※今回はコーネリア視点とルルーシュ視点の混合です。今後は混合視点が増えますので、視点についての※書きはなくなります。
アンチ・ヘイトタグを追加。いずれ必要になります。
<サイド:コーネリア>
目的が網にかかった時は心底喜んだものだが、それは一時のことだった。何故なら、作戦がことごとく突破され、作戦開始から程なくして部隊の1割を失っているからだ。
『我が名はゼロ!力なき者を救う正義の使徒!ブリタニア軍は非武装の民間人を不当に虐殺している!これは到底許されることではない!日本人よ!立ち上がれ!正義の為に!』
弟の敵の分際で抜け抜けと吠える…。定期的に繰り返されるゼロによる正義の宣言はテロリストを匿っていたとは言え、民間人のイレブンを殺害していることは事実である以上、多少の士気低下が見られる。いくら相手をイレブンと見下そうと、お前らは虐殺者だと何度も何度も言われては多少罪悪感を感じる者も居る。反対に、テロリスト…しかも皇族殺しが何を言っていると熱くなり過ぎるのも問題である。兵士間の温度差、これが地味に効いてくるのだ。
『こちらジェレミア、指定されたポイントにて敵に鹵獲されたナイトメアフレームを5機撃墜しました。次の指示を願います』
身内から汚職者を出したジェレミアはその汚名を雪ごうと奮戦しているようだ。それに比べて他の部隊はなんとふがいないのか。
…ブリタニア軍は勘違いしていた。何故ならジェレミアもヴィレッタもルルーシュの指示のもと、無人のサザーランドを破壊しているだけなのだ。更にコーネリアの作戦はこの二人からルルーシュに筒抜け、内通者を抱えたコーネリアに「勝利」の二文字は無いのである。
「まだだ。まだ…」
負けていない。ブリタニアの魔女として…不本意だが…恐れられている以上、無様な敗北は出来ない。
「このポイントに部隊を回せ!ジェレミアとヴィレッタは一度下がらせて補給だ。」
「姫様、敵は想像以上に強敵です。お許しいただければ私自ら…」
隣のダールトンの進言は尤もだが、現在の混乱した戦場に単独で行かせるわけにもいかない。ジェレミア達の補給が済み次第、皇女である自らと親衛隊と一部の精鋭部隊で一気に決着をつける予定だ。それまでは現状の戦力で対応する。幸い、徐々にであるが状況が好転しつつある。ジェレミア達の奮戦を聞いた他部隊が功を競うため、躍起になり出したからだろう。
「今はまだその時期ではない。徐々に各部隊が功績を挙げつつある。部下たちの功績を独り占めするほど私は手柄に執着していないぞ。ダールトン」
「はっ!失礼しました。姫様。」
<サイド:ルルーシュ>
「フン、純血派が下がり出したか。ここまでは計算通り。全く退屈なものだな、ゲームにすらなっていない。」
作戦開始当初は各所のトラップとカレン・C.C.による強襲を繰り返し莫大な被害を与えたが、現在は徐々にブリタニア側に押し返されているように演出している。しかし、民間人の救出はほぼ完了、多少サイタマのテロリスト共には犠牲になってもらっているが、被害のほとんどはダミーのため被害はほぼゼロである。
「零番隊!3時の方向に3機、先制攻撃はスラッシュハーケンを使え、あとは現場の判断に任せる。それが終わったらポイントαに後退しろ。」
『了解!』
「Nグループはライフルで攻撃しつつ後退!ポイントγまでおびき寄せろ!」
『わかった!』
零番隊…特にカレンの戦果にはいい意味で裏切られた。何をどうやったらランスロット並みの暴れぶりをサザーランドでできるのか。そしてカレン程ではないが、C.C.も中々筋がいい。仮にゼロと言う秘密が無くてもガウェインに乗せるのはC.C.が妥当だと思わされるほどだ。
『おいルルーシュ、私の活躍はどうだ?報酬は忘れずに支払えよ?』
緊張感のない通信だ。だが、こちらも機嫌がいい。
「フン、想像以上の活躍だからな。特別に3枚追加してやる。」
小さくやったという声が聞こえてくる。不老不死の魔女の癖に案外可愛らしいところがあるじゃないか。…黒の騎士団の戦果に感心していると、ブリタニア軍の後退が始まる。現状有利であるのに後退する理由は一つ。
『我が主、これより精鋭部隊による殲滅が開始されます。いかがなさいますか?』
「その通信機を破壊し、次の私の指示があるまで自由にしたまえ」
通信を切り、ヴィレッタにも同様の指示を下す。これで勝利条件はそろった。
