チートギアス ~反則のルルーシュ~   作:ベルゼバビデブ

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第二十話です。


第二十話 やっぱりキュウシュウ戦没

 念の為と思い、ヴィレッタに連絡を行ったところ、前回同様に澤崎のグループがキュウシュウを襲ったと言うのは意外であった。何故なら、澤崎のバックには中華連邦が在り、その中華連邦とは黒の騎士団が手を結んでいるからである。

「C.C.、お前今回の件聞いてたか?」

「いいや?私は知らないぞ」

 そう言いながらピザをハムハムと食い始める。…それならば澤崎とその一部が無理矢理動いたから、それとも…

「今のうちにてい良く切り捨てる算段か。」

 今度は確認の為、黎星刻に確認を行う。

「私だ。ゼロだ。黎星刻、キュウシュウの件だが…」

『その件を何処で…いや、君ならばそれくらいの情報網は持っていて当然か。うむ、我々も止めようとはしたんだが、独断で動かれてしまってな…」

 本当に止める気ならば幾らでも方法はあったとは思うが、これは敢えて止めなかったと言うことだろうし、恐らくは澤崎とそれに群がる連中を切り捨てる算段なのだろう。

「それならば黒の騎士団があれを討伐に協力しても問題無いな?」

『あぁ、アレに中華連邦は関与しない。君の好きにしたまえ。』

「分かった。」

 それならば今回も精々我々の宣伝の為の生け贄になってもらうとしよう。

 

 潜水艦にてキュウシュウへ向かう道中、黒の騎士団に澤崎の討伐を発表したとき、意外な事に不満を言うものは少なかった。

「ま、今更出てきて独立って言われても…なぁ?」

「ゼロの話だと中華連邦に切り捨てられたんだろ?」

「キョウトも知らないと言っていたし…」

「ゼロがそう言うならそうなんだろ!ギャハハ!」

 俺も中々信頼されるようになってきたなどと思っていると、携帯電話が鳴った。恐らくはスザクだろう。

「それでは私は出撃の準備をする。各員は配布した指示書に従い行動を開始せよ。特にディートハルト、今回の事件に対する重要施設などの動きは記録しておけ。」

「そう言われると思いまして、既に手配は済んでおります。」

 そうか、と短く返しつつ、ディートハルトはつくづく優秀な奴だと思う。そして、教育面等で仕方ないものなのかもしれないが、カレンや藤堂と言った優秀な兵士はある反面、黒の騎士団には日本人に優秀な内政担当がいないことに気がつ付く。扇…は、ダメだな…決断力に乏しい。優しさはあるがこいつの場合は甘さを内包している。とてもではないがトップに立ち切り捨てる発想ができる人物ではない。玉城か…。

「なぁ、ゼロ〜!なんでまた案外物資の手配なんだよ。この前だってリストにあった塗装機材も手配したのに結局宴会に使わなかったじゃねぇか。」

「済まない。考えていた余興で使おうと思っていたのだが結局流れてしまった。」

 あり得ないな。汚職で直ぐに捕まりそうだ。だが、こいつの宴会名目の物資に関する調達力は異常だった。大体宴会の余興で使うと言えば納得するのも使い勝手が良い。他の者も実は使っていない、または学力が足りないだけで、隠された才能が眠っているかも知れない。ひと段落着いたらディートハルトやカレン辺りと相談して色んな教育を実施してみても良いかも知れない。それとは別に臨時で立てられる代表も欲しいところだ。カグヤとか言う女は案外適任かも知れない。

「しっかし驚いたぜゼロ。お前がこんなに宴会好きだったとは」

「なに、息抜きというものは必要だろう。誰にでも、どんな時にでも…な。それに日本では季節の移ろいや物事の節目に祭りなどを催し楽しむ風習がある。日本を解放した暁にはそれらの文化も我らの手で復活させねばならないからな。」

 一同からなるほどそんな狙いがと言うような声が漏れる声を聞きながらその場を去るが、さっきの言葉は全てでっち上げである、勿論日本解放の暁にはそれらも必要だろうが、それは当分先のことだろう。さらに前半の言葉は学園祭の時に会長から言われた言葉だ。俺の言葉ではない。

 

 出撃し、フロートシステムを起動して空を飛ぶ。カレンも来たがっていたが、まさか可跳式などという不安定極まりない機体を用いる訳にもいかない。今頃般若の様な形相でガウェインのフロートシステムからデータを取ったラクシャータが飛翔滑走翼作っているだろうから、それがなんとかブラックリベリオンには間に合ってほしいと願うばかりである。ゲフィオンディスターバーの応用でハドロン砲を収束し、ついでにステルス機能を得たガウェインでフクオカ基地に向かっていた。

「もしもし?スザクか?」

『ルルーシュ!?あのさ、悪いんだけど今ちょっと大変な状況だから後にして欲しいんだけど…』

 寧ろそんな状況でよく出れたと言いたい。更にはこの前黒の騎士団…つまりは俺の手の者に敗北したにしては恨言の一つもないというのは、スザク自身が最早死ぬ覚悟を決め、スザクとルルーシュとしての会話をしようとしている事に相違なかった。

「スザク、もう少しだけ耐えてくれ。必ず助ける。」

『助けるって言ったって!うわっ!?』

 流石にスザクに死なれると笑えない状況になるのでC.C.を急がせる。

 

