無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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3話 狩人たる所以

 

 模擬レースの日はすぐにやって来た。

 

 様々なウマ娘が出走するが、見に来ているトレーナーの大多数はルドルフが目当てだ。

 

 ちなみにだが、ハンターのレースはその前に行われるらしい。

 

 着々とレースは進んで行き、何人かの有力そうなウマ娘に先輩たちが接触しに行っている様子である。

 

 …そして、ハンターの出る番になった。

 

 あれからというもの、カサマツでのハンターの戦績を確認させてもらった。

 

 こっちに来る前は10戦10勝…。何と無敗である。

 

 まあすべてダートでのレースであり、中央移籍後は芝に転向とのことらしいが、移籍してくるには文句ない成績だろう。

 

「…次に出走するのはシンボリハンター…、確かカサマツからの移籍組だっけ?」

 

「あのシンボリルドルフの妹か…。

 

 地方に行ったってことは、さすがに彼女には劣ってるみたいね」

 

 トレーナーたちはハンターについてルドルフほどの評価はしていないみたいである。

 

 実際、自分もルドルフの走りは誰にも負けないと思わせるものだった。

 

 どのような走りを見せてくれるのか、楽しみである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハンターのレースがスタートした。

 

 スタートの出遅れなどもなくスムーズにスタートしていく。

 

 ゲートに入る前に嫌がったり、ゲートの中でも暴れたりはしていないようである。

 

 そのあたりの心配はなさそうだ。

 

 ちなみにだが、ハンターのペースは他のウマ娘より少し遅いぐらい。

 

 走り方としては追い込み型なのだろうが、手元のストップウオッチで時間を確認すると、普通の追い込み型のウマ娘よりもペースは遅い。

 

 前を走る先行型のウマ娘達との差はだんだんと開いていく。

 

 ハンターに興味を持っていたトレーナーたちもそれを見て他のウマ娘へと移ったようである。

 

 そしてレースは、折り返しを越えた。

 

 …まだハンターはペースを変えていない。

 

 そろそろペースを上げないと、追いつけないんじゃないか…?

 

 そしてそのまま進み、残り600mになろうかというところ。

 

 

 

 

 …ハンターの出す気配が、…変わった。

 

 

 

 

 

 そこからハンターは今までの緩いスピードが嘘かのように猛烈なスピードで追い上げていく。

 

 それはまるで前にいる獲物を屠らんとする、まさに狩人のような存在であった。

 

 前を走っていたウマ娘達との差は一気に無くなっていき、ホームストレートに入る時にはほとんど差は無くなっていた。

 

 それを見て、トレーナーたちは一気にざわつき始めていく。

 

 前で走っていたウマ娘にはスタミナが残っていないのかペースは始めに比べると明らかに落ちている。

 

 そんな様子を歯牙にかけることもなくハンターはトップスピードで進み一気に躱していった。

 

 そのままハンターはそのまま他のウマ娘との差を一気に広げていく。

 

 彼女が人差し指を天に突きさしながらゴール板を通過する頃には、他のウマ娘とは4バ身になろうかという圧倒的な差が生まれていた。

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