今日からぼちぼち更新しますよ~
「篠原特等!応援要請、完了しました!」
「よし、それまで持ちこたえるぞ!」
「了解!」
『凶星』を前にして一歩も引かないのは、さすが特等といったところか。
冷静に指示を出し、部下を鼓舞す。
「へへ、楽しくなってきた!!」
『凶星』は心底楽しそうにしている。
「くそが...俺らは完全にアウェーじゃねぇか!どうしろってんだ!」
喰種達は絶望している。
「さて...凶星さんよ、俺で楽しめるかい?」
「篠原さんからかぁ...いいよ!!」
了承と共に『凶星』が駆ける。
「はぁぁ!!!」
篠原も甲赫のクインケ「クラ」を使い応対する。
『凶星』は赫子を使わずに拳で攻撃を仕掛ける。
「ほらほらほら!!ついて来いよ!!」
「ぐっ...!目で追えない!!」
今までの喰種とは一線を画すスピードで翻弄する。
「はぁ!!」
「ぐおっ!?」
追いつけずに脇腹を殴られ、壁にたたきつけられる。
その一撃だけで内臓が少し潰れ、肋骨も3本程折れている。
「がはっ...!」
血反吐を吐く。ダメージは尋常ではない。
「やってくれるね...!」
「これくらいで参ってもらっちゃ困るよ!!」
「内蔵と肋骨でこれくらい、か...!」
「君はとことん規格外だな!!!」
クインケを振りかざし凶星に向ける。
クラが”落ちた”。
「な...!?」
「遅い」
最後に篠原が見たのは、一対の翼のような赫子を広げ、瘴気を立ち昇らせる凶星だった。
「ちぃ、こうも数が多いとまずいな...」
「篠原特等も奴の相手をしているし俺らでやるしか...!」
捜査官は苦戦を強いられていた。
喰種達の息の合った連携に翻弄され、むやみに行動できないでいる。
「次で仕掛けるぞ」
「それしかないな...今だ!!」
「「おおおお!!!」」
「な!?」
「ぐはっ!?」
息を合わせようやく連携を破ることができた。
が。
「おぉおぉお見事」
絶望が降り立つ。
「っ...!!『凶星』!!」
「よ、次は君たちだよ」
篠原特等の相手をしていたはずの凶星が目の前に来た。
「篠原特等はどうした!?」
「安心しな?殺しちゃいない」
「ただ、内蔵と肋骨を損傷してるし、死ぬのも時間の問題だな」
「そんな...」
特等でもかなわないSSSレートの喰種が目の前にいると知り、喰種と捜査官両者とも戦意を喪失した。
「あれ?みんななんか士気下がった?」
途端、凶星は心底つまらなさそうに言うと、
「面白くない、消えろ。」
槍赫の噴出孔を地面に向け、彼を中心に廃工場一帯を巻き込む爆発が起きた。
「こいつはひどいな」
丸手特等は『凶星』との戦闘があったと思われるその惨状をヘリコプターから見た。
飛び散る肉片。
赫子だったもの。
持ち主のわからない手足など、はっきり言って異常だった。
それに何より、
「なんだ...この霧みてぇのは...」
周囲に赤黒い霧が薄く立ち込めていた。
明らかに体によくないものだとわかる。
「念のため捜査官は全員ガスマスクを装着しろ!」
「了解!」
捜査に踏み込んだ丸手達は、連絡の取れない篠原を捜索していた。
「篠原特等...どこにいるんでしょうか...?」
捜査官の一人が不安そうにつぶやく。
「わからん。今は生きていることを祈るしかできねぇよ」
丸手もそう自分に言い聞かせる。
一縷の望みを持ちながら懸命に捜索を続けていると、
「ぅ...く...」
といううめき声が聞こえた。
「!!篠原!!どこだ!!」
うめき声をたどっていくと、篠原は瓦礫の下敷きになっていた。
「おい!大丈夫か!?」
瓦礫をどけると、体には夥しい数の傷と出血が確認できた。
篠原もギリギリ意識を保っている状態だった。
「...はは...やられたよ...」
「...『凶星』か?」
「あぁ...まるで歯が立たなかった...」
息も絶え絶えに篠原は凶星にあっさりやられたことを報告。
「あいつは...もしかしたらあいつでも...」
「!おい!篠原!」
意味深なことを言い残して、篠原は意識を手放した。
(篠原でさえこの有様...)
丸手は戦慄した。
(『凶星』...いったいどんな化け物なんだ...?)
短すぎて大丈夫か...?