悪の組織の雑用係 忙しくてクソガキを分からせている暇はねぇ   作:黒月天星

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 本日この作品の連載版を投稿いたしました。短編だけでなく連載版でも読みたいというありがたい読者様は、作者名からそちらに飛んでいただければ幸いです。

 さらに言えば、お気に入りや感想、評価などを入れてくださった方々は、もう一度お手数ですが連載版の方にも入れていただければ飛び上がって作者が喜びます。





 以下、連載版にて投稿した、或いはこれから投稿する文章を集めた予告編っぽい何かです。暇潰しにでもどうぞ。




連載版投稿のお知らせ

「ぐああああっ!?」

「そこまでっ! 勝者。ネル・プロティ」

「……はぁ。ヨッワ。自分の半分も生きてない子供にあっさりやられちゃって恥ずかしくないの?」

 

 審判の終了の合図と共に、あたしは無様に吹き飛ばされて地を這う対戦相手に棒付きのキャンディーを手で弄びながらそう嗤いかける。

 

「おい。見ろよ。またネルだぜ」

「ああ。アイツか。毎回訓練相手を半殺しにしてるっていうあの」

 

 周囲からぼそぼそと陰口が聞こえてくる。

 

「いやあ流石流石! ネル様にかかればこのくらいチョチョイのチョイですよね! まったく羨ましい」

「こちらタオルですネル様。どうぞ! いやホントにお強い。これなら幹部もすぐですよすぐ!」

 

 媚びへつらう様にあたしにタオルを渡してくる奴らもいる。

 

 あたしの周りはこんな奴ばかり。上は越えるべき壁だし、同格は虎視眈々と相手が不利になる粗を探している。下も媚び諂って良い思いをしようとする奴か、他の奴についてこちらを邪魔してくる奴らだ。

 

「……つまんないな」

 

 

 

 

「ほらほらっ! こっちこっち!」

「このっ! このぉっ! ちくしょうっ! 何で当たらねえっ!」

 

 わざと訓練の時相手を怒らせて、禁止されている邪因子による怪人化をさせてその攻撃を躱す遊びをしてみたけれど、慣れてしまえばどれも紙一重で躱せるようになった。

 

 あとで相手の人がこってり絞られていたけど……どうでも良いか。

 

 ああ。つまらない。

 

 

 

 

「クビっ!? な、なんで」

「何でも何も、う~ん……気分で?」

 

 あたしの名を使って色々やってた取り巻きに「明日から着いてこなくて良いからね」と言ったら、なんかブツブツ言って顔が青ざめてた。これまで威張ってたどこかの誰かに仕返しされるのが急に怖くなったのかもしれない。

 

 実際その二人はしばらく肩身の狭い思いをしたとかなんとか。仕返しされないように自分が強くなればよかったのに。これは……何となく気分でやってはみたけどあんまり楽しくなかった。

 

 つまらない。つまらない。

 

 

 

 

 

 あたしが雑用係のオジサンに初めて会ったのはそんな時の事だった。

 

 

 

 

「オジサン元気っ? ねぇ聞いて聞いて! あたし昨日能力テストで自己新記録を出してお父様に褒められたんだ! なんでもこの齢でここまでの適性値は前代未聞なんだって! オジサンは……あっ! ゴメ~ン。オジサン適性最低ランクだったね! クスクス。……羨ましいでしょう!」

「ハ~イオジサンっ! 相変わらず仏頂面で働いてるね。そんなオジサンに朗報ですっ! あたしこのキャンディー飽きちゃったからオジサンにあげるね! 美少女の食べかけのキャンディーだよぉ。感謝して犬みたいにペロペロしてよねっ!」

「オジサ~ン」

 

 

 

 

 これは、雑用係のオジサンと、幹部候補生の少女の、微妙に噛み合わない物語。

 

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