが君の策か。』
「ふん、姉上め、余計な事を」
実を言えば爆弾は規模も数もそこまで多くはない。そんな事をすれば一つ爆破した時に誘爆して巻き添いになるからだ。だが、この場で具体的な数と場所を知るものは俺だけだ。十分通用するだろう。何よりランスロットのヴァリス、アレを使われれば勝ち目がないが、総督にして皇女がいるこの場で規模の分からない誘爆は起こせない、であれば白兵戦に絞り込める!
『そこだッ!』
わざわざ電話を繋げたまま、声に出して闘うのはスザクなりの優しさなのだろうか。降伏したらすぐさま対応できるようにするためかもしれないし、何も考えてないのかもしれない。だが、枢木スザク…我が唯一の友よ、お前の闘い方は良く知っている。それこそ今のお前なんかよりずっとだ。
スザクの最初の攻撃はMVS…その出鱈目な切れ味の剣による攻撃だった。そしてそれにフェイントを加えることは絶対にない。どうにか反応してギリギリで回避する。回避と同時に目眩し用の煙玉を投擲する。威力は無いが、一時的に視界を遮ることはできる。すかさずスザクが居るであろう方向に射撃を行う。
『無駄だよルルーシュ、君では僕には勝てない!』
ブレイズルミナスを展開して実弾を弾くスザクだが、こんな攻撃は所詮陽動、ランスロットの足下に仕掛けられている爆弾を爆破する。
『君の考えそうなことだ!』
スザクは爆破を喰らう事なく距離を取り、更にその場から追撃を避けるために移動する。着地と同時に爆弾を爆破する。今度はさっきよりも範囲の広く爆弾をだ。爆風がランスロットを飲み込む。
爆風の中からランスロットが飛び出てくる。爆破に対してブレイズルミナスを展開したのだろうが、流石に防ぎきれなかったのだろう、左腕は無残な状態になっている。飛び出すランスロットの姿勢はスザクお得意の回転蹴りのモーションだ。
『ルルーシュ!!』
ランスロットの運動能力とスザクの操作技術が合わさった遠心力と重さを纏う必殺の物理攻撃、アレを喰らえばサザーランドではひとたまりもないだろう。
「スザァク!」
回避する気は毛頭無い。そんな必要はないからだ。地面に突き刺したスラッシュハーケンを巻き取りながらランドスピナーで地面を駆ける。ジェレミアから見て盗んだ虚をつく奇策だ。最も教わったのは今日では無いが。
スタントンファを展開したサザーランドの両腕を突き出し、ランスロットへの突撃、スザクの知るサザーランドの速度を超えたその挙動は、スザクの動体視力を持ってしても一瞬だけ意表をつくことに成功する。空中でスラッシュハーケンを地面に放ち少しだけ機体を持ち上げたスザクはランドスピナーを用いた回転蹴りを叩き込み、サザーランドの破壊に成功する。
「スザク、お前は俺がお前に勝てないと言っていたな。違うな、間違っているぞ!勝つ必要は無い!最初から勝てないのが分かっているからこそ負けなければ良いだけのことだ!」
スザクへの特攻と同時にサザーランドから転げ落ち、扇のサザーランドに回収してもらう。これが意味するのは俺が敗北しなかったと言うことであり。
『ゼロ!後は私が!』
カレンの紅蓮弐式とスザクのランスロットがぶつかる。つまり、全ての条件はクリアされたと言うことだ。
「扇、奴はカレンに任せて撤退だ。」
『コーネリアの回収は良いんですか?』
「お前達もコーネリアの抵抗で少なからずダメージを負っているだろう。無理は禁物だ。コーネリアを回収すればブリタニアは全力で追ってくる。イレギュラーが起きた以上ここは安全を優先して撤退だ。機会はまた来る。」
<サイド:スザク>
ルルーシュは負けなければ良いと言っていたが、僕の心は完全に敗北を感じていた。どこか慢心していたのかもしれない。ルルーシュが相手なら…ランスロットに乗った自分なら勝てるだろうと。だが実際はどうだ?ルルーシュのサザーランドは破壊したが、ルルーシュは最初からそれを想定していたのか、仲間のサザーランドに大切そうに抱えられている。反面、ランスロットは左腕が動かない。2回目の爆破をブレイズルミナスで防いだ際にやられたのだ。何よりその爆破が問題だった、的確に自分の行動を読んでいなければ爆破位置に誘導することは不可能だっただろう。全てルルーシュの掌の上だ。ランスロットの性能にかまけていたわけでは無いが、同じ機体同士だったら負けていたかもしれない。
「何だ…!?あの、右腕は…!」
何より今一番厄介なのが目の前の赤いナイトメアだ。見慣れない形をしている。コーネリア総督曰く、右腕に掴まれたら即部位を切り離せとの事だった。実際掴まれたサンドボードは爆散し、その威力が尋常で無い事を物語っている。更に闘ってみて分かったことがある。
「あのナイトメア…ランスロット並みの速さだ…!」
スラッシュハーケンを十手で防がれたり、蹴りを避けられた。機体もパイロットも自分と互角、そうなるとこちらの旗色は悪い。しかも今は胴体のみを残し、ご丁寧にハッチを歪ませて簡単には出られないように無力化して転がされているコーネリア総督が居る。下手にゼロを追えば赤いナイトメアにコーネリア総督は殺されるか連れ去られるかするだろう、そうなれば最悪だ。ヴァリスを使おうにも持ち替える余裕を与えてくれない。MVSを掴まれないように上手く立ち回っては居るが、右手は兎も角左手の十手からの攻撃を何度か防げないでいる。やられるのは時間の問題だろう。