「黒の騎士団は全軍撤退だ。繰り返す。黒の騎士団は全軍撤退!Pナンバーは予定位置にサザーランドを破棄しろ!」
『ゼロ!敵は撤退しています!追撃のチャンスでは!?零番隊はまだ戦えます!』
「いや、戦えんよ。カレン。」
案の定やる気満々のカレンは更なる戦果を挙げようと追撃を進言してくる。だが、コーネリアを倒すのは今ではない。それに利用価値も残っているのだ。それよりも今は薄くなった包囲網を精鋭部隊が来る前に突破し逃走すれば勝ちだ。更にここで奥の手を使用し、時間を稼ぐ。
<サイド:コーネリア>
『姫様、変です!敵の反撃が弱まっています。』
「く…ゼロめ…!」
まるでこちらの精鋭部隊投入を読んだかのように反撃が弱まる。トラップや多少の銃撃はあったものの、報告にあったサザーランドによる白兵戦が極端に減ったのだ。散見される鹵獲されたサザーランドも数体破壊しているうちに違和感を感じたので、調べさせたところ無人であることが発覚した。その上、無人のサザーランドが爆発したのだ。
「誰だ…!?一体私は誰と戦っているのだ…!これではシュナイゼル兄上ではないか!」
テロリストと兄上を同列に語るのは失礼だが、実際問題それほどの強敵なのだ。破壊したサザーランドも恐らく無人だったのだろうが、爆発は普通だった。先ほど調べたサザーランドはそうではなかった。こちらの動きを完全に読み切り、爆発するサザーランドを仕掛けたのだ。ただのテロリストだと考えるのはあまりにも愚かである。強敵だ。焦るあまり、口に手を当て考え込んでしまう。思考の海に沈みかけた時、轟音と振動を感じる。ふと意識を戻せば目の前の地面が崩落している。轟音の正体は恐らく爆発で振動は崩落のものだろう。巻き込まれなくてほっとする半面、違和感を覚える。
『姫様!ご無事ですか!?』
「私のことはどうでもいい!テロリストはどうなった!?」
『それが…テロリストの急襲を受け突破されました。薄い個所を的確に突かれ…』
全て敵の…ゼロのシナリオ通りであるというのか。しかし益々わからなくなる。ここまで行動を読めるのであれば先ほどの崩落に私を巻き込めば上手くいけば殺すことだってできるかもしれない。いや、違う。殺す必要がなかったのだ。ここまで読めるなら今後もこちらの動きを読み先手先手で対策を打たれ、誘導することもできるのではないか。
「…まだ利用価値がある。そういいたいのか…テロリストが…!」
敗北だ。テロリストに逃げられ、被害も決して少なくない。精鋭ではないとはいえ、3割は失っただろう。数で劣るテロリストにこの数は失態だ。今後の士気にも関わってくる。屈辱だ…!
<サイド:ルルーシュ>
完璧な勝利である。笑いが止まらない。あの姉上を完膚なきまでに叩きのめしたのだ。
「やれる…!やれるぞ!今度こそ!今度こそブリタニアをぶっ壊すことが!」
あの日潰えた望み。タイムリープという奇跡を得た俺ならば今度こそ、何もかも手に入れることができるはずだ。俺が作る理想郷。ナナリーもスザクも…できればシャーリーもユフィも笑える未来を。
「勝つための条件は揃いつつある…軍も、人も、そして国だって…!」
もはや恒例になりつつあるカレンとの帰り道。ここにC.C.は居ない。カレンに監視を任せた以上、まだ明かすわけにはいかないからだ。
「C2の監視結果だけど、何の問題も無かったわよ?」
「そうか、カレンがそういうのなら信用してもよさそうだな。」
寧ろここで問題がある方が困るのだが、ひとまず安心か。ふと、カレンの方から着信音が聞こえる。
「カレン、電話が鳴ってるぞ。」
「あ、ほんとだ。会長から…?ルルーシュ、静かにしててよ?」
当たり前だ。会長に知られたら明日には学園中に変な噂が立っているに違いない。無言で頷き、カレンも頷く。
「会長?カレンです。…はい。…はい。え?河口湖ですか?」
カレンがこちらを見ている。恐らく、判断を待ってるのだろう、意外と律儀な奴だ。河口湖と言えば日本解放戦線の立て籠もり事件だ。前回は黒の騎士団の華々しいデビュー戦だったが、今回はテレビデビューと言うのが正しいだろう。正直カレンを戦力として必要になる案件ではない。ここは無言で頷く。カレンは目を丸くし、パチパチと瞬きをしているが、口パクで行けと言うと渋々了解したようだ。
「…あ、はい!是非!わかりました。…はい。…はい、ありがとうございました。…ルルーシュ?」
