二十二の使徒   作:海砂

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第二十二話

 ドーレ港について、一本杉を目指す。

 ドキドキ二択ばーさんが大声出しながら飛び出してきた時、ゲレゲレは腰を抜かしていた。

 ちなみに問題は原作と同じだった。

 毎回問題変えればいいのに。その内バレちゃうよ。

 そう言うと「ここまでくる奴は毎年数人だからね、合格した奴はしゃべりゃしないし落ちた奴はたいてい死ぬから大した問題じゃないのさ」と笑っていた。

 そして一本杉の根元に立っている家へと到着する。その頃にはゲレゲレもしっかり歩けるようになっていた。

 ノックして部屋へ入ると凶狸狐たちとキルアが談笑していた。何故。

 

「げっ、テメー」

 

「ん? そのお嬢ちゃんからもほんの少しだけどゴンの匂いがするねえ、知り合いかい?」

 

 ほんのちょっとしか一緒に居なかった私からもゴンの匂いがするらしい、凶狸狐の嗅覚、侮れない。

 

「詳しい説明はしづらいんですが……私はゴンに小さな恩を売ってまして、その恩を返してもらおうとここに来たんです。キルア、例の件、願いは叶えてもらったってゴンに伝えておいて」

 

「願いって、試験会場に行くことかよ」

 

「もちろんそうだよ。私と凶狸狐さんたちには何のつながりもないから、ただお願いするわけにはいかない。ゴンに頼まれて、という形で、私は凶狸狐さんたちに試験会場までの案内をお願いしたいんです、あ、この子も」

 

 さっきからキャリーバッグの中に隠れていたゲレゲレを引きずり出す。

 

「おや、キャンプタイガーの子供じゃないか、珍しいもん見れたね、母ちゃん」

 

「そうだね父ちゃん、この国にはいない珍しいヤツだよ」

 

 角を収納した状態でもキャンプタイガーだと見抜く凶狸狐の方が珍しいヤツだと思います……。

 

「ゲレゲレ、この人たち怖くないから。仲間だから」

 

 私はキルアと凶狸狐たちと順番に肩を組んで回る。

 キルアにあほくさそうな目で見られた。悲しい。

 

「一緒に行くのは別に構わないけどよ、試験では敵だかんな」

 

「もちろんわかってるよ、キルア。対戦したとしても、お互いに遠慮なしで戦う。それでいいでしょう?」

 

 しぶしぶと言った感じで、キルアは凶狸狐たちに、私が占い師であること、ゴンが「一つだけ言うことを聞く」という条件を付けて占ってもらったことなどを説明してくれた。

 

「そういうことなら問題ないよ。出発は明日だから、今夜はうちに泊まっていくといい」

 

 凶狸狐(娘)が占いに興味津々だったので占ってあげたりもしつつ、私たちは一夜を明かした。

 

 

 翌日、凶狸狐にぶら下がって私たちはビースカフマロへと向かう。

 途中に休憩をはさみながら、おおよそ四日で到着した。

 ゲレゲレはキルアにずいぶん懐いたようで、キルアもまんざらではなさそうだ。

 ゲレゲレの爪と牙を見て「オレにも真似できるかな……」などとつぶやいていた。

 

「楽しかったよ、がんばりな」

 

「ん、サンキュ」

 

「ありがとうございました」

 

「ミィ」

 

 それぞれにお礼を言って、私たちは凶狸狐に指示されたマンションの503号室へ向かう。

 諸々飛ばしてディックサクラで買い物をし、エレベーターを使って会場へと案内された。

 

「じゃ、オレあっち行くわ」

 

「ん、お互いの試験の合格を祈るね」

 

 キルアとも別れ、私はゲレゲレと二人、会場の端っこに座り込んだ。

 

「ねーゲレゲレ、ライセンスとれるといいねー」

 

「ミィ」

 

 猫もちゃんと申請すればハンターライセンスとれるのかな? 言葉喋れないと駄目かな。

 そんなことを考えながら、試験官が来るのをただ待っていた。

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