右の大振りをスラッシュハーケンを使ったジャンプで躱し、そのまま踵落としを仕掛ける。十手に防がれた後はそのまま距離を取り、ヴァリスに持ち替えたいが、接近するナイトメアを視界の端に捉えた以上、次の攻撃を防ぐためにMVSを使わなければならない。右手の爪による貫手をMVSで外に受け流す。腰のスラッシュハーケンを使った時には既に距離を取られて不発に終わった。
「今だ!」
MVSを投擲し、素早くヴァリスに持ち替える。MVSは掴まれてしまったが問題はない。ヴァリスの引き金を引く。
「止めた!?ヴァリスを!?」
信じられない。右手から放たれる禍々しい赤い光はヴァリスを受け止め防いだようだ。動揺した一瞬の隙に投げたMVSを投げ返される。反応が遅れた。回避には成功したが、体制を崩した状態で相手の左手のグレネードを完全に回避することは叶わず、ランドスピナーが破損する。次の瞬間赤いナイトメアはこちらに背を向けるとゼロが消えた方角へ進んでいった。最初から敵の狙いはどちらかのランドスピナーの破壊だったのだ。ランスロットが追えなければそれでいい。また、ルルーシュに敗北した気持ちになった。
<サイド:カレン>
「ゼロ!言われた通りランドスピナーを破壊しました。ですがあのまま闘っていれば…」
『ご苦労だったなカレン。今はランドスピナーの破壊だけで十分だ。破壊する必要もパイロットを殺す必要もない。』
ルルーシュ…ゼロの発言には今一納得できない。ランスロットとか言うあのナイトメアを一人で抑える様に、と頼まれたのは信頼されている様で嬉しかったが、トドメだって刺せたのに何故足止めを厳命されたのだろう。
「…わかりました。」
『あのままあそこに留まっていればブリタニア軍に囲まれる。輻射波動も壊れているのだろう?ならば無理をする必要は無い。』
敵の砲撃を輻射波動で止めたのは良かったが、その反動で輻射波動が壊れてしまった。右手は動くが今はただの鋭利な爪を持つ右手でしか無い。
『何かあれば連絡しろ。合流地点にて待つ。』
「分かった。」
与えられた役目は果たせた。紅蓮の力もコーネリア相手に問題なく戦えた。エースだと言ってくれたアイツのためにも、そして日本のためにも私は闘わなければならない。
「わぁ?カレンじゃねぇか!おーい!助けてくれぇ〜!」
情け無い声がすると思い、紅蓮を止め周りを見渡すと玉城が手を振っているのが見えた。ジェレミアにやられて脱出したと聞いていたが、なんだ、生きていたのか。
「玉城、アンタこんなとこで何やってんの?合流地点に向かいなさいよ!」
「いやなぁ?カレン、それがよぉ〜」
紅蓮から飛び降り、玉城の様子をよく見ると何かが変だ。なんというか、出来上がっている…?
「あっちで日本開放戦線の備蓄倉庫を見つけてよぉ!見ろよこれ!日本酒だぞ日本酒!」
「まさか飲んだの!?」
聞いてはみたがどう見ても飲んでいる。足取りもおぼつかないし、顔も赤い。喋り方のアホさにも拍車が掛かっている。
とりあえずビンタを1発…2発…ついでに3.4.5…おまけに8発叩き込む。玉城の奴、しこたま飲んだのかこれでも正気に戻らない様だ。仕方ない、紅蓮で運ぶしか無いと思ったその時、わざわざこっちを向いて見せつけるかの様に玉城がゲップした。堪忍袋の緒が切れるどころか袋毎爆散した気分になり、思い切り振りかぶって渾身のビンタを叩き込む。スナップも効かせてやろう。玉城の身体は4回ほど跳ねてから停止した。
「あぁもう!作戦中に何飲んでんのよ!こののんだくれ!!!」
〜言い訳〜
スザクとルルーシュがナイトメアで一騎討ちしてルルーシュが負けないと言う話が書きたかったんだよ!!!(怒り)
ルルーシュくんはアニメにおける第17話(だったかな)の記憶を保有してる訳ですから、スザクの行動を予測解析済みです。なので先読みして爆弾設置などが出来ました。更に事前にジェレミアから技を教わっていたので、意表をつくことができました。まぁ、それでも勝てはしないんだけどね!
輻射波動はヴァリスを一度は止められますが、その時に壊れてしまいました。原作と違うのは足場が崩れて云々が無かった事ですね。
なお、今回のルルーシュの目的は日本解放を潰す事です。藤堂達を手に入れるためにも日本解放戦線は必要ですし、主義主張的に相容れないのでバッサリ切り捨ててます。
毎話最後に(半ば無理矢理)入れている「ピザ女!」byルルーシュor「この飲んだくれ!」byカレン)について、正直…?
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面白い。今後も続けてほしい。
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面白い。でも二度とやるなクソが。
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面白くない。でも今後も続けて欲しい。
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面白くない。二度とやるなクソが。○ね。
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普通。好きにして欲しい。
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どうでもいい。