無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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第5R 「ライバルとのダービー」
31話


 

 タイキとの模擬レースを経て、スぺのダービーに向けての特訓もヒートアップしてきた。

 

「スぺー、しっかり走れよー。

 

 ピッチ走法をマスターしたとはいえ、それと今までのストライド走法を切り替えできなきゃ諸刃の剣だ。

 

 ダービーにはスカイやキングだけじゃなくてエルもでるんだ。しっかり体に叩き込め!」

 

「は、はい!」

 

 スぺは俺の声にそう返す。

 

「よーい、スタート!」

 

 俺の声と共に、スぺはスタートを切る。

 

 上からは沖野さんの声が聞こえてくる。

 

「今度のダービーは、今までより長い!疲れ切った後半に坂があるんだ、これ位でへばるなよ!」

 

 スぺは一気に駆けあがっていく。

 

 そして沖野さんから俺に声がかかる。

 

「ハンター!今から一本行くぞ、行けるな?」

 

「了解っす!」

 

 そう答えて俺は階段の前に立つ。

 

「よーい、スタート!」

 

「しゃあっ!」

 

 俺は一気に階段を駆け上がっていく。

 

「は、はやっ!?」

 

「スぺ先輩よりも圧倒的に…!?」

 

 俺の走りを見てウオッカとスカーレットはそのスピードに驚く。

 

「…あいつは重バ場、ダートに坂、どんなとこでも走れるのが強みだ。それに加えてスピードもあのシンボリルドルフ並みにある。

 

 それを組み合わせれば…」

 

 俺はその勢いのまま沖野さんの前を通り過ぎていく。

 

「…これぐらいできるって訳だ」

 

 沖野さんが見せるストップウォッチには38秒の文字が示されていた。

 

「さ、38…!?」

 

「エグイな」

 

 俺は息を落ち着かせて、沖野さんに話を聞く。

 

「ちなみにさっきのスぺのタイムどれぐらいっすか?」

 

「42秒。ダービーを考えれば40秒は切ってほしいところだ」

 

 そう話していると。スぺは階段を下りて行っていた。

 

「トレーナーさん、ハンターさん、もう一本お願いします!」

 

 俺はそれを見て呟く。

 

「…まだまだできそうだな、スぺ」

 

 俺はスぺの後ろを追うように階段を下っていった。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 生徒会室にて。

 

「ハンター、これを頼むよ」

 

「おっけ、ってかそれも俺たちにやらせろ。お前じゃなくてもいい仕事だろ?」

 

「そうです、会長はもっと私たちを頼って下さい。ブライアン、これやれ」

 

「分かった」

 

 …いつもの生徒会業務である。

 

「ダービーが終わったら、感謝祭か…」

 

 ルドルフがペンを動かしながらそう話す。

 

「…だな」

 

 俺はそう返してエアグルーヴに続けていく。

 

「エアグルーヴ、要望とかどんなもんだ?」

 

「それならこちらに…」

 

 エアグルーヴが示した先には大量の書類の山があった。

 

「…毎年、この量は何とかならないものか」

 

 ブライアンがそう呟くが、ルドルフが宥める。

 

「まあいいだろうブライアン、それを議論していくのも我々の仕事だ。

 

 談論風発。しっかりとした議論を交わしていこう」

 

「そうだな」「分かってます」「…ああ」

 

 ルドルフの言葉に俺達3人はそう返していった。

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