グリード・アイランドに入って、まず私はゲレゲレを待った。
ゲレゲレが指輪をくわえてやってくる。それを受け取って、左手の指にはめる。
右手には自分の指輪がはめてある。
これも一種の裏ルール。念能力を持ったペットがいる場合、ペットにもアカウント一つ使うことによって一人で二冊のバインダーを所持することができる。
そもそも念能力を持ったペットってのがレアすぎてルールにしづらいところはあるんだろうけど。
なので私には二冊分のフリーポケットがある。
マサドラでの
右手を前に出してブックと言えば私のバインダー。
左手ならゲレゲレのバインダーが具現化される。
両方同時に出せないのは難点だが、それを補って余りあるほどの圧倒的優位性!
……近頃思うのだが、旅団と接触し始めてから、人生が楽しい。
性格が変わってきている気すらする。
仲間ができるって、こんなに違うものなんだろうか。
最初は生き残らならければならないって感じだったけど、今は生きたい! って感じ。
「ミィ?」
ゲレゲレの存在も大きい。無条件に私を愛してくれる個の存在。
「まずは北に行こうかね、ゲレゲレ」
「ミィ!」
指さした方向に向かって意気揚々と進むゲレゲレ。ありがとう、君に救われてるよ。
「ちょっと待った!」
誰か出てきた。
あいにく入ってきたばっかなのでバインダーのフリーポケットのカードはすべて消滅してしまっている。防ぎようがない。
「ブック!」
右手のバインダーを出す。
「新人さんかい?」
「いえ、二度目です」
「ふぅん……じゃこっちにしとくか」
殺すか? 面倒。
ゴンと同じ作戦でいこう、相手が取り出したカードを即座に奪う。
「……!」
「このカードはもらうね。まだやる?」
「……ちっ、『
即行で逃げて行った。殺しちゃってもよかったかな。
手に入れたカードは
他にも視線は感じるけど、襲いかかってくる奴らはいないみたいだ。
「よし、行くよゲレゲレ」
「ミィ」
ゲレゲレなりに、一生懸命今のやり取りを理解しようと努めている。
ゲームに入る前に意味が分からなくても説明を聞いて来いと命令した。
いい子、かわいい子、賢い子。あんたならこのゲームのシステムを理解できると信じるよ。
アントキバを越えてマサドラへ到着した。
特にモンスター狩りはしていないので、バインダーには最初に奪った
これを売って、食料とライターと水を買う。
「じゃあまずはモンスター狩りに行こうかね、ゲレゲレ」
「ミィ!」
ゲレゲレ的には街に居るよりも草原や森に居る方が居心地がいいようだ。
元々は野の獣だからだろうね。
マサドラから東に向かうと湖がある。とても大きな湖だ。
私たちはその一区画にキャンプをはった。
とはいえ別にテントも寝袋も何もないけど。
ただ火を焚いただけ。煙が上がってるから人が寄ってくるかもしれない。
そうしたらまたカードをいただこう。
野生の動物もそれなりに居る。これらはカード化するものとしないものに分けられる。
そもそもここに存在していた獣たちと、モンスターとして作られた獣たちが混在しているのだろう。
食料もいらなかったかもしれない、まあいいや。
「ゲレゲレ、まずは狩り。二手に分かれていっぱい獲物を集めよう。カードになったらそれもここに持ってきて」
「ミィ」
「集めてきたらここで休憩。おなかがすいたらカードになってない奴を食べてもいいよ」
「ミィィ!」
子猫のゲレゲレの二大欲求は食欲と睡眠欲。タマタマを使うのはまだだいぶ先の話よね。
すでにおなかが空いているようだったので、食料の中から肉を一つ
さあ、一狩り行こうぜ。