無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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101話

 

「…ハンター、来てくれたか」

 

 ルナは俺の姿を見て、そう話してくる。

 

 その表情は明らかに喜んでいる。

 

「まあな、ようやくこっち来れたよ。

 

 どうやら部屋同じみたいだし、これからよろしくな、ルナ」

 

「ああ、もちろんだとも」

 

 少々回り道にはなってしまったが、ようやくスタート地点には立てた。

 

 これからである。

 

「ハンター、こっちでは土と芝、どちらで走るつもりなんだ?」

 

「芝…かな。それでないとお前とバトれねえだろ?」

 

 ルナの言葉に、俺はそう返していく。

 

「それなら、この後走らないか?

 

 幸い、まだ外は明るい」

 

 ルナは俺にそう話してくる。

 

「…あー、俺が使ってもいいのか?

 

 それに俺、まだ予約とか取ったことないんだけど…」

 

 俺がそう言うと、ルナは「大丈夫だ」と続けていく。

 

「来たばかりだろうが、お前はもうこの学園の生徒だ。

 

 心配はいらないよ。

 

 それに先ほど見て来たんだが、どうやら今日は芝コースは誰も使っていないみたいでね。

 

 言えば使わせてもらえると思うよ」

 

 ルナはそう話して、改めて続けていく。

 

「…何より、今のお前と走ってみたいと言うのが私の本音かな。

 

 お前がカサマツに行ってから、一度も一緒に走っていないからな」

 

 ルナにそう話され、俺は練習用シューズを取り出す。

 

「…分かったよ。

 

 お前がそう言うならな」

 

 俺はそう話し、ルナに連れられる形でグラウンドへと向かっていった、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここからゴール板まで行けば、丁度2000mだ」

 

「了解」

 

 グラウンドの上で、俺はルナからそう説明を受ける、

 

 グラウンドを改めて見渡してみると、地面の芝と土はしっかりと整備されており、ホームストレートには小さいスタンドが設置されている。

 

 カサマツだと土のコースでもここまで整備はされてなかった。

 

 申請すれば足への負担も考えたウッドチップコースもできるようになるらしい。

 

 …やっぱり、カサマツとは明らかに設備面が違いすぎる。

 

 軽くストレッチを行い準備をした後、俺とルナはスタートの態勢に入る。

 

 

 

 

 

「よーい…、スタート!

 

 

 

 

 

 …ルナの言葉と同時に、俺達はスタートを切る。

 

 ルナのペースは先行、最初のペースは俺よりも速い。

 

 俺はペースは変えず、いつも通りのペースで走り出す。

 

 …っていうか走りやすいな、この芝。

 

 走りながらそう思いつつ、俺とルナの差が段々と開いていく。

 

 …正直、ルナに勝てるとはまだ思わねえ。

 

 俺が成長してると同時に、ルナも成長しているはずだ。

 

 …この勝負は俺がどれだけルナに迫れるか、それを測るものだ。

 

 そしてある程度俺とルナの差がついてきた頃、俺は心の中でタイミングを測っていく。

 

 …3、2,1

 

「…ここっ!」

 

 その瞬間、俺は一気にスピードを上げていく、

 

「…やはり、お前ならそう来ると思っていたよ、ハンター!」

 

 ルドルフは嬉しそうな声でそう呟き、同じようにスピードを上げていく。

 

 2人の間は徐々に縮まっていき、ホームストレートに入る時には1バ身もないほどまで詰まっていた。

 

「…こっからが、勝負だぞ!ルナぁ!」

 

「もちろん、そのつもりだっ!」

 

 お互いがそう言いながら、…逃げるルナと追いつこうとする俺、2人のチェイスは激しさを増していく。

 

 俺は懸命に追いすがるが、もうあと一伸びが来ない、足がこれ以上速く出てこないのである。

 

 ルナは、追いかけてくる俺を何とか躱し切り、ゴール板の前を駆け抜けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はー、やっぱり勝てねえか…」

 

 俺は芝に座り込み、ルナに向けてそう話す。

 

「…でも、カサマツに行ったのは正解だったみたいだな。

 

 私との差がほとんどないところまで近づいて来ていたぞ、ハンター。

 

 これなら、本番のレースも楽しみだ」

 

 ルナは満足げに俺に話してくる。

 

「…ああ。次はダービーなんだろ?

 

 シンボリ家の誇り、しっかりと見せつけて来よ、ルナ」

 

「ああ、分かっているさ」

 

 そう話し、俺とルナは寮への帰途を歩いて行った。 

 

 

 

 

 

 

 そんな俺達を見ていた人影が二つ。

 

「…シンボリハンター、面白いウマ娘が入って来たな…!」

 

「ルドルフがあそこまで追いつめられるとはね…」

 

「…お、おハナさんいい目してるじゃん。

 

 久しぶりに見たよ」

 

「ルドルフの敵はアンタんとこのエースとシービーぐらいと思ってたけど、ハンターもその中に入れる必要がありそうだわ。

 

 トレーニング内容を考え直さないとね」

 

 2人のトレーナーはお互いにそう話していた。

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