ジン「君には君に向いた任務を支持したんだ。そう落ち込まないでくれ。と言うか私、ここに呼ばれたのは初めてなんだがこんな感じでいいのか?そもそも初ゲストでこんなにしょぼくれてていいのか。」
霜明「もういいでござる。どうせ拙者は二次創作でこの作品にしか登場できぬ故、どうせ無理矢理ああいう風にねじ込むしかないのであろう・・・?」
ジン「そんなキャラでもないことを言わないでくれ!さぁ、本編始めるぞ!」
暴風が吹き荒れる中、多くの住民は雨戸を閉め自分の家の中に立てこもっていた。そんな人々を守るためにモンドの出入り可能な所は兵士が全て閉鎖して警備を固めていた。そしてさらにその外。正確には橋を渡りきりそのままモンド城周辺をグルグルと軽く駆け足出回っている人影が2人居た。
霜明「さて、ではやる事と万が一敵を発見した場合の戦術の確認をしておくぞ?」
ベネット「ああ!」
霜明の隣を歩くは冒険者教会所属の自称ベニー冒険団団長(団員1人)のベネット。彼はある意味でモンドの有名人だった。彼と共に冒険する時は彼が行う行動と逆を取れ、と呼ばれるほどにベネットと共に行動すると不幸が伴うのだ。しかし同時に彼の炎元素の扱いや爆発力もまた有名であり毎度不幸に見舞われながらもしっかり帰還して来ることを考えると相当の実力者なのでは?とも噂されているのだ。ベネットが使う技は霜明と相性がいい事もありジンからの推薦でベネットと共に行動することになった。
霜明「まず、敵が少数である場合は拙者が敵を巻き上げる、その後にベネット殿がトドメを叩き込むでござる。できれば一撃が好ましいでござるな。」
ベネット「まかせろ!フルパワーの一撃を叩き込むぜ!」
霜明「ふむ、次に多数の場合、これは出来るだけ拙者達が離れないようにしつつ隙の少ない攻撃を短い感覚で叩き込むでござる。何か予想外のことが起こっても決して取り乱さず距離を取らないように、拙者も助太刀ができなくなってしまう故。」
ベネット「トラブルは慣れっこだし大丈夫だ!でも敵が全く出てこない場合もあるんだよな?」
霜明「本当であればそれが一番望ましいが、警備が手薄になっているモンドに何もしないアビスではなかろうな。・・・言ってる間に来たでござるよ?」
指を指した方向に燃えた棍棒を持つヒルチャールが4体出現していた。こちらを視認するなり棒を振り回しながらこちらに駆け寄ってくる。
霜明「では、手筈通りに。」
ベネット「おう!」
そう言うとベネットは剣を構え炎を纏わせた。しかしすぐに放つのではなく今はじっとその場に留まり元素を貯めているようだ。
霜明「・・・フッ!」
霜明は一瞬でヒルチャールの元に駆け寄ると剣を斜めに振り下ろす。すると水の上昇流域が霜明の周りに発生してヒルチャール4体を一気に浮かせた。
ベネット「・・・ここだ!」
その掛け声を聞いて霜明はすぐさま横に退避する。その瞬間に十二分に炎元素を纏った剣を真上からベネットが思い切り振り下ろした。地面に叩きつけられた瞬間に爆発が起こりヒルチャールがそれに巻き込まれた。息もつかさぬ連撃にヒルチャール達は為す術なく消滅させられた。
霜明「うむ、悪くない連撃であったな。この調子でよろしく頼むぞ?」
ベネット「勿論だ!っと、また次が来たみたいだ。」
この調子で2人は出てくるヒルチャールをバッタバッタとなぎ倒して言った。しかし、
霜明「妙でござるな・・・」
ベネット「妙?」
霜明「ああ、このヒルチャール共は明らかにモンドを襲う意思を持った個体であった。しかしその割には少なすぎるでござる。拙者達が相手にしたのは多くても6体程の集団であっただろう?野生でも多ければ暴徒を含め15体ほどの集団もあるとあるというのに・・・」
ベネット「それはそうだけど・・・なんで?」
霜明(ふむ、拙者達がいるのは大橋の真反対、最も濃い線は囮であるがたかだか2人をおびき出したところで何になる?・・・いや、まて?)
