チートギアス ~反則のルルーシュ~   作:ベルゼバビデブ

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第四話です。

今までルルーシュ視点のみだったのですが、今回はカレン視点です。
※特に理由はありません。


第四話 その黒ヘルメットマントマンの名はゼロ

 最近驚く事ばかりだ。馬鹿な提督を出し抜き、毒ガスのカプセルを盗み出した後、シンジュクでゼロと名乗る声に従っていたらブリタニアに勝つことができたのだ。

 ゼロと名乗る声に従い、レジスタンスは暫くナイトメアを整備しつつ潜伏することになった。補給は無いからサザーランドは状態の良いものを残して後は整備用の予備パーツとして分解されているだろう。潜伏中はやることが無いからと扇さん達に言われて学園に通う羽目になった。

 同じクラスのルルーシュって奴に生徒会に誘われ、ルルーシュがゼロだと名乗って、そのゼロ…いや、ルルーシュがクロヴィスを殺した容疑で捕まっているスザクって奴を助けるために協力してほしいと言ってきた。もう訳がわからないわ…

「どうしたカレン。私が信用できないか?」

 隣の黒ヘルメットマントマンがゼロ…ルルーシュだった。何よその服装のセンス…ちょっとかっこいいじゃない…!

「信用…はまだ難しいに決まってるじゃ無い。今回のはシンジュクの借りを返すだけよ。」

 シンジュクを自分達レジスタンスの力だけで切り抜けられたとは思えない。あの物量ではどう足掻こうが押し潰されていただろう。それを覆してくれたルルーシュには感謝をしている。方法までは教えてくれなかったが、サザーランドの入手も停戦命令もクロヴィスの殺害もルルーシュがやったらしい。それなら今回のスザクとか言う男の奪還だってやってのけるかもしれない。

「なんだ、意外と義理堅いんだな。いや、日本人は義理と人情に厚いんだったか…?」

 フンと鼻で笑ってるのが癪だ。ブン殴ってやろうか。…残念なことに潜伏先の倉庫に辿り着いたので、殴るのは次の機会ね。

「着いたわ、えーっと…ゼロ。」

「案内ご苦労。カレン。」

 倉庫の扉を開け、中にレジスタンスのみんなが居ることを確認する。

「カレン!彼を…ゼロを連れてきてくれたんだな!?」

 扇さんが小走りで近寄ってくる。その目はお兄ちゃんがまだ生きていた頃の様に輝く物に戻っていた。

「お前がリーダーの…扇だったか?頼んでいた物は問題なく出来ているようだな。この短時間でよく仕上げてくれた。ナイトメアの整備は順調か?」

 何故この男はいつも偉そうなのだろう。扇さんは歳上なのに…。その扇さんはと言うと特に気にしていないようだ。

「よく来てくれたゼロ!彼を…枢木スザクを助けるんだろう!俺達も協力する、何をすれば良い?」

 きっと扇さんはずっと待っていたのだろう、お兄ちゃんに代わるリーダーを。自分はリーダーの器じゃ無いとボヤいていたから…ゼロを新たなリーダーにしようと頼っているのだ。

「おい扇!俺は反対だぜ!そんなの不可能だ!」

 この不愉快な声の主は玉城だ。シンジュクで1人だけ返り討ちにあって、あいつの指示が悪いんだとかなんとか吠えていたなんというか残念な奴だなぁ…

 ルルーシュがフンと鼻を鳴らす。物凄く嫌な予感がする。

「問題ない。扇、お前とカレンの協力があれば条件はクリアされたも同然だ。」

 

 ゼロ…ルルーシュが指示したのでみんな何に使うのか疑問に思いながら作ったクロヴィスの車を模したハリボテの車を私は今運転している。テレビ中継もされ、軍にも囲まれ、逃げられる訳がない!ルルーシュは何を考えているのだろう…。作戦を聞いても教えてくれないし…。

「カレン」

 ルルーシュから声をかけられる。現在ルルーシュは幕で外からは見えないが。

「なにかしら」

「…信じてくれてありがとう。今度こそ必ず日本を解放してやる。」

 急に改まってなによ…今度こそ?変な奴…まぁ、ルルーシュは元から変な奴だけど、素直に感謝されるのは悪い気はしない。…こんな状況でなきゃね!

「出てこい!殿下の御料車を汚す不届き者が!」

 遠くてよく見えないが、ルルーシュと同じくらい偉そうに喋ってるのがジュレ…ジェレ?…あれ?誰だっけ…。

 背中に熱を感じる。ルルーシュの奴、演出だとか言って幕を燃やしてるのだろう。潜伏場所でやったリハーサルでは燃えるのが早すぎるとか遅すぎるとかうるさかった覚えがある。

「私はゼロ」

 後ろに立っているルルーシュが名乗りを上げる。相変わらず偉そうな態度なのが癪だが、この場でその態度が崩れないところは少し尊敬できるかもしれない。

「もう良いだろうゼロ!君のショータイムはお終いだ!」

 ジョリ…ジェロ?…思い出せないが、何やら怒っているようだ。手で合図のようなものを出すとサザーランドが追加で降りて来た。本当にどうやってここから逃げ出すのだろう…?不安に押しつぶされそうだが最早私にはどうしようも無い。

「さぁ、まずはその仮面を外して貰…な、なにっ!?」

「アレは!」

 恐らくルルーシュがブラフの毒ガスカプセルを展開したのだろう、軍人達が慌てている。しかしこれだけで枢木スザクを助けられるとは思えない。

「…わかった、要求は?」

 どうやらブラフに掛かったらしい。銃を向けつつも交渉を持ちかけて来た。

「交換だ。こいつと枢木スザクを。」

「笑止!この男はクロヴィス殿下を殺めた大逆の徒!引き渡せるはずがない!」

 思い出した。ジャルリアだ!

