ドリームトロフィーダート予選が行われる府中競バ場。
スペシャルウィークを含むスピカの面々はその雰囲気に圧倒されていた。
「これがドリームトロフィー…」
「やっぱトゥインクルとは雰囲気が違うなー。サポーター同士の空気がピリピリしてやがるよ」
そうゴールドシップが話す通り、彼女たちがいるウマ娘専用エリアとミックスゾーン以外はそれぞれのウマ娘を応援するサポーター達の横断幕やフラッグが掲げられており独特な空気を見せる。
「にしても、ハンターさんが言ってたことってなんなのかしら。トレーナー、なんか知ってないの?」
「俺もあんまり聞かされてねーんだよ…」
スカーレットの問いにトレーナーはそう返す。
それと同時にスピーカーから声が聞こえてきた。
『…みなさま、おまたせしました!ドリームトロフィーダート予選、出場ウマ娘入場です!』
それと同時にスタジアムのボルテージは一気に上がっていった。
◇ ◇ ◇
地下バ道。俺は呼ばれるその時をただ待つ。
…とはいっても今回の俺は大外。
フィールドに出る順番は最後だ。
導入したチャントシステムのおかげでスタジアムは今までで最大の盛り上がりを見せる。
…徐々にバ道にいるウマ娘は少なくなっていき、俺だけとなった。
「シンボリハンターさん、スタンバイをお願いします!」
「了解です」
俺は出口へと足を進める。
俺は目を閉じ、胸に手を当てて、心を落ち着かせる。
そんな俺に選手紹介の声が聞こえてくる。
『…カサマツから世界へと羽ばたいた誰にもなしえない伝説、ダートを引っ張り続けるウマ娘!
ある人は言った、…『彼女に獲れないものはない』…と。
「お願い、します!」
俺は大きく声を上げて気合を入れ、フィールドへと飛び出す。
スタンドからは俺に向けて大歓声が聞こえてくる。
そしてHuntersから俺へとチャントが聞こえてきた。
Huntersのトランペットと太鼓、そして大声援がこのスタジアムに響き渡る。
…っていうかまさか前奏付きにしてくれるとは。
俺は体を震わせる。
俺は応援歌が終わった後、サポーターに頭を下げ、スピカの面子の元へと向かう。
「よっ、この雰囲気どうだ?」
俺がそう聞くと、この雰囲気に全員圧倒されたみたいだった・
「いや…、もう凄いとしか…」
「今までも凄かったっすけど、それを軽く超えていったというか…」
俺は笑いながら返していく。
「まだ終わりじゃないけどな。レース本番もチャントが鳴り響く予定だ。まあ見ていてくれよ」
俺はそう言ってゲートへと向かった
今回の使わせていただいたチャントは坪井智哉選手の日ハム時代の応援歌を元にしました。
独特な前奏と素晴らしい歌詞の組み合わせであるこの応援歌は名曲中の名曲ですね。