そこで霜明は大橋前の警備の事を思い出した。
霜明(確かに大橋前の警備は最も濃かったがそれ故に神の目を持つ者は配置していなかった・・・つまり神の目を持つ者を遠くに隔離し頭数が警備より多い数で大橋を攻めてしまえば・・・)
はっと息を飲んだ。嵌められた、と思った頃にはもう遅く反対側で微かな、しかし激しい戦闘音が聞こえ始めてしまった。
ベネット「お、おい、これって・・・!」
霜明「しまった、遅かった・・・ベネット殿、失礼するでござる!舌を噛まぬように食いしばっておれ!」
そう言うとベネットを小脇に抱えて全力で跳躍した。
ベネット「うわ、これが噂に聞いた・・・」
霜明「感動しているところ申し訳ないがベネット殿、飛んでいる最中に元素エネルギーを貯めることは可能か?」
ベネット「え、お、おう!勿論できr、痛!?」
霜明「・・・すまぬ、では全力のやつを貯めておいてくれ。」
喋らせたせいでベネットが舌を噛んでしまったが不幸がこの程度で良かった、と2人は心の中で息を吐き移動していた。大橋が見えてくるとそこには異様な光景が広がっていた。大橋の6割程を陣取るヒルチャールとその上で指示を出しつつ魔法攻撃をする水と氷のアビスの魔術師。どう見てもこちら側が押されていた。
霜明「これは、本当にしてやられた。ベネット殿。あの群集の真上に下ろすぞ?剣の準備を。」
ベネット「もうできてる!」
そして大橋にいるヒルチャールの中心の真上に到達するとベネットを下に投げた。凄まじい咆哮と共にベネットが剣を振り下ろした。すると地面にサムズアップを象ったような魔法陣が現れその圏内にいるヒルチャールが吹っ飛ばされた。そして影響を受けなかったヒルチャールが次々ベネットに襲いかかるが熱気を帯びたベネットの剣が次々とヒルチャールを薙ぎ倒していく。
霜明(先程の作戦、必要なかったやもしれぬな。)
ベネットを見ながらふっと笑った。霜明は安心したのかもしれない。この場は任せても大丈夫だと自分は防衛線に近いところまで飛び一気に落下する。振り下ろされた剣は先程よりも大きい水流を巻き起こしその場のヒルチャールを一網打尽にした。
霜明「負傷した兵はすぐさま撤退!まだ動ける者は防衛線をまた後ろに貼り直せ!2人でできるだけ数を減らす故漏れたのを仕留めるでござる!」
おお!と騎士達の叫び声が響き渡る。そしてすぐさま正面に向き直るとさらに強く体から光を発信、激しく桜が舞った。
霜明「ここまでやってくれたのだ。覚悟は出来ておろうな。」
聡明のいつもの優しい雰囲気は完全に消え去っており猛獣が獲物を仕留める目になっていた。目にも止まらぬ早さでヒルチャール数十体を切り刻みベネットと合流する。いつの間にやら魔法陣のようなものは消えており少し苦戦を強いられていた。
霜明「すまぬ、結局少し1人にさせてしまったな?寂しくはなかったか?」
ベネット「こんなに騒がしいんだぜ?寂しいわけないだろ?」
軽口を叩き合うと互いに背を向けてヒルチャール軍団に対峙する。
霜明「たかがヒルチャール、されどヒルチャールでござる。子奴らも立派な魔物でこの数。決して死ぬでないぞ?」
ベネット「上等だ!」
そう言うと再びベネットは地面に剣を叩きつけ赤く光る円形の模様を展開した。その瞬間霜明は体が軽くなるのを感じた。
霜明(なるほど、先程1人で戦ってたのはこれか・・・ならば!)
そう言うと、はぁ!という掛け声とともに体に力を入れる。すると霜明の足元から桜の花びらがぶわっと舞散った。するとその花びらは霜明とベネットの周りをゆらゆらと飛び交う。
ベネット「これは・・・凄いな。いつもより力が出てくる!」
霜明「拙者自身も驚いておる。これならなんの問題もなくやれるでござるな!」
ベネット「へへ、燃えてきた!」
そう言い獰猛に笑う2人にヒルチャール暴徒、ヒルチャール、アビスが突っ込んできた。
霜明・ベネット「覚悟!!!」
霜明「はぁ、はぁ」
ベネット「ぜぇ、ぜぇ」
この光景を見ていた騎士は開いた口が塞がらなかった。今までに見た事もないおびただしい数のヒルチャールとアビスをたった2人でちぎっては投げちぎっては投げと目にも止まらぬ早さでなぎ倒していってしまいに全滅させてしまったのだ。漏れたヒルチャールは頼む、と言われたがそんなヒルチャールは一体も現れなかった。
ベネット「お、終わったな・・・」
霜明「そうでござるな・・・流石にくたびれたでござる・・・」
そう苦笑いを浮かべると遠くからおーいと言う呼び掛けと共に勇ましい4人の姿が見えた。あちらも終わったのだろう。
霜明「ふふ、全く、遅いでござるよー!」
ニコニコと悪態を着きつつその4人に歩を進めた。
桜坂霜明
元素スキル、芽吹
剣を斜めに振り下ろすと霜明を中心に水の流域が竜巻のように舞い上がる。(万葉の元素スキル2段目のイメージ)
元素爆発補足、桜のバフはパーティメンバーにも重ねがけ可能。