※今回も既存のナイトメアのカスタム機…というか試作型的なのが登場します。予めご了承ください。
<サイド:スザク>
騎士になってから連日式典や記念パーティーなどに呼ばれ、今日もまたパーティーだった。違うのは今日のパーティーはアッシュフォード学園生徒会主催のものであり、とても気楽に楽しめるものだということだ。
「私達からのお祝いも受け取ってくださいますか?」
「勿論だよナナリー!嬉しいよ、とっても」
正直、ナナリーや生徒会のみんなからのお祝いが最も嬉しく思えるものだった。軍人や貴族を交えたものは名誉ブリタニア人の自分には肩身が狭く、雰囲気もお祝いという感じではない。自分そっちのけで周りの人間との交流をするためといった感じだ。セシルさんはとても喜んでくれて居たし、ロイドさんもこれで予算が増えるかなぁなどと理由はともかく嬉しくは思ってくれているようだった。
ふと、視界の端にルルーシュを捉える。ルルーシュのサインを見て、二度目の屋上での密会を行うことになった。
「まずはスザク、おめでとう。これは正直な気持ちだよ、友達が出世したんだからな。」
「その言葉は素直に受け取っておくよ。…これでわかってくれたろ?正しいやり方を続けていればブリタニアだって中から変えていけるはずなんだ。」
名誉ブリタニア人がブリタニア皇族の騎士に選ばれた。これを契機に名誉ブリタニア人への差別意識を弱めていければと考えている。ユフィが言うには日本…エリア11も平和になれば武人気質のコーネリア総督は新たな戦地に赴き、代わりにユフィが総督となるらしい。そうなれば名誉ブリタニア人にも優しい政策などが行えるかもしれない。それを自分が支えるのだ。だが、前回の戦闘で一つ気になることがあり、それを確かめなければならない。
「ルルーシュ、あの日、何故僕を見逃したんだい?捕らえることも、殺すことも、鹵獲することも、破壊することもできたはずだ。」
「そうだな、強いて言えば…お前の言う中から変えるって言うのも、悪くないと少し考え始めただけの事だ。」
ルルーシュが考えを改めるのは何も珍しい事ではない。考えを巡らすことが得意な彼ならば、それこそ今回自分が前例の無いブリタニア皇族の騎士に選ばれると言う可能性を示したことで、新しい道を模索することだってしているはずだ。
「…でも、本当はそうだな…お前に死んで欲しくなかっただけかもしれない。」
そう言って彼は屋上から離れ、僕も軍に呼ばれて学園を後にした。
<サイド:ルルーシュ>
潜水艦で神根島に向かう間に、団員への作戦伝えるために会議室に主要な団員を集め、説明を行っていた。
「今回の作戦は軍のスパイから情報を得た最新のナイトメアの奪取と、第二皇子のシュナイゼルを捕らえることにある。シュナイゼルは極少数の護衛と共に、この神根島において遺跡の調査を行なっていると情報を得た。」
ヴィレッタに確認を行ったところ、軍に大きな動きはないため、援軍は式根島からのみと予想できる。前回はユーフェミアとスザクを狙って神根島を襲ったが、今回はその必要はない。手っ取り早くシュナイゼルの身柄を抑え、あの日の真実を問いただすと共に、ガウェインを入手するのが狙いである。
「藤堂と四聖剣は月下で、敵勢力の無力化し、杉山・吉田・泉は廻転刃刀を装備したサザーランドに搭乗し、私の護衛だ。他の部隊は配布した指示書通り、上陸地点を確保し我々の撤退に備えよ。」
サザーランドを主とする守備部隊相手であれば藤堂達だけで十分だろう。大勢で動けば機動力が下がり、隠密性が下がってしまう。奇襲をやるならば少数精鋭だ。
「ゼロ!何故私は今回待機なのでしょうか!」
不満気なカレンが手を挙げて異を唱える。今回カレンは潜水艦にて待機の予定である。
「…ラクシャータ、紅蓮の調整は間に合いそうか?」
「うーん、ちょっと難しいかもねぇ…」
「そんなぁ!」
そう、カレンを出撃させないのは何を隠そう、紅蓮弐式がまだ調整中だからである。前回の作戦からメンテナンスに出しているが、何故かラクシャータからまだ調整が済んでいないという返答を聞き、急遽作戦から外した。…外さざるを得なかった。話を聞けば、ラクシャータはどうにかして空中戦が可能なようにと追加ユニットを開発し、紅蓮にそれを取り付けたのだが、微調整やらなんやらがまだ終わって居ないらしい。元々相手のレベルがレベルなだけに居ないなら居ないで対応可能な範囲内なので、今回の作戦においては問題はないだろう。
