無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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33話

 東京優駿、またの名を日本ダービーはすぐにやって来た。

 

 レース当日、東京レース場の地下バ道。

 

「お、きたきた!」

 

 ウオッカが勝負服に身を纏ったスぺの姿を見て言う。

 

「ど、どうも…」

 

 スぺは結構緊張してるみたいだった。

 

 …まあダービーは人の入り凄いし、勝負服着たら一気に気持ちはいるし。

 

「緊張してるみたいね」

 

「限界を越える力が出せるのか心配で…」

 

 スズカの言葉にそう答えるスぺに、スズカはスぺの頬に手を当てて話していく。

 

「あれだけ坂の練習したんだもの。後は思いっきり、楽しんで!」

 

「は、はい!」

 

 俺もスズカに続けるようにスぺの頭を乱雑にかき回していく。

 

「は、ハンターさん?」

 

「…俺が教えれることは全て教えたつもりだ、後はお前がいつも通り走るだけだよ。

 

 そうすりゃ、限界以上の力は出せるはずだ。

 

 …自分を信じろ、スぺ!」

 

「は、はい!」

 

 そう答えるスぺにゴルシが「ほらよ」とあるものを渡す。

 

「…これ、四つ葉のクローバー?」

 

「はい!みんなでさがしたんですよ」

 

「ダービーは、最も幸運なウマ娘が勝つんですよね」

 

「なかなか見つからなくって結局」

 

「マックイーンが見つけてくれたんだよな」

 

「お、思わず目にとまったものですから…」

 

 スピカの面々はそう各々話していく。

 

 テイオーはマックイーンに向けて続けていく。

 

「すっかりチームに貢献してるよね!」

 

「…努力は報われるべきです」

 

 スズカはマックイーンに続けるように「これで運もスぺちゃんの味方ね」と話していく。

 

「み、みんな!それにメジロマックイーンさんも!ありがとうございます!

 

 私、すごく幸せです!」

 

 スぺの言葉に、俺は苦笑いしながら続けていく。

 

「…おいおい、それはレースで1位とった後だろ?

 

 …しっかりタイトル、勝ち取って来い!」

 

「はい、ハンターさん!

 

 …みんな、行ってきまーす!」

 

 そう言ってスぺはターフへと走っていった。

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「スぺ、小さいなー…」

 

「…トレーナー、それ逆っすよ」

 

「緊張しすぎでしょ…」

 

「ば、バカ、緊張なんてしてねーよ!」

 

 沖野さんは緊張しているのか、俺が指摘するまで双眼鏡を逆に構えていた。

 

 …まあ気持ちが分からんでもないけど。

 

 俺も結構緊張してるし、これがダービーってもんなんだろう。

 

 そう思ってるとウオッカが俺に話しかけてくる。

 

「そういや、ハンターさんってダービー出てないんすよね?」

 

「ああ。クラシック登録できてなかったからな」

 

 そう返すとテイオーが俺に返してくる。

 

「ダービーに憧れはあるの、ハンター?」

 

「…まあ俺の年はルドルフがいたからな。

 

 ある程度は諦めも付いたけど。ないって言ったら噓になるかな。

 

 …まあ俺の技術はスぺに叩き込んだ。

 

 これでスぺが勝ってくれるのなら、俺は満足だよ」

 

 俺はそう言いながらターフへと目を向けていった。

 

 

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