「見えたぞルルーシュ、相変わらず無茶な戦いをする奴だな…」

「よし、C.C.。この位置でいい、まずはハドロン砲でスザクの周りの敵を一掃する。」

 完全に包囲されているようだが、なんとか間に合ったと言える。念の為ハドロン砲にスザクが突っ込まない様に配慮した方がいいだろう。

「スザク!今からお前の周りの敵を一掃してやる、下手に動くなよ、当たるぞ」

『ルルーシュ!言おうと思ってたけど泥棒は良くないよ!』

 ええい、こんな時にそんな正論を吐くんじゃない。…それだけスザクが俺の事を信用してくれているのだろう、ガウェインのハドロン砲でスザクの周囲のナイトメアを一掃し、ランスロットの近くに降り立つ。

「ほら、エナジーが尽きかけているだろう、毎回毎回無茶をする奴だ。」

『ルルーシュ、助かったよ。でも何故君がここに?』

「わかりきった事を聞くなスザク。お前を助けに来たと言っただろう。全く、話を聞かない奴だな。」

 そういえばここでの会話はオープンチャンネルでするべきだろうと考え、スザクにそのこととその必要性を説く。説得に1分ほど掛かったが、スザクにしては早い方なのが辛いところだ。

「よしスザク、いいか?これからはルルーシュじゃなくゼロと呼べよ?良いな?」

『分かってるよルルーシュ…あっ!』

 本当に大丈夫だろうか。

「枢木よ、我々黒の騎士団は澤崎の主張を認めない。傀儡政府など真の日本の解放とはかけ離れているからな。よって、自由の敵たる澤崎は我々黒の騎士団を代表しこの私自らが天誅を下す!」

『悪いけどゼロ、君の願いは叶わない。澤崎は僕が捕まえるからね』

 ガウェインとランスロット、俺とスザク、二人がいれば出来ないことはない。

「枢木、私は上空から航空部隊を殲滅する。君は暫く地上部隊の迎撃に専念してほしい。」

『良いだろう。お前の命令に従うのは癪だが今の僕には空を攻める手段がないからね。』

『馬鹿めゼロ!オープンチャンネルで作戦会議など!』

 澤崎の言葉は尤もだ。言うなれば心を読まれた状態でチェスをするような物だ。だがしかし、それはあくまでお互いの盤上の駒が平等な時の話、例えば自分の駒がキング一つで相手の駒がクイーン8体ならばどうだろうか、いかに手を読もうが簡単に詰んでしまう。それほどの戦力差である。ハドロン砲を放ち、そのまま一回転。前回のブラックリベリオンでも見せた薙ぎ払いによって航空部隊の殲滅は完了する。スザクの方はというと、エナジーフィラーを取り替えて本来の動きを取り戻したスザクとランスロットに並のパイロットとナイトメアで敵うはずもなく、あっという間に数を減らし続けていた。

 暫くして、逃げようとしている澤崎をガウェインとランスロットで完璧に抑え、身柄をスザクに拘束させる。あまり長居をしているとコーネリア達が来てしまうので、ガウェインでさっさとその場を後にする。

『もしもし?ルルーシュ?聞こえるかい?』

「なんだスザク。」

 澤崎を抑えた後はコーネリア達が到着するまで暇なのであろう、すっかり恒例となったコクピットでの電話は最早規則違反などどこ吹く風である。

『今日はその…助かったよ。本当に。…でもやっぱりその機体は返した方がいいんじゃ…』

「気にするなスザク。友達を助けるのに理由なんて要らないだろ。そしてこの機体を返す気は無い。日本を解放するまではな。」

 今尚現行犯でテロリストの首魁と電話で話している軍人が窃盗について説くというのは実に滑稽極まる様であったが、気にする必要はないだろう。

「ここまでくればもうすぐだ。もうすぐ全てが手に入る。日本も、スザクも…全てだ!」

 すると、C.C.がチラリとこちらを振り返り、いつものニヤケ面を見せる。

「ははーん?ルルーシュ、ようやく分かったぞ。」

 俺は答えない。答えても答えなくてもこいつは勝手に喋る。わかりきったことだからだ。

「なぜ私のような魅力的な女がすぐ近くに居ながら未だに手を出さない童貞坊やなのか…お前、男が好きなんだな、いや、悪かったよルルーシュ。クク、まさかあんな男がお前の好みだったとは流石の私にも読めなかったよ。」

 

「ええい!お前のどこが魅力的だ!このピザ女!!!」

 

 




今回のお話、ほぼ原作通りです。多少セリフが違うだけでやってることは同じです。

〜言い訳〜
玉木にそんな才能あるの?→"宴会"限定で驚異的な手腕を発揮します。復活のルルーシュでも一応ルルーシュ反撃のきっかけを作ったしたまには活躍させても良いでしょ?

毎話最後に(半ば無理矢理)入れている「ピザ女!」byルルーシュor「この飲んだくれ!」byカレン)について、正直…?

  • 面白い。今後も続けてほしい。
  • 面白い。でも二度とやるなクソが。
  • 面白くない。でも今後も続けて欲しい。
  • 面白くない。二度とやるなクソが。○ね。
  • 普通。好きにして欲しい。
  • どうでもいい。
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