「…ふうっ」
俺はスぺのゴールを見て大きく息を吐く。
「あー、やられちゃったわね。ブロワイエ」
ルーヴルは結果を見てそう呟く。
「でも、凱旋門の時みたいにお互いやり切った顔してねーか、2人とも」
俺はルーヴルの言葉にそう返していくと、ルーヴルはこう返してくる。
「…まあ、ブロワイエがやり切ったのなら悔いはないわ。
でも、フランスに戻って特訓はさせないと行けないわね。
来年に今年取れなかった2つのタイトルを取りに行くためにも」
「ああ。ウチから来年凱旋門に行かせられるかどうかは分からねえけど、ジャパンカップの再戦なら大歓迎だよ。
ブロワイエみたいなウマ娘が来てくれるのなら俺達としてもありがたいしな」
俺はルーヴルにそう返した。
◇ ◇ ◇
…ウイニングライブにて。
「…スぺ、よくここまで成長したな」
「はい!ありがとうございます、ハンターさん!」
俺がそう頭を撫でると、スぺはそう喜びながら返してくる。
「…スペシャルウィークがトレセン学園に来た時からずっと心配そうにしていたからな、ハンターは」
俺とスぺが話す姿を見て、そうルナが話してくる。
「うっせーよ。実力は確かに買ってたけど、メンタル面は未知数だったからな。
心配になるのも当然だっての」
実際、何人ものウマ娘がこのトレセン学園に来て、夢半ばでトレセン学園を去る姿を俺は見てきている。
見たくはないが、勝負事の世界であるため仕方がないことではある。
「…皐月で負けたときとか、去年のジャパンカップの時とか、お前の気持ちが落ちた時にどう立ち直るかって見ててな。
俺はあの後エルに着いて行ったから、そこで力になれなかったのは心残りではあるがな」
俺の言葉にスぺが返してくる。
「いえ、ハンターさんのおかげです!
ハンターさんが空港で言ってくれた、『自分の原点を忘れるな』って言葉がようやくわかったんです。
…あのときの私は『スズカさんのために』って気持ちが大きかったです。
『スズカさんと一緒に走る』ってあの頃はそう思ってました。
…でも、あの後に気づけたんです。
私の夢は『日本一のウマ娘になること』だって!」
そう満足そうに話すスぺを見て、俺はスぺを抱きしめる。
「…ああ。よく思い出したな、スぺ」
俺の体に顔を埋めながらスぺは話してくる。
「ハンターさん、私「日本一のウマ娘」になれましたか?」
俺は改めてスぺの頭を撫でる。
「ああ、そうだな。
これからもしっかり走り続けてくれよ、スぺ」
「はい、ハンターさん!」
スぺは俺にそう元気よく返してきた。