「…私は一流なの。
今の状態のあなたたちを置いて、ここを離れる無責任さはないわ」
「で、でも…」
そんな声が俺達に聞こえてきた。
そんな中、生徒会室から入ってきた俺とバンブーは体育館の中へと突入する。
「…なら、代わりの一流の応援団長がいればいいってことか?」
俺はキングにそう言い放つ。
「生徒会副会長と風紀委員が忘れ物の団旗を届けに来たッス!
元応援団団長のシンボリハンターと副団長のバンブーメモリーっス!」
バンブーも団旗を肩に引っ提げてそう話していく。
「え、ハンターさんとバンブーさん…?
どうしてここに…?というか二人ともその衣装は…」
キングの驚く声に俺とバンブーは返していく。
「去年のやつだよ。引っ張り出してきたんだ、残しといてよかったぜ」
「それに、こういう声も届いてるんスよ!」
そう言いながらバンブーは電話越しの声をキングに届ける。
「ヘイッ!ハンターさん、バンブー、体育館についた?
お願い。キングを説得して!
貴方達が応援を引き受けると!」
電話の向こうで聞こえる声はパール。
…なぜ、こうなったか時間を少し巻き戻そう。
◇ ◇ ◇
「…ファン感謝祭実行委員会からお知らせです。
13時半より予定していました「借り物・障害物4000m走」ですが…」
…その放送が示していたことは、「借り物・障害物4000m走」が始まったということ。
確かキングはこの競技に出てるカワカミを後押ししたくて応援団に入ったって言ってたな。
…応援団のスケジュール的にこのままいけば間に合わないだろう。
やるしかねーな。
「…バンブー、去年の応援団服って残ってるか?」
「え、一応残してはいるッスけど…」
…よし、それなら大丈夫だな。
俺はそのままバンブーに話していく。
「バンブー、急ピッチで応援団服に着替えて来い。
…キングの応援を引き継ぐぞ」
「ひ、引き継ぐってどういうことッスか!?」
そう話していると、バンブーに電話がかかってきた。
「バンブーッス。どうかしたんスか?
…あ、今ハンターさんから言われたんスよ。
分かりました、今から着替えて向かうッス!」
バンブーはそう言って電話を切る。
「ハンターさん、事情は今パールから聞いたッス。
そういうことなら私達の出番ッスね!」
バンブーは俺にそう話してきた。
◇ ◇ ◇
「…まあ、そういう訳でこっから後は私達に任せるっス!
助けを求める声があれば、それに答えるのが当然ッスから!」
「委員会や生徒会には俺から話しておくよ。
…キング、今お前がやるべきと思ったことをやれ」
「わ、私が…」
キングがそう話す中、バンブーは「一緒にエールを届けてもいいでしょうかー!」と話し、観客から大きな歓声が上がる。
応援団にいる他のウマ娘達からもキングを後押しする声があがっていく。観客の人たちも同様だ。
「…ありがとう!」
キングはそう言って体育館を飛び出していった。
「…よし、準備はいいな、バンブー?」
「もちろんッスよ!」
俺は大きく声を上げる。
「そーれっ!
俺はそう叫んで吹奏楽隊と合図を取る。
…準備は万全みたいだ。ならいいだろう。
応援曲や合図は頭に入っている。始めるとしよう。
俺はライジングのサインを送る。
…それと共に太鼓が鳴りはじめ、俺も叫んでいく。
キングから引き継いだこの場所、絶対に声は絶やさない!
俺はそう思いながら、ひたすら叫んでいた。
今回は横浜DeNAベイスターズのライジングテーマ。「どんな状況でもあきらめるな!俺たちがついている!」というファンの想いを表した神曲です。