「カレン、黒の騎士団としての仕事も重要だが、余り付き合いが悪いと要らぬ疑いがかかるぞ。…まぁ、たまには観光して羽を休めるのも重要だ。お前ひとりの穴など今の黒の騎士団にとっては問題ない。」
カレンは少し考え込んだ後、それもそうねと諦めたように言った。とはいえ、何も無策で解放戦線の中に放り込むわけにもいかない。この日の為に準備しておいた物を手渡す。
「なにこれ?」
「市販のブローチに盗聴器と隠しカメラを付けたものだ。ついでに受信専用の小型無線機も渡しておく。こいつは耳栓みたいに付けるものだ。スイッチをオンにすればそちらの音声と映像がこちらに届く。マイクはここでカメラはここだ。緊急時には小型無線機に指示を出すから指示に従ってほしい。」
カレンが眉を顰めている。当然だ、旅行に行く女子に男子が盗聴器と隠しカメラを手渡しているのだから。しかもこのタイミングに持っているのはあまりにも不審か。
「わかったわ。電池はどれくらい持つの?」
「1時間が限界だ。…もっと責められるかと思ったが、案外すんなりと受け入れるんだな。」
「諜報活動だと思えば…それに私の手はもう汚れてるから。」
真剣な眼差しにカレンの芯の強さが見て取れる。やはりカレンは優秀な駒だ。
部屋に戻るとピザ女が一人ピザパーティーを開催している。開けられた箱は…ん?15枚?予定よりも5枚多いではないか!!
「おい!C.C.!報酬は7枚で追加報酬3枚のはずだ!何故15枚も食っている!」
「ん?なんだ、ルルーシュ。コーネリアは読み切れても私のことは読み切れないのか?私はC.C.だぞ?」
意味が分からない。理論が破綻している。くそ!またどこか生活費を切り詰めなければ!ナナリーに不自由をさせるわけにもいかないし…!クソ!
「そういえば毎晩シコシコとやっていたアレは誰に渡したんだ?」
この女の表現は毎回毎回癪に障るが、恐らくブローチのことだろう。
「カレンだ。」
「そうか、お前はあの女がお好みか」
ニヤニヤとしているC.C.の顔は腹立たしいが、理由を言わなければ追撃されるのが目に見えている。
「勘違いするな、河口湖で日本解放戦線によるテロが行われる。生徒会メンバーの旅行日にそれが重なるから、潜入させるために渡したんだ。」
「必死だな。少し揶揄っただけだろう?これだから童貞坊やは」
よし決めた。支払いできないように一時的に口座を差し止めてやる。様を見ろピザ女。
「ん~ピザはうまいな。」
「何故だ…何故支払いができている…まさか!?」
「ナナリーのお小遣いだよ。ルルーシュ」
悪魔だ。ナナリーが一生懸命貯めたお小遣いを勝手に使うなど悪魔しかいない。あとで補てんしなければ。そして今やるべきことは…
「ええい!ナナリーに手を出すな!このピザ女!!!」
~言い訳~
戦争(?)描写は難しすぎるので、微妙なのはご容赦ください…。
なんでこんなにコーネリアを圧倒できるの?→事前にそれだけの準備ができていたと言う事でご理解いただければと思います。実際タイムリープルルーシュ単身でも親衛隊が出てくる前に撤退さえすれば負けにはなりませんし…
ルルーシュ君お手製ストーカーブローチ→こんなもの実際に作って女の子に渡したらビンタ間違いなしですよ。…実際に作れるかはともかく。
毎話最後に(半ば無理矢理)入れている「ピザ女!」byルルーシュor「この飲んだくれ!」byカレン)について、正直…?
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面白い。今後も続けてほしい。
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面白い。でも二度とやるなクソが。
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面白くない。でも今後も続けて欲しい。
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面白くない。二度とやるなクソが。○ね。
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普通。好きにして欲しい。
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どうでもいい。