「じゃ、荷物は適当に後ろに置いてくれー」
車の鍵を回しながら、俺はスピカの面々にそう話す。
ドリームトロフィーが終わり、トレセン学園恒例夏合宿となった。
スピカの面子も合宿に行くのだが、沖野さんの車だけだと人数・荷物が乗り切らないという理由から俺も車を運転することになった。
沖野さんが俺以外の面々を乗せ、俺が荷物を持っていく形である。
「…じゃ、先行くぞハンター。お前も運転気をつけろよ?」
「言われなくても分かってますよ。そっちこそ気をつけて」
沖野さんのミニバンが発進していき、それを見送った後俺も運転席に向かう。
「…さーて、ひっさびさにかっ飛ばしますかっと!」
ドアを閉めて、シートベルトを装着し、エンジンを点けた俺は沖野さんの車を追いかけるようにして運転していった。
◇ ◇ ◇
「さあ、やるぞー!」
海岸でテイオーがそう気合を入れる。
「…じゃ、頑張れー」
「ってハンターさんはやらないんすか!?」
俺の言葉にウオッカからそう突っ込まれる。
「…リカバリーに徹してんだよ。この前のファル子との勝負で足限界まで使ったから休ませたいんだ!っと」
俺はそう言いながら持ってきていたビーチパラソルを砂浜に突き刺す。
「…倒れたら一応介抱してやるから倒れるまで頑張れー」
「今一応って言いましたわよねハンターさん!?」
マックイーンが俺の言葉にそう突っ込んできた。
「…それに、今からするのトレーニングじゃねーぞ?」
「へ?」
スカーレットが俺の言葉にそう返してくる。
「…そうっすよね、トレーナー?じゃなきゃあの荷物持ってこないでしょ」
「まあ、確かにそうだな。ハンター、持ってくるぞ」
俺は「了解です」と話しながら俺の車へと向かった。
「…なんでバーベキューグリルがありますの?」
…マックイーンが俺と沖野さんが持ってきたバーベキューグリルを見て呟く。
「そんなの腹ごしらえをするからに決まっているだろ?」
沖野さんはそう答えた。
「ちなみに、肉と人参も大量にあるから思いっきり食っとけよー」
俺は段ボールに入った荷物を砂浜に降ろしながら話していく。
「腹が減っては戦はなんとやら! 今はたっぷり食べて午後に備えるぞ!!」
「「「おー!」」」
という訳でバーベキュー開始である。
…食いながら見てても、スぺの食う量は異常だ。タイキやオグリに匹敵すると言ってもいいだろう。
「…スぺがドリームトロフィーにいるんだったら学園祭のアレ参加できたのになー」
俺はそう呟く。
「え、何かやるんですか?」
スカーレットが俺の言葉を聞いてそう話してくる。
「学園祭で大食い選手権、やることになってさ。
それに出場するウマ娘募集してるんだけど、デビュー前とトゥインクル真っ最中のウマ娘はリスクを考えて対象外なんだよ。
スぺならそこそこいいとこまで行くと思うんだけどなー」
俺はそう話しながら肉を食っていく。
「景品とかは何か決まってるんですか?」
「…一応な。詳しいことはまだ言えねえけど。今年も面白くできるように頑張るよ」
ウオッカの言葉に俺はそう返していった。