「違うな!間違っているぞジェレミア。クロヴィスを殺したのは私だ!」

 ジェレミアだった。

 

…ディートハルトはゼロという存在に歓喜した。あの日から…ディートハルトはずっと出来レースを報道していた。都合の良い報道を。クロヴィスの演説。ジェレミアの演説。出来レースばっかりだ。まったくつまらない報道に飽き飽きして、でも仕事って言い訳で割り切ることも出来なくて。だけど手に入れた。逸材を。だから!

 

 無理だよもう…口に出ていたかもしれない。帰りたい。信じた私が馬鹿だったと言う気持ちになり、思わず俯いてしまう。あぁ涙まで出て来た。

「無実の男の身柄でここにいる大勢のブリタニア人の命が救えるんだ。悪くない取り引きだと思うがな。」

「此奴は狂っている!殿下の御料車を偽装し愚弄した罪!贖うが良い!」

 ジェレミアは最早爆発寸前といった感じだ。いつ殺されてもおかしくない。何故ルルーシュはこんなに冷静でいられるのだろう?

「良いのか?公表するぞ?あの事を」

 そうか、なるほど!そういえばシンジュクでブリタニア軍にスパイが居るとルルーシュは言っていた。そのルートで何かしらの弱みを握ったのだ!そうに違いない。…というか、そうであってほしい。

「何の話だ?」

 ジェレミアが首を傾げた瞬間、ジェレミアの左奥のサザーランドが急にこちらに銃を構えた。

「キューエル卿!?一体何を!」

 褐色の女性が叫んでいるが、キューエルと呼ばれたサザーランドは銃を降ろさない。発砲音の後、毒ガスのカプセルを破壊され、紫色の煙が広がる。

『チッ!外したか!』

「むむっ!これは毒ガス!?お前たち!その男は良い!全軍全力で住民達を避難させろ!」

 ジェレミアの声だろうか?兵士達は困惑した声を出しているようにも思えるが住民を避難させようと動き回っている。

 あっという間に広がる煙に紛れ、ルルーシュと共に枢木スザクの下に駆け寄る。

『どこだゼロ!出てこい!』

 怒り混じりの声と共に激しい銃声が聞こえる。さっきまでハリボテ車両が爆発し、更に煙が広がる。扇さんの乗るサザーランドに近付き、回収してもらった後その場を離れた。

 

 枢木スザクを助け出した後、ルルーシュは彼と話があると言ってどこかに行ってしまった。男二人で…まさか!?いや、まさかね…

「ゼロの力は認めざるを得ない!カレンもそう思うだろ?」

 扇さんに急に話を振られて慌ててしまう。扇さんの言いたいことは何となくわかる。彼にリーダーになって欲しいのだろう。今回の一件不可能そうな作戦も恐らく綿密な計算と、スパイ等の手回しのなさる技なのだろう。同じハーフなのに力量の差を感じさせられる。

「私も…彼を、ゼロを信じて良いと思う。きっと日本を解放してくれる。」

 杉山さんも、南さんも、井上さんも、吉田さんも頷いている。

「だから言ったろ?アイツならできるって!」

 酒を飲んでいるのか、妙に息が酒臭い男…玉城がほざいている。全員何言ってんだこいつという顔をしてドン引いている。お前出来るわけねえとか言ってたじゃねぇか

「な!カレンもそう思うだろ!」

 そう言って馴れ馴れしく肩を組もうとする玉城をはっ倒し、大きく息を吸い込んで…

 

「あぁもう!息が臭いのよ!この飲んだくれ!!!」

 




〜言い訳〜
キューエルの暴走からジェレミアとヴィレッタはルルーシュのギアスによる命令通りに動いています。
また、ルルーシュ配下のジェレミアとヴィレッタによるザル検査により扇の乗るサザーランドが部隊に紛れて居ます。

正直オレンジ事件の再現でも良かったのですが、そうなると当然全カットなので尺が足りません。
なのでカレンから見たオレンジ事件モドキを書いた次第です。

毎話最後に(半ば無理矢理)入れている「ピザ女!」byルルーシュor「この飲んだくれ!」byカレン)について、正直…?

  • 面白い。今後も続けてほしい。
  • 面白い。でも二度とやるなクソが。
  • 面白くない。でも今後も続けて欲しい。
  • 面白くない。二度とやるなクソが。○ね。
  • 普通。好きにして欲しい。
  • どうでもいい。
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