…いつもの神社の石段でスぺの特訓を手伝っているとテイオーがマックイーンを連れてきた。
「お、マックイーンじゃねーの。どうしたんだ?」
メジロマックイーン、名門メジロ家の御令嬢にして次世代を担うステイヤーだ。
「ハンターさん、テイオーに連れられてきたんです。
ゴールドシップが入らないとパイルドライバーだと言うので…」
…そして。
「さすがはメジロ家の令嬢。均整のとれた神々しい、ぐはぁっ!」
…ウチのトレーナーは相変わらずである。
「な、何するんですの!?」
「…あーあ、やっぱマックイーンはウチに合わないねー」
「だから昨日からそう言っていたでしょう!」
。
マックイーンはテイオーの言葉にそう返していく。
そんな中ゴルシがマックイーンに近づいていく。
「テイオーでかした!メジロマックイーン、早速ここにサインを!」
ゴルシの言葉にマックイーンは「見学してからです!」と返すとゴルシは涙目になる。
「でも、私は、お前と、走りたくて、…うう」
…うん、バレバレだぞゴルシ。
俺はゴルシの嘘泣きを見てそう思っていたのだが。
「ちょ、ちょっと泣かなくてもいいじゃありませんか!別に入らないと言ってるわけじゃないんですから!」
…おい、メジロ家の御令嬢。単純にも程ってもんがあるだろ。
◇ ◇ ◇
「行けるなスぺ、限界を越えてみせろ!」
「はい!」
俺はスぺに向けてそう声をかける。
そんな中、スズカが体を動かす。
「え、スズカさんも走ってくれるんですか!?」
「私の背中を追い越してね?」
スぺは「よろしくお願いします!」とお辞儀して構えていく。
「沖野さん、こっち準備オッケーです!」
「よっしゃ、スぺ!40秒を切れなかったらダービーなんて勝てるわけねーぞ!」
階段の上から沖野さんの声が聞こえ、スぺは「はい!」と返事する。
「よーい、スタート!」
俺の声と同時にスズカとスぺが一気に駆け上がっていく。
恐らくトゥインクルでは最高峰であるスズカのスピードにスぺは思いきり叫びながら喰らいついていく。
そのままスズカとスぺは沖野さんの前を通り過ぎる、
その後、上からスぺの怒った声が聞こえてくる。
「ハンター、すまねえがタイム測り忘れてたからもう一本頼む!」
…多分これ40秒切ったろ。
「…了解でーす」
俺は沖野さんの言葉にそう返した。
その後、何本か走った後、俺は階段を登ると、スぺとスズカ以外のメンバーは地面に座り込んで何かを探しこんでいた。
「…お前ら何してんの?」
俺がそう聞くとスカーレットとウオッカが返してくれた。
「ああ、四葉のクローバーさがしているんです」
「ほら、「ダービーは最も運のいいウマ娘が勝つ」って言うじゃないっすか、それのゲン担ぎっすよ」
「にしてもマックイーンまでやらなくてもいいんだぞ?」
俺の言葉にマックイーンは「いえ」と続けていく。
「私なりにスペシャルウィークさんに関わることができることを考えてしてるだけです。
メジロ家の名を汚さないよう、必ず見つけてみせますわ」
「…いや、別にこれ位で汚れることないだろ。まーやるんだったら頑張れ」
俺が戻ろうとするとゴルシが俺の肩に手を回してきた。
「なに関係ないって顔してんだよハンター。お前もやるんだよ」
…え。
「あのさ、俺この後生徒会の仕事あるんだけど。学園祭も近いし…」
俺がそう話すとゴルシはいつもとは違い、真剣な目で話してくる。
「…生徒会と後輩、お前はどっちが大事なんだ?言わなくてもわかるだろ?」
…そう言われたら断れねーじゃねーかよ。
「…分かったよ、さっさと見つけるぞ。この後色々と予定詰まってんだから」
俺はそう言って四葉のクローバーを探し始めた。
…なお、四葉のクローバーのクローバーはマックイーンが「ありましたわ!」と言いながら見つけていた。