俺がレースで勝利した次の日。
俺は生徒会室に籠っていた。
ちなみにだが、スピカの面子は山の上の宿までランニングしてるらしい。
「生徒会が忙しくないのなら来るか?」
今日の昼休み、俺は沖野さんにそう聞かれた。
「…いえ、遠慮しときます。リカバリーもしたいですし、ちょっと片付けたい仕事残ってるんで」
「…ホント、お前が大逃げ策打った時は「マジかっ!?」てなったけどよ。ちゃんと勝ったのは流石だな」
沖野さんにそう頭を撫でられながら俺は話していく。
「自分の意志じゃ二度とやりませんよ…。マジで疲れました」
俺はそのまま続けていく。
「…で、スズカが海外でも行くんですか?」
「…察しがいいな」
俺は沖野さんに「あれだけ勝ってたら、そう考えるのも当然ですよ」と続けていく。
「大方、スズカからあいつらに伝えさせたいって考えですよね?そのために伝える機会を作った感じですか。
ジャパンカップ終わりで、挑戦させるんですか?」
「…お前、俺の考え全部分かってんのか?逆に引くぞ?」
沖野さんからはそう言われたが、俺は「バカ言わないでください」と一蹴した。
◇ ◇ ◇
…スズカの天皇賞当日。
俺はカフェテリアにいた。
天皇賞に着いていくのもよかったが予選第2戦も近づいてきているため残った。生徒会の仕事もあるし。
まあレースは昼食がてらカフェテリアのテレビで見ていた。
「あれ、ハンターさん残ってたんですか?」
俺はテレビを眺めているとフジがそう話しかけてきた。
「お前も残ってたのか、フジ」
「ええ。そういうハンターさんこそ残ってたんですね」
フジはそう言いながら俺の前の席に座る。
「まあ、生徒会の仕事終わらせときたいしな。予選第2戦も近づいて来てるし」
「ハンターさんの予選って、次どこなんですか?」
「次は府中。見に来るのか?」
俺がそう聞くと、「会長さんが『ハンターが大逃げをした』って言ってたんでね」と話してきた。
「まあ、もう二度と自分の意志ではやらねーよ。
プレッシャーとか空気抵抗とかいろいろ考えたら追い込む方が性に合ってる」
「そう言いながら裏切ってくるのがハンターさんじゃないですかー?」
そうフジは軽口をたたいてきたが俺は気にしない。
「…リギルからは今日の天皇杯誰が出るんだ?」
「エルとヒシアマですね。ヒシアマは最初っからスズカに突っ込んでいくって言ってましたけど」
俺はフジの言葉に続ける。
「…大丈夫なのか、それは?
今のスズカに着いてくなら、エルとか俺やルドルフレベルでないとキツイぞ」
「…ハンターさんがそこまで言うのは珍しいですね」
フジはそう返してきたので俺は続けていく。
「それぐらい今のスズカはノリに乗ってるってことだよ。
…ただな」
「ただ?」
「…こういう時ってなおさら怪我が怖いんだよ。
スズカ含めて、すべてのウマ娘にずっとケアだけは忘れんなって言い続けてるし、あのスズカだから大丈夫だとは思うが…。
お前も、怪我無かったらもう少しトゥインクルでやるつもりだったろ?」
「確かにそうですね…。私も怪我には気を付けてたつもりですけど…」
フジは自分の足を見ながらそう話す。
「…お前ら、今の話聞いてたんだったらしっかりやれよー。
走ることだけがウマ娘のやることじゃないんだからなー」
「「「は、はい!」」」
俺は俺達の周りて話を聞いていたウマ娘たちにそう話した。