24話
…予選が終わり、スピカでのランニング中に。
「おーし、そこの公園で休憩!」
という沖野さんの指示により休憩となった。
「…やっぱり、ハンターさんって息上がってないですね」
「まあなスズカ。スタミナには俺も自信があるからよ」
俺は聞いてきたスズカにそう返す。
その後、沖野さんのおごりでたい焼きを買ってもらえることになった…のだが。
「…私は、大丈夫です…」
…スぺが断ったのだ。…初めて見たな、スぺが食べ物系で断るところ。
スズカによれば最近食べる量を減らしているらしい。
…調べてみるか。
「スぺ、ちょっと触るぞ」
「え…」
俺はスぺの右腕を掴む。
「…大方、○○キロぐらいか。太りすぎとまではいかないが…」
「な、なんで分かるんですか!?」
「大体だよ大体。体重計とかに頼らずに自分で体重管理しようって思って編み出した技だ。やってれば普通に身に付く」
「まずやらないですし、普通身に付きません!」
俺の言葉に続けるように椅子に座りながら沖野さんが話していく。
「…知ってたけどよ。体重が増えることは悪いことじゃない、速く走れる体になって来たって証拠だ」
「それに、急激なダイエットは体に悪影響だ。下手にやって体壊したらどうするよ」
俺の言葉に返すようにスぺは「でも!」と返してくる。やれることはやっておきたいんだろうな。
「…まあ筋肉量を増やして、体重を減らすことは悪いことじゃない。特にこの脚は…ぐはぁっ!?」
そう言いながら沖野さんはスピカの面々に蹴っ飛ばされた。
…言ってることは正しいんだけどな沖野さん。
その後、スピカの面子でスぺのダイエットを手伝うことになった。
まあスぺがやる気なら手伝うしかないけど。
「そういえば、シークレットってなんだったの?」
「一口ちょうだい!」
…そういやゴルシはシークレット味買ってたな。
テイオーがそう言うとゴルシが「ん」とテイオーに渡す。
「…で、何味なんだ?」
「辛子」
「ぴえぇぇ!?」
食べたテイオーは見事に泣き声をあげた。
「…ていうか辛子か。俺にも一つくれないか?」
「いいぜ」
俺はゴルシからたい焼きをもらう。
「…ん、まあ分かって食べたら美味しい…か」
「いや、ナチュラルに食いますねホント…」
俺の食べる姿を見てウオッカがそう呟いた。
その後、スズカと俺を除く5人はランニングに戻っていった。
「いってー…。あいつら容赦ねーな…」
「まあ、今のは沖野さんの癖が原因っすよ…」
俺がそう返し、スズカが話していく。
「スぺちゃん大丈夫でしょうか…?」
「ま、今のスぺはあいつらと遊んで気持ちを入れ替えるのがいいだろ。色々引きずってちゃ、先には進めないんだ」
その後沖野さんはスズカに出場レースについて話していく。
スズカは相変わらずの素っ気ない返事である。
「そうだ、ハンター。上から正式にチャントシステム導入許可でたぞ。トレーナー界隈でも好評だ」
「さすがにそうっすよね。…いやーまさかあそこまで盛り上がってくれるとは…」
ちなみにだが、俺の所だけでなくファル子の中京を含むすべてのスタジアムで大盛り上がりを見せていたらしい。
「芝でも導入するかって議論に上がり始めてるらしい。導入することになればシステムの伝達頼むぞ?」
「…うーん、それならサポーターシステムの導入からっすかね…。俺もやることはやるつもりっすけど」
俺は沖野さんにそう返してランニングへと戻っていった。