走り終わり、俺は掲示板を眺める。ファル子も同じだ。
…結果はしばらく灯らなかった。
俺はファル子に話しかけていく。
「ありがとな、ファル子。ひっさびさにバチバチのレース出来たよ」
「それはこっちの台詞ですよ、ハンターさん!私も限界まで走り切りました、負けても悔いはないです!」
「俺もだ、また一緒に走ろうぜ?」
「はい!」
俺とファル子はお互いに肩を寄せて抱き合う。
そうしていると番号がやっと点灯した。
…勝った、か。
番号が発表されるまで静寂に包まれていたスタジアムは、一気に湧き上がる。
この前のスぺ対エルのダービーに次ぐ接戦だろう。当然っちゃ当然か。
…まあ、いつものやらせてもらうとしますか。
「ファル子、じゃ行ってくるよ」
俺はファル子と別れて走って…行こうとしたが、そんな力は残ってなかった。
歩きながら柵を乗り越えてHuntersの前に向かう。
…そして。
「…い、よっしゃー!!」
…俺はためにタメて、大きく両腕を天に突き上げる。
スタジアムの歓声に負けないような俺の咆哮がこの中山レース場に高らかに響き渡った。
…そして、Huntersから勝利のSee offが流れてきた。
タオルマフラーとフラッグが舞い踊るスタンドに向けて、俺は大きく拍手で返して大きく頭を下げた。
そして俺が戻ろうとすると、もう一曲流れてきた。
…激しい叫び。タイトル獲得記念ってとこか。悪くねえなコレも。
その後、俺がスタジアムの中へと消えるまで「…シンボリ、ハンター!」のコールが中山レース場に響き渡っていた。
◇ ◇ ◇
「…ああ、ありがとルナ」
俺は電話を切って楽屋に一人佇む。
…さて、今日のウイニングライブの時間だ。
ちなみに芝のライブはソロだが、ダートのライブはトゥインクルと同じ上位3人である。
…とはいえ、ドリームトロフィーというデカいタイトルだ。
お祭り騒ぎ用の曲で行かせてもらうとしようか。トゥインクル時代はGⅠタイトルの時に踊らせてもらった曲だ。
「…すみません、今日のウイニングライブは○○でお願いします。ドリームトロフィーっていうデカいタイトルですし。
…はい、お願いしまーす」
俺は係りのスタッフにそう話していく。
この曲のライブも去年のウインタードリームトロフィー以来か。
…まああれだけ応援してくれたHuntersを含む観客のためにもしっかり踊らないとな。
俺はそう言ってライブ前、最後の振り付けの確認に入っていた。
◇ ◇ ◇
俺は大観衆が詰めかけるステージの上に立つ。
…まだ俺の姿はライトに当たっておらず、観客席は静まっている。
マイクとかの準備も済んだ。…さあ始めるとするか。
俺は観客に向けて声を出していく。
「…皆さん、今日は身に来てくださりありがとうございました!
サマードリームトロフィーダートの覇者として恥じないライブをさせてもらいます!」
観客席からは俺の声に応えるように歓声が上がる。
「それじゃ…、…行くぞお前ら!」
俺がそう叫んで、この曲の始まりを告げる言葉を叫ぶ!
「…Let’s PARTY!」
…観客のボルテージは最高潮だ。
そして曲が始まっていく。
俺が先に録音していたコーラスから始まり、いつものように踊っていく。
そして歌唱パートに入っていく。
君はスター まばゆくシャイン
[O-O-O-O-O, O-O-O-O-O]
自分じゃ気付けない
[O-O-O-O-O, O-O-O-O-O]
心、リラックスして未来(あす)をイメージ
行方、自由自在
諦めかけちゃった夢にリベンジ
老若男女のプライド
…さあサビ部分。全員、楽しんでいこうぜ!
Everybody シャッフルしよう、世代
連鎖するスマイル
Let’s Party エンジョイしなきゃもったいない
だって、人生は一回
レインボーは空だけじゃない
胸にも架かるぜ
どんなミラクルも起き放題
ユニバース・フェスティバル
俺が選んだ曲はP.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~。
しっかり観客も楽しんで欲しいと思ったからこの選曲。Hard Knock Daysとこの曲が俺のメイン曲だ。
「バイーンダンス」、「レインボージャンプ」といったダンスがところどころに入っているのがこの曲の特徴だ。
…そして俺は「ゾンビウォーク」を終えてラスサビへと入っていく。
さあ、クライマックスだ!
めぐり逢いずっと続く世界
偶然なんかじゃない
Let’s Party 点が繋がり合い
線になる一切
Everybody シャッフルしよう、世代
連鎖するスマイル
Let’s Party エンジョイしなきゃもったいない
だって、人生は一回
レインボーは空だけじゃない
胸にも架かるぜ
どんなミラクルも起き放題
ユニバース・フェスティバル
俺はその後も踊っていき、最後にしっかりとポーズを決める。
曲が終わると同時に、大歓声が上がる。
…とりあえず、これで一段落だな。
俺は踊り終えると同時に、そう感じていた。
今回のチャント
激しい叫び…ガンバ大阪で使用されているチャント。
ガンバサポが大音量で歌うこの曲は圧巻です。