無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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120話

 

 …そしてやってきたドロワ当日。

 

 俺は2階から下を眺める。

 

 調整は完全にすることができた。

 

 音響系は今パーマーとヘリオスたちが中心となり準備してくれている。

 

 あとはしっかりと終わらせるだけだ。

 

「…こんなところで油売ってていいのか?

 

 副会長サマ?」

 

 そんな俺に声をかけてくるウマ娘が一人。シリウスである。

 

「大丈夫だよシリウス。

 

 ちゃんと準備はしてきたからよ。

 

 自由時間はちょっと厳しいけど、全員のペアダンス見届けてから向こうに行く予定だ」

 

 俺がそう話すと、シリウスは「そうかよ」と返してくる。

 

「…とりあえず、あいつらに話して周知はしておいた。

 

 あとはお前がどれだけやるかだ。

 

 つまんねーもん見せるんじゃねえぞ?」

 

「分かっているよ。そこらのライブハウスには負けないようなレベルのものができたと思ってるからな」

 

 ルドルフにシリウスとの交渉を任せ、いろいろあったものの最終的にはシリウスはこの周知に協力してくれた。

 

 ルドルフ曰く、いろいろあったらしいが…。

 

 まあ、そのあたりのことは追々聞かせてもらうとしよう。

 

 そう思っていると、シリウスが「ハンター」と声をかけてくる。

 

「…DJタイム実施、あいつに代わって感謝を伝えさせてもらうよ。

 

 ありがとな」

 

「…どういう風の吹き回しだ?お前がそんな言葉をつかうだなんて珍しいな」

 

 俺がそう話すと、シリウスは「うるせえ」と吐き捨て、改めて話してくる。

 

「…どうやらその投書をしたのが私のツレみたいでよ。

 

 本当に実施してもらえるとは思ってなかったそうだ。

 

 それとあいつが希望してた匿名の音楽家も参加させたんだろ?

 

 「感謝してもしきれない」って言ってたぜ?」

 

「そりゃどうも。「投書のおかげだ、感謝してる」って伝えておいてくれ」

 

「…了解した」

 

 シリウスは俺にそう返してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …フジとスカイのオープニングアクトが始まった。

 

 ファインが音源を提供し、シャカールが編集した音源に合わせて、2人は踊っていく。

 

 いい感じに2人とも楽しく踊れてる。

 

 フジとスカイ、どちらも主役であるといえるし、お互いがお互いをしっかり際立たせてる。

 

 フジの潜在的な美しさと、スカイの意外性のあるカッコ良さ…、しっかりと表現されている。

 

 …とりあえず、開幕は大成功と言ってもいいだろう。

 

 そして、しばらく時間を空けてから審査時間が始まって、それぞれの組が踊り始めていく。

 

 テイオーとマックイーン、まあこの二人は心配いらない。

 

 この前見せてもらった時よりもしっかりレベルアップさせてきている。

 

 そして、アルダンとチヨノオー。

 

 どうやら存在していたズレは解消されたみたいだ。

 

 どうやら、チヨノオーも答えを見つけたようである。

 

 そうなれば、アルダンも自身を持って彼女をアシストすることができるし、体を任せることができる。

 

 …マルゼンの動きを完全に真似することが答えじゃねえ。

 

 それに気づけたのならもう大丈夫だよな、チヨノオー。

 

 彼女たち以外のペアも美しいペアダンスを見せてくれている。

 

 正直、この中から1組を選ぶのは厳しいな…。

 

 そう思いながら、ダンスを眺めていると、俺のスマートフォンに連絡が入る。パーマーとヘリオスだ。

 

 どうやら、そろそろ最後の準備をしなくてはいけないみたいである。

 

「…全員、悔いのないようにな」

 

 そうつぶやいた俺は、その場を後にして、DJタイム最後の準備へと向かっていった。

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