「…では作戦開始だ!」
上陸は想定通り問題なく終わり、森の中を進んでいく。流石にナイトメアが通るには木々の間隔が狭すぎる箇所もあるため、廻転刃刀を用いて進んでいく。
「ふむ、やはり護衛は最小限のようだな。改めて作戦を説明する。藤堂と四聖剣はこのまま敵部隊に奇襲をかけろ。私と護衛は一端ここで待機し、目標に向け前進する。」
奇襲をかけられた護衛部隊は瞬く間に数を減らしていく。しかし…
『ゼロ、援軍部隊だ。』
「式根島からの援軍であれば作戦終了までには間に合わん、放っておけ。」
通信は藤堂からのものだったがおかしい、藤堂の位置から式根島の援軍部隊が見えるはずがないのだ。
『違う、ゼロ。森の中から複数のナイトメア部隊だ。コーネリアは居ないようだがグロースターも数機混ざっているようだ。』
「何!?何故神根島にこれほどの部隊が…!」
そんな部隊の存在は記憶にない。しかし、瞬時に理解した。自分が何者と戦おうとしているのかを。
「成程、この状況で襲撃されることを読んでいたのか…!おのれシュナイゼル…!やってくれたな!」
『君がゼロかい?君と言う人物については、コーネリアが言っていた通りだね。君は不思議なことにこちらの行動を正確に読んでくる、それならスパイがいると考え直前に部隊を動かし、襲撃に備えるのは当然のことだよね。人と人とが殺し合うのは見たくない、できれば降伏してほしいものだね。』
「断る…!」
冗談ではない。幸いこの程度の敵であれば藤堂と四聖剣のみでも対応自体は可能だ。
『そうかい、それは仕方がないね。それではナイト・オブ・シックス、ゼロを殺したまえ』
ラウンズだと!?瞬間、俺ならばどう相手を攻撃するか考え、上を見上げる。そこには重装甲のナイトメアが空中に佇んでいた。
「護衛部隊!散開しろ!!」
とっさの命令に反応できたのは杉山と吉田、遅れた泉の機体はラウンズのナイトメアの極太ハドロン砲により木っ端みじんに消し飛んでいた。
『外れ…次は当てる。』
「なんだあれは!?」
ガウェインの物より太いハドロン砲を装備し、空を飛ぶあんな兵器を使われたら勝ち目などない。成る程、あの時の敵から見た俺の恐怖とはここまでの物とは、体験しなければ知ることは無かっただろう。しかし、ここからおとなしく撤退しても逃げ切れる保証はないのだ。
「どうするんだ?ルルーシュ、その様子だとこの状況はイレギュラーと言う奴だろう?お前の苦手な奴だな」
珍しく、否、流石に状況が状況だからか、見かねたC.C.が諭すような冷静な口調で尋ねてくる。
「考えるまでもない。無頼や廻転刃刀でどうにかできる相手じゃない。幸い、あの破壊力だ、乱戦になっている藤堂達の方には早々使えない。こちらも森の中を出鱈目に進んでいれば早々当たることはないだろうが、それではジリ貧だ。時間を掛ければスザク達が来てしまう」
「ならどうする。」
「決まっているだろう…強行突破だ。」
腕っ節での強行突破はあり得ないがナイトメア同士であれば覆しようはある。護衛を伴い、ガウェインの場所まで強行突破、その後ハドロン砲は未完成ではあるが、ガウェインで何とか突破するしかない。
「護衛部隊!これより我々は当初の目的通り遺跡に向かって強行突破を敢行し、新型ナイトメアを奪取する!立ち止まればアレの餌食だ!行くぞ!」
『かくれんぼは終わり?』
ラウンズの砲門にエネルギーの光が集中していく。
「上からくるぞ!気を付けろ!」
『気を付けろと言ったってゼロ!』
杉山の叫びはもっともだったが、そんなことを言われても仕方がない。現状取れる手はこれしかないのだ。放たれるハドロン砲に当たることはなかったが、それはあくまで俺の無頼が、という話で護衛の吉田の機体は消し炭になっていた。
『吉田ァ!畜生!』
「あいつの犠牲を無駄にするな!目標はすぐそこだ、突破しろ!」
杉山はアサルトライフルでラウンズを攻撃するが、効いている様子は無い。装甲自体が硬いのだ。あの様子では廻転刃刀すら効かない可能性もある。そうなれば現在の戦力では太刀打ち出来ないだろう。俺は手に持ったアサルトライフルで前方のサザーランドを牽制し、杉山のサザーランドで強行突破する。我ながら美しくない策ではあるが、第一段階はクリアと言えるだろう。既にシュナイゼルは退避しているようだったが、ガウェインを動かす余裕まではなかったようで、あの日のように鎮座していた。
