…秋の学園祭、通称『聖蹄祭』当日。
俺は生徒会室に籠っていた。
ルナとエアグルーヴはリギルの執事喫茶、ブライアンはヒシアマと一緒に子供たちの学園案内。
…という訳で自由に動けるのがスピカ所属で何もない俺だけのため、万が一に備えて生徒会室にいるのである。
「…まー、なんもないのが一番なんだけど」
俺はそう言いながらクッションの上で伸びをする。
ちなみにオグリ達の大食いグランプリの司会はイナリ、審判はエルとグラスの2人に任せてある。
そんな中、生徒会室のドアが勢いよく放たれる。
「カーイチョー!一緒に回ろうよー!」
…テイオーかよ、オイ。
「…あれ、ハンターだけ?カイチョーは?」
「ルドルフならリギルの執事喫茶行ってる。さっきの放送した後すぐに行ったよ」
俺はテイオーの言葉にそう返していく。
テイオーは残念そうな顔を見せながら話してくる。
「そっかー。ってかさ、ハンターはどこも行かないの?」
「…ああ、万が一のために生徒会室に誰か残っとかないとって思ってな。
お前らが思う存分楽しむためには、こういう裏方仕事が重要なんだよ」
「…にしては、すっごいくつろいでるけど?」
テイオーはクッションの上に座る俺を見てそう言ってくる。
「…こう見えていろいろあるんだよ。情報が入ってきたらすぐに動けるようにはしてるしな」
「…そーなんだー。じゃ、ボクはカイチョーのトコ行ってくる!」
そう言ってテイオーは生徒会室を出て行った。
「…騒がしい奴だな、ホントに」
俺はそう呟いていった。
◇ ◇ ◇
「ハンターさん、校内ツアー終わったよ!」
学園祭が進み、ヒシアマとブライアンが戻ってきた。
「お疲れ様だったな、ヒシアマ。ブライアンはサボらなかったか?」
俺がそう言うとブライアンはいつもの顔で「…さすがにあそこまでいたら、逃げようにも逃げられないだろ…」と呟いてきた。
「ていうか、お前らはリギルの執事喫茶行かなくてよかったのか?」
俺がそう聞くとヒシアマが笑いながら返してきた。
「あたしはあんなの似合わないよ。フジや会長なら似合うと思うけどね。ブライアン、アンタはやるつもりないのかい?」
「面倒くさい、…寝るぞ」
ブライアンはそう話しながらソファに寝転ぶ。
…まあ、コイツはこんなやつだったな。
「…まあ、学園祭終わるまで気合い入れていくぞー」
俺がそう呟くとヒシアマが俺に話してきた。
「そういえば、ハンターさんは行かないのかい?」
「…俺はここで見てるのが丁度いいよ。生徒全員が楽しめればそれでいい」
俺がそう言うとヒシアマが俺に話してくる。
「生徒全員って、アンタも生徒だろ?アンタも楽しんできなよ、ハンターさん」
「…別にいいって、ヒシアマ。
それに生徒会室に誰か一人いないとだめだろうし」
俺がそう話していくとヒシアマは返してくる。
「それなら、アタシとブライアンでなんとかするからさ!ハンターさん行ってきなよ!」
「お、ちょ、ちょっと待てってヒシアマ!?」
「たまにはアンタも楽しんできなっ!」
そう言って俺はヒシアマに生徒会室を追い出された。
「…あー、どうしようか…。ホントに生徒会室に籠ってる予定だったからな…」
俺はそう呟きながら、生徒会室を後にした。