無敗の狩人と呼ばれるウマ娘になった   作:W297

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フォントが違うところはフランス語で話してると思ってください。


53話

「エル、どうだ、こっちの芝は?」

 

「うーん、やっぱり違和感ありマス…、芝なのにダートぐらい足を取られるというか…」

 

「やっぱそうか…」

 

 俺はエルの言葉にそう答える。

 

 ヨーロッパに来た日本のウマ娘がまず直面する課題、それは芝の違いだ。

 

 日本の芝に比べてヨーロッパの芝は深くて足にまとわりつくような感覚である。

 

 そのおかげで芝というよりダートを走ってる感覚になるのだ。

 

 日本の芝がスピードを求められるのに対して、ヨーロッパはパワーが必要になってくる。

 

 この感覚の違いをまずは無くして行かないと。

 

「エル、今のってストライド重視の芝の走り方だよな。

 

 次、ピッチ重視のダートの走り方で走ってくれねーか?」

 

「了解デース!」

 

 …エルはそう言ってスタート地点へと走っていく。

 

「…君、トレーナーなのか?指示の出し方が現役とは思えないな」

 

 フランスのスタッフの方が俺の指示の出し方を見てそう話してくる。

 

「サポートするのが好きなんですよ。

 

 あいつらに気持ちよく走ってほしいって思ってるだけです。

 

…タイム計測、お願いします」

 

 エルから「準備OKデース!」と聞こえて来たので、俺達サポート班は位置に付いた。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「…んー、要注意なのはコイツらかな…」

 

 俺は偵察がてらフランスのトレセン学園でそこにいるウマ娘の走りを観察していた。

 

 タブレットで調べた情報と照合しながら調査していく。

 

 …俺が出来るのは俺という選手目線での情報提供。

 

 それをもとに最終的に走り方を決めるのはエルのトレーナーである東条さんである。

 

 現場と日本で認識にラグができないように適宜ミーティングを行いつつ、作戦を練って行っている。

 

 そんな中、俺に声をかけてくるウマ娘がいた。

 

「…アンタ、ここで何してるの?ここは関係者以外立ち入り禁止よ」

 

「…ちゃんと通行証もらってますよ」

 

 俺はそう言いながら首から掛けた通行証を見せる。

 

「…って、もしかしてシンボリハンターじゃないの?

 

 久しぶり!」

 

 俺にそう声をかけてきたウマ娘に俺は面識があった。

 

「ルーヴルじゃねーか。会うのはジャパンカップで日本に来て以来か?」

 

 ルーヴル、俺が凱旋門賞でトップを争ったフランスのウマ娘である。

 

 凱旋門でバトってから連絡を取り合っており、日本にも来てくれた。

 

 確か今はここで生徒会長やってるんだっけか。

 

「…誰も見たことがないマウンテンパーカーを来た不審なウマ娘がいるって連絡を受けて見に来たのよ。

 

 今日はあの日本の制服とか体操服とかスーツじゃないの?」

 

「今回は走りに来てないんだよ。…っていうかこれ不審者に見えるか?」

 

 ルーヴルの言葉を受けて俺が回りながら自分が着ている黒いマウンテンパーカーを見せると「少なくともウチの学校にはいないわね」と返される。

 

「それにその黒いサングラスも怪しいわよ。普通に怖いわ」

 

「そうなのか?そこまでだと思うんだけどなー」

 

 俺がそう返すと、ルーヴルが続けてきた。

 

「で、何しに来たの?」

 

「偵察だよ偵察」

 

「…いや、少しはオブラートに包み隠しなさいよ…」

 

 俺の言葉にルーヴルは呆れながらそう話してくる。

 

「ウチから凱旋門に目指す奴がいるからそれの付き添いだよ」

 

「あー、そういえば日本のウマ娘で凱旋門取ったのってアンタだけだもんね…」

 

 ルーヴルが納得した表情で俺を見てくる。

 

「ってな訳で、凱旋門やるまでフランスにいるからよろしくな」

 

「…分かったわ。ここのウマ娘達には私から伝えさせてもらうわよ、あんたのこと」

 

 ルーヴルは俺にそう話してくれた。




オリジナルウマ娘ルーヴル。フランスのルドルフ的なウマ娘で生徒会長やってる設定。
名前はあのルーヴル美術館から取らせていただきました。
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