「ようやく手に入れたぞ、ガウェイン…フッ…懐かしいな。」
「何だルルーシュ、そんなに私と相乗りしたかったのか?」
呑気なことを言っている場合ではないが、どうしてもこみ上げる感情と言うものはある。杉山に一旦の待機を命じ、機体の状況を確認する。
「C.C.動かせるか?」
「当然だ。私はC.C.だからな。」
事前のシミュレーションがうまくいったのか、C.C.は初めて乗るはずのガウェインを上手く操る。俺もフロートシステムを起動し、空中戦が問題なく可能なことを確認する。
「杉山!これより私は空のナイトメアと戦闘を行い、時間を稼ぐ、お前は藤堂達と合流し、撤退を開始しろ。」
『ゼロ!いくらあんたでも無茶だ!アンタまでやられたらどうする!?』
「問題ない。私はゼロ!奇跡を起こす男だ。」
俺は奇跡を起こす男、ゼロ。そう言い聞かせると遺跡を飛び出し、出て来る瞬間を狙って放たれるハドロン砲をC.C.に回避させるとラウンズと空で対峙する。
『ガウェイン…盗んだの?ドロボー』
「この機体は我々黒の騎士団が正義をなすためにありがたく活用させていただこう!」
左手のスラッシュハーケンで牽制しつつ出方を伺うが、全て躱されてしまう。
「図体の割りにすばしっこいな…!」
続けて右手のスラッシュハーケンを放つが、ミサイルを放出しハーケンが撃ち落とされてしまう。
「くっ…たった一撃でハーケンを失うとは…!」
「こちらもハドロン砲とやらは使わないのか?」
ブリタニア軍の空を飛ぶナイトメア、更にあの図体、ランスロット同様にブレイズルミナスを装備してる可能性が高い。無論、両肩のハドロン砲を当てることができればいかにブレイズルミナスとて防ぎきれず、墜とせるかもしれないが、あくまでそれは完成後のハドロン砲であればの話である。現在のハドロン砲は収束ができず拡散していまい、それに伴い威力も落ちている。とてもじゃないが突破できるだけの火力は無いはずだ。
「…なぁ、ルルーシュ。さっきから奴は中々攻撃してこないが、理由はわかるか?」
言われてみれば今までに放たれたハドロン砲は泉と吉田を屠った2回と脱出時に撃たれた1回の計3回、先ほどのハーケンの迎撃もミサイルで行っており、空中戦になってからは一度も使用してきていない。
「…まさかガウェイン同様まだ完全な機体とは言えないのか?」
その可能性は大いにあった。ドルイドシステムを抜きにしてもフロートシステムとハドロン砲を乗せればガウェインのように巨体になるだろう、それを多少太いとは言えほぼ通常のナイトメアと同じサイズに落とし込んでいるのだ。恐らくハドロン砲は連射が出来ず、フロートシステムの使用でエナジーを消耗し、ブレイズルミナスを使用するほどの余裕もない上に、ハドロン砲も使えて数回と考えるのが妥当と言える。
「ならば付け入る隙はあるか。C.C.、まさかお前のおかげで突破口を見つけられるとは思わなかったぞ。」
「それはよかった。ならば報酬のピザは多めにしてもらわないとな。」
「ええい!戦闘中くらいピザから離れろ!このピザ女!!!」
~言い訳~
モルドレットは映画じゃね?→映画版で出てきていたので、このタイミングでも一応登場させられるのかなと思いました。
毎話最後に(半ば無理矢理)入れている「ピザ女!」byルルーシュor「この飲んだくれ!」byカレン)について、正直…?
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面白い。今後も続けてほしい。
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面白い。でも二度とやるなクソが。
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面白くない。でも今後も続けて欲しい。
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面白くない。二度とやるなクソが。○ね。
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普通。好きにして欲しい。
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どうでもいい。