えー、皆さんお久しぶりです。
ようやくある程度の目途が立ったので書いていこうかな…と。
ある程度構想を描いていた「プロジェクトL’Arc」編、スタートです。
131話
ある日。
俺たち生徒会の4人はいつも通り作業をしていた。
そんな中、誰かが生徒会室の扉を叩いてくる。
仕事をしていたルドルフが「どうぞ」と返すと、入ってきたのは理事長とたずなさん、そして理事長に似た背格好の女性が1人。
それを見て俺たちは進めていた仕事の手を止める。
「業務中失礼、今日は君たちに話したいことがあって来させてもらった!」
理事長がそう扇子を開きながら俺たちに話してくる。
「理事長、どういう用件でしょうか?
佐岳さんもいるようですが…」
ルナは理事量の言葉を受けてそう話していく。
「…ルドルフ、あの人知り合いか?」
「ああ。…ハンターがカサマツに行った後に知り合ったから知らないはずだ。
こちら、トレセン学園強化部門の佐岳メイさんだ。
海外のレース…特にフランスで開催されるレースに対して見識が深い」
「ルドルフ以外のみんなとは初対面だね。
あたし様は佐岳メイ、これからよろしく!」
ルナ以外の俺たち3人はそれぞれ挨拶していった後佐岳さんは「それじゃ、話させてもらうよ」と話してくる。
「…今回、君たちにはあるプロジェクトを手伝ってほしくてね。
目標としてはエルコンドルパサー以来の凱旋門賞制覇だ」
凱旋門賞。
日本のウマ娘としては俺とエルの2人しか獲得できていない。
芝・時差など、さまざまな要因があり日本のウマ娘が獲得することができないタイトルである。
「サトノ家の協力もあってVRウマレーターを強化することができてね。
海外のレース場の芝も再現することが出来るようになったんだ」
VRウマレーター、あれは便利だ。
ターフが使えないときも、屋内でしっかり練習することができる。
なおかつ、さまざまなレース場の芝・土を再現しており、今ではトレセン学園の重要な練習施設の一つとなっている。
「…それで最近、フランスのトレセン学園との協力協定を結ぶことが出来てね。
向こうと合同でお互いのウマ娘を強化していこうという話で合意したんだ。
そこで…だ」
佐岳さんは改めて俺たちに話してくる。
「その中の話で、強化のために日本のウマ娘をフランスに派遣することになってね。
一定の実力を持つウマ娘を現地に派遣することできれば…となったんだ。
それでね」
「…依頼!君たちの中から1人、現地に行ってほしいのだ!
もちろん拒否も可能である!」
理事長はそう「依頼!」と書かれた扇子を広げて俺たちにそう話してくる。
…なるほどね。向こうでの調整役が必要ってことか。
そうなれば…だ。
「…こういうのはアンタが適任じゃないのか、ハンターさん?」
ブライアンはそう俺に話を振ってくる。
「私もそう思います。
フランス語も流暢ですし、向こうのウマ娘と交流もありますし…」
エアグルーヴも俺が行くことに賛同のようである。
そう2人が話す中、椅子に座っているルナが俺に話してくる。
「ハンター、凱旋門賞を獲得したことがあるのはお前とエルコンドルパサーだけだ。
…行ってもらえるか?」
…ルナの言葉を聞く前から、俺の答えは一つであった。
「ああ、分かってるよ。
これは俺が行くべき案件だ」
俺はそう言った後、2人の前に行って話していく。
「…俺で良ければ、喜んで。
いくつか条件は提示させてもらいますが」
「…ん、なんだい?
何か不安な点でもあるのか?
ある程度のことなら調整させてもらうよ」
俺はその言葉を受けて話していく。
「ではまず一つ、このプロジェクトへのウマ娘の強制的な参加の禁止です。
海外へのレース対応に集中し過ぎて、日本の芝で全く走れないようになれば本末転倒です。
なにより、凱旋門賞に参加するとなれば菊花賞や天秋に参加することはほぼ不可能。
おそらくしないとは思いますが、クラシック三冠が狙えるウマ娘に強制的に参加させてしまう…、そんなことは避けてください。
自らの意思で日本で獲得できるタイトルを捨てて、向こうで取れるかどうかわからないタイトルを狙いに行く…、それぐらいの覚悟を持ってくれるウマ娘じゃないと、あのタイトルは獲得できないので。
いいですか?」
「ああ、分かっているさ。
我々も若き才能を潰したくはない。
君の助言しっかりと活かさせてもらうよ」
佐岳さんはそう返してくる。
俺はそれに続けて「もう一つ」と話していく。
「…誰かひとり、ドリームトロフィー所属のウマ娘を一緒に連れて行ってもいいでしょうか?
向こうの雰囲気を実際に肌で味わうことが出来れば、これからのトレセン学園においても強化につながると思うので。
どうしてもコストは増えてしまうと思いますが…」
そんな言葉に「勿論!」と書かれた扇子を広げた理事長が返してくれる。
「勿論!日本のウマ娘が強化されていくのであれば、学園としてコストは惜しまない!
積極的に協力してくれるのであれば、何人でも連れて行って構わない!」
…そう言ってもらえるのであれば、俺として心配することはない。
「…ありがとうございます。
俺の条件はそれだけです。
この条件がしっかりと守ってくれるのであれば、俺はできる限りのことをさせてもらうので」
「ああ、よろしく頼むよ。
君が行ってくれるのであれば、我々として言うことはないよ」
俺と佐岳さんはお互いしっかりと手を握る。
「…それで誰を連れていくつもりなんだ?
私なら拒否させてもらうぞ」
「ああ、お前がそう話すことは知ってるさ。
生徒会の3人ではないことは確かだ」
「それでは誰を…?」
エアグルーヴはそう返してくるが、俺は話していく。
「ヒントを提示するなら、『お前ら2人がよく知ってるウマ娘』…かな」。
実績が十分にあるステイヤーってことは確かだよ。
俺はそう話した後、佐岳さんや理事長と一緒にプロジェクトの詳しい内容について話していった。