無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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119話

 

 メジロ家の屋敷前にて。

 

「…シンボリハンターです」

 

『はい、わかりました。

 

 マックイーンお嬢様とトウカイテイオー様からお話は伺っております。

 

 どうぞ、お入りください』

 

 …インターホン越しにそう声が聞こえてくる。

 

 正直、ここに来るのにはいまだにピリピリとしてしまう。

 

 実家はさすがにもう慣れたが、このメジロの屋敷だけは慣れというものがない。

 

 ラモーヌのやつに誘われ、何回か出入りしたことがあるのにである。

 

 俺は若干荒れる息を落ち着かせて、屋敷の中へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あ、ハンター!」

 

「来てくださってありがとうございます」

 

 テイオーとマックイーンは俺の姿を見つけると、そう言いながら駆け寄ってくる。

 

「ま、とりあえずひと段落ついたからな。

 

 言っておくが技術とか、そんなもんは俺に聞くなよ?

 

 そういう踊りは俺の対象外だからな。

 

 違和感は伝えるけど、それをどうするかはお前ら自身だ」

 

 俺はテイオーとマックイーンにそう伝えてそのまま続けていく。

 

「…アルダン、今日は体大丈夫なのか?」

 

「ええ。最近体の調子はいいので。心配していただきありがとうございます」

 

 ちょうどやってきていたメジロアルダンにも俺はそう声をかける。

 

 アルダンは体が弱い。ラモーヌからその話は聞かせてもらっている。

 

 自分の走りをしようとすれば、脚が限界を超えて壊れてしまう…、そんな可能性がほかのウマ娘に比べて高い…。

 

 それがアルダンである。

 

 ラモーヌに頼まれ、何回か効果的なストレッチ方法を伝えさせてもらったことがある。

 

「ハンターさん、ご指導のほどよろしくお願いします!」

 

「ああ。伝えられることは限られてるけど、できる限りのことは話させてもらうよ」

 

 そんな中、チヨノオーが俺にそう話してくる。

 

 今回のアルダンのデートはチヨノオーらしい。

 

 サクラチヨノオーはオグリの話よく出てくるウマ娘である。

 

 こうして話すのは初めてのはずだ。

 

 …そして。

 

「いやー、ハンターさん…。

 

 今日もハードスケージュールですね…」

 

 マックイーンに話をしに来ていたネイチャもそう話してきた。

 

「まあなんてことねえよ。

 

 ある程度ひと段落させてここ来たからな。

 

 あとネイチャ、多分学校戻ったらいろいろ資料増えてると思うから目通しておいてくれ」

 

「あーやっぱりですかー…」

 

 ネイチャは苦笑いしながら俺にそう返してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネイチャと共に二組のダンスを見ていると、「さすがだな…」とつぶやいていた。

 

 まずはテイオーとマックイーン、少なくとも文句はない。

 

 おそらく俺とルナをダンスをモデルにしたのだろう。

 

 それに加えて、2人のオリジナル部分もしっかりと確立されている。

 

 …しいて言うとするなら。

 

 そう思いつつ休憩に入った二人に向けて俺は話していく。

 

「テイオー、さっきのとこもうちょっとリード緩くしたほうがいいんじゃないか?

 

 そうすればマックイーンがもっと映えるはずだ」

 

「りょーかいっ!」

 

「マックイーンはもう少しリードとっても問題ないと思うぞ。

 

 分かってると思うけど、リードされるだけじゃベストデートはとれないからな」

 

「承知しましたわ」

 

 2人に関しては細かいバランス調整をすればもう問題ないだろう。

 

 そしてアルダンとチヨノオー。

 

 この二人はシービーとマルゼンの奴をモデルにしたのだろうか。

 

 特にチヨノオーはマルゼンをリスペクトしてるようでしっかりと再現されている。

 

 その一方でアルダンはシービーのものとは全く違うが、自分らしさをしっかりと表現している。

 

 …だが、正直言ってテイオーとマックイーンに比べたら若干劣る…と言わざるを得ないか。

 

 1人ひとりのダンスはしっかりとしている。

 

 …ただ、かみ合っていない。

 

 ところどころでアルダンが無理矢理リードをとるような場面も見受けられた。

 

 2人で作り出すものなのに1人1人が目立っている。

 

 …そうなれば。

 

「アルダン、あそこでリードを無理矢理リードを取ったのはお前の判断か?」

 

「ええ、あのままではいけないと思ったので。

 

 駄目でしたか?」

 

「…いや、ならいいんだ。

 

 ちょっと気になっただけだからな。

 

 あとは細かいところの調整していけば大丈夫だと思うぞ」

 

「はい、ありがとうございます」

 

 俺はそのままチヨノオーに続けてくる。

 

「…チヨノオー、なんでああなったか分かるか?」

 

「…私の技術不足です。

 

 もっと足さばきとかがしっかりしていれば…」

 

 …んー、俺から見たら技術系ではないと思うんだけどな。

 

 正直、これ以上やると逆にアルダンと合いにくくなる可能性がある。

 

 マルゼンをモデルにしてるからそれとアルダンでギャップが生まれてるって感じか。

 

「…チヨノオー。

 

 一つだけ話させてもらうよ」

 

 チヨノオーは「なんでしょうか?」と首をかしげる。

 

「マネをするだけじゃ、上に行くことはできないぞ?」

 

「え…」

 

 チヨノオーはそうつぶやくが、俺は続ける。

 

「…ここから先はお前が考えろ。

 

 それが分かったら、お前ら2人はベストデートへ近づけるようになると思うよ」

 

「…そう、ですか…」

 

 …そう話した後、時間はあっという間に過ぎていた。

 

「…よしっ、ネイチャ、そろそろ学校戻るぞ」

 

「あ、はい。分かりました」

 

 マックイーンと話していたネイチャも用事は終わったみたいである。

 

「4人とも、本番は俺やルドルフ、後はマルゼンとかも来るだろうな。

 

 俺とルドルフ以上のベストデートが見れることを期待してるよ」

 

 俺はそう言ってその場から立ち上がった。







 …雰囲気が大きく変わってしまいますが、ここで話させてください。





 ◇ ◇ ◇





 …長かった!

 わが阪神タイガース、18年ぶりのセリーグ制覇!

 自分が覚えている中で、初めての優勝…、改めて感慨深いです。

 我々ができるのは選手たちに声を届けるだけ。

 でもここからです。

 CS、日本シリーズとまだまだ続くので、38年ぶりの「アレの次のアレ」を掴むまで、頑張りましょう!

 そして来年もしっかりと監督を胴上げできるように!
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