無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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117話

 

「…で、今はどんな感じなんだ?」

 

 俺が歩きながらそうシャカールに伝えると、彼女はノートパソコンを叩きながら返してくる。

 

「アンタのメールもらってから軽く調整はさせてもらった。

 

 …ただ、まだまだだな。

 

 本番まで調整はしていく予定だ。

 

 …それと」

 

 シャカールはそう言ってキーボードをタンッ!とたたく。

 

 そうすると俺のスマートフォンにあるメールが届いた。

 

 そこにはあるWebサイトのURLが乗ってある。

 

「…本番でアンタにやってほしい曲だ。

 

 俺なりのアレンジして、また見せる。

 

 多分アンタなら余裕で歌えるはずだ」

 

「りょーかい。

 

 練習しとくよ」

 

 俺はそう返すと、近くの教室から2人の声が聞こえてきた。

 

 教室の中では、セイウンスカイがフジキセキにつられるようにして踊っていた。

 

 …まあスカイの方はともかく、フジに関しては心配いらないだろう。

 

 だが、2人のダンスを見ていると、少し妙なところがあった。

 

「…スカイがリードをとっているのか?」

 

 てっきりいろいろと経験しているフジがリードしているのかと思ったが…。

 

 …でも、ぎこちなくスムーズに動いている。

 

 まあ心配はいらないか。

 

 そして一通り踊り終えると、2人はいろいろと話していく。

 

 2人は笑みを見せているが、その途中で何か悩み事があったようだ。

 

 …どうやらその話を聞かせてもらうと、ダンスの曲についてらしい。

 

 確かに俺たちのDJタイムならともかく、フジとスカイのオープニングアクトはドロワの雰囲気に合ったものの方がいい。

 

 クラシックが合わないから…と言ってポップすぎる曲にしてしまうとドロワの雰囲気とは全く違うものになってしまう。

 

 シャカールもそれが聞こえていたようで、いろいろ考えているようである。

 

 そんな中、ある声がセイウンスカイから聞こえてきた。

 

「…じゃ、曲はナシで行きましょうかー」

 

 …その言葉が聞こえてきた次の瞬間、俺の横にいたシャカールが…、消えた。

 

 

 

 

 

 

「なンでそうなるッ!」

 

 

 

 

 

 それを見て、俺も教室の中へと入っていく。

 

「…よっ。

 

 フジ、スカイ、順調のようだな」

 

 俺の姿を見て、フジは俺に声をかけてくる。

 

「…ハンターさん、来てくださったんですか?」

 

「まあな。

 

 それでシャカール、何かあったのか?」

 

 俺がそうシャカールに聞くと、「ああ」と言いながら続けてくる。

 

「セイウンスカイ!

 

 お前今、曲はナシで行くっつったよな?」

 

「え、あ、はい、まあ…」

 

 スカイはシャカールの剣幕に少しビクッと怯えて答えてくる。

 

「…その判断はピーキー過ぎだ。

 

 ある程度のルール…、音がねえとノるもんもノれねえだろ。

 

 さっきの音に当て嵌めんならな…」

 

 そう言ってシャカールはノートパソコンを操作していく。

 

「…シャカール、なにか当てでもあるのか?」

 

「ああ。…これだな」

 

 そう言ってシャカールがパソコンを操作し終えると、あるクラシック調の音楽が流れてくる。

 

「「おおー…」」

 

「…これで踊ってみろ、調整する」

 

 シャカールがそう話すと、2人は改めて踊り始める。

 

 俺は壁にその場から外れて、壁にもたれがかって2人のダンスを眺める。

 

「…へえ」

 

 俺がシャカールが流した曲に合わせて踊る二人を見ていると、さっき踊っていた時よりもキレが明らかに違っていた。

 

 踊り終えると、フジとスカイは満足したような顔でシャカールに話していく。

 

 …そして、3人がある程度話した後、俺はフジを呼ぶ。

 

「フジ、少しだけいいか?」

 

「分かりました。

 

 スカイ、シャカール少しだけ待っててくれる?」

 

 そう言ってフジと俺は話していく。

 

「…スカイがリードとってるのか?」

 

 俺がそう聞くとフジは「そうですね」と答えてくれる。

 

「初めは私が引っ張ってたんですけど、スカイが『サプライズしたいんで』って言ったのでね。

 

 それならってことでさっきから変えてみたんです。

 

 そっちも、『!Monad』を引っ張り出したみたいですね。

 

 DJタイム導入、順調そうですか?」

 

「まあな。

 

 とりあえずはそっちも順調そうだし、俺の心配はいらないみたいだったようで良かったよ」

 

「ええ。シャカールにはちょっと頑張ってもらうことになりそうですけどね。

 

 私たちも、だらしないものは見せられないんでね。

 

 オープニングアクトだとはいえ、去年のあなた方を越えるつもりなんで」

 

「お、言うようになったな」

 

 まあフジがこの軽口が叩けるなら心配はいらないだろう。

 

 そう言って、シャカールとスカイの元へと向かうと二人があることで話していた。

 

「…シャカールさん、これ以外の音源ってないんですか?」

 

「今はねえな、とりあえずはこれが限界だ。

 

 生オケでも付けたらなんとかなるかもしれねえが…」

 

 生オケ…か。

 

「生オケつけたら、何とかなるのか?」

 

 俺がそう聞くと、シャカールは「ああ」と返してくる。

 

「大体もんがそうだが、プログラミングで出せる音と生の楽器から出る音は全然違え。

 

 同じギターでも全く違う音が聞こえてくる。

 

 だが、そう簡単に生オケ動かせたら苦労はしねえからな」

 

 そう話すシャカールだが、俺には一人心当たりがあった。

 

「…なあ、シャカール、

 

 生オケ動かせるやつ知ってるぜ?。

 

 …お前の一番近くにいるやつなんだけどよ」

 

「…あー、確かに彼女ならできそうだね…」

 

 俺とフジはどうやら同じウマ娘を思い浮かべたようである。

 

 俺とフジの言葉を受けて、シャカールもあるウマ娘を思い浮かべたようである。

 

「…あいつか。

 

 その代わりに、何頼まれるんだろうな…」

 

 シャカールはそう話して、軽くため息をついた、

 

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