今回からしばらくグランドパークでの話を行っていきます。
また、新戦士であるソーカイザーに関する募集を行っています。
皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=275008&uid=45956
「介人さん!
さっそくですが、この遊園地、行ってみませんか!」
「んっ?」
特にやる事がなく、暇を持て余していた時、エマが突然何かのチケットを渡してきた。
気になって、それを見てみると、如月グランドパークのプレミアムチケットだと書かれていた。
「それって、お前がこの前、坂本の奴に売った奴じゃないのか?」
「いやぁ、あの後、実はモニタリングして欲しいというバイトが来たのでね。
その中で、まぁ別に迷惑をかけない人物として、介人さんに頼もうと考えたんですよ」
何だ、その面倒な条件は? 俺以外にも適任者がいただろうが。
そう思っていると
「という事で、さっそく行きましょう!」
「うわぁ、お前!?」
俺は無理矢理、手を引かれて連れていかれる。
そして、そのまま電車に乗せられる。
おい、まだ行くとは言ってねぇぞ! それに、これ電車賃とかどうすんだよ!!
そんな事を考えている間にも、どんどん電車は進んでいき……。
そうして辿り着いた如月グランドパーク入場ゲートの前の近くには、坂本と霧島さんがいた。
「あれ、坂本達もか?」
「介人、それにてめぇは!!」
その言葉と共にエマに向けて、凄い殺気を放つ坂本。
「おい、どうしたんだ、坂本?」
「こいつが俺が如月グランドパークのプレミアムチケットを持っている事を情報で霧島に売りやがったからだ!」
「えぇ、私はあなたにチケットを売っただけで、口止め料は貰っていませんからねぇ」
「クソッ、こいつ……」
なるほど、そういう事だったのか。
「まさか、介人も手を組んでいたとは」
「えっ、手を組んでいたって、何をだ?」
「・・・まさか、お前、知らないのか?」
「だから、何をだよ?」
すると、呆れた表情をする坂本。
だが、同時に希望を見つけたように笑みを浮かべる。
「良いか、このままでは俺は翔子と!
お前はそこのゲスヤロウと結婚する事になるんだぞ!」
「結婚って、マジか!!」
「あぁ、だから、ここは協力してぎゃぁぁあ!!」
「逃げるのは、許さない」
坂本が俺に協力を求めるように言うが、それよりも先に坂本は霧島さんにアイアンクローを喰らう。
ふむ、どうやらこのままでは危険なのはよく分かった。
「ありがとう坂本。
俺はなんとしても生き残るよ」
「まっ待て、俺を置いていくなぁ、それでもヒーローかぁ!」
「ヒーローは時に残酷な決断に迫られる事もあるのだ。
という訳で、さらばだ」
その言葉と共に俺は逃げだそうとした時だった。
「そうはさせません!
スタッフ!」
俺が逃げだそうとした瞬間、エマの言葉に合わせて、俺を囲むように黒服のスタッフが現れる。
「おい、これはどういう事だ?」
「私達は最初からあなた達の行動を見ていました。
なので、ここで逃がすわけにはいかないのです」
おいおい、完全に包囲されているじゃねぇか! 何だよ、この展開!?
「という事で、ここにいる間はギアトリンガーは預からせて貰いますね」
「あってめぇ!?」
何時の間にかギアトリンガーがスタッフの手の中に収まっている。
このままじゃ、やばい。
【36バーン!ゴーバスターズ!】
「なっ!?」
聞こえてきた音と共に俺の前にレッドバスターが現れ、そのまま俺に吸い込まれる。
同時に目の前には鶏の絵があり、動きを止められる。
「なっ、何が起きた!?」
「特命戦隊ゴーバスターズの一人であるレッドバスターのウィークポイントであるニワトリを見るとフリーズし、身動きできなくなってしまいます。
ニワトリの覆面や絵を見たり「ニワトリ」という単語を聞いたりしただけでも、フリーズしたり、あるいはそこまで行かずとも動作が極端に鈍くなったりしてしまうんです。
そして、この遊園地にはニワトリに関連する物が瞬時に出るようにしております」
おいおい、なんて無駄に凝っているんだよ。
こんな所にまで仕掛けがあるとは思わなかったぞ。
「という事で、大人しく捕まってください。
それとも、まだ抵抗しますか?」
「くぅ~! 卑怯だぞぉ!!」
そう言いながら、悔しがりながらも、俺は抵抗するのを止めた。
「素直でよろしい」
その言葉と共にエマは俺の頭を撫でる。子供扱いかよ。
こうして、俺はあっけなく捕らえられてしまったのであった。
同時に俺は坂本の方へと眼を向ける。
『とりあえず、手を組むぞ、坂本』
アイコンタクトで話しかけると共に坂本も頷く。さて、ここからは共同戦線だ。
「それでは皆さん、これからモニタリングを始めましょうか!」
「「おー!!」」
そうして、俺達による如月グランドパークのモニタリングが始まった。
『それで、どうするつもりだ?』
『まずはギアトリンガーを取り返したい。
取り返す事ができれば、すぐにセンタイギアを使い、ここから脱出する』
『問題はどうやって取るかだな』
現在、俺達は動く事ができず、周りを囲まれている状態。
『本当にそんな事ができるのか?』
『やらなければ、二人共、終わりだ』
そうしていると、目の前に係員が出てきた。
「本日はプレオープンなのですが、チケットはお持ちですカ?」
「‥‥‥はい」
「これでいいですか?」
その言葉と共に霧島さんとエマの二人がチケットを取り出す。
「はい、拝見しマー‥‥‥」
すると、霧島とエマが差し出したチケットを見たそいつの表情が固まった。
「あの、どうかしました?」
「あ、イエイエ、そんなコトはないデスよ? デスが、ちょっとお待ちくだサーイ」
係員はそう言って後ろを向き、携帯電話で電話を始めた。
「ーー私だ。例の二人組を発見した。すぐにウェディングシフトの準備を始めろ。確実に仕留める」
『了解』
「「待てやコラ、なんだ今の不穏な話は」」
聞こえてきた声に思わずツッコミを入れる。
「報酬はしっかりと用意していますよねぇ」
「勿論デス」
それと共に係員から明らかに賄賂を受け取っているエマが見えた。
「やはり、あいつ、裏で手を組んでいやがった!!」
俺はそう言っていると
「それでは、せっかくなので記念写真を撮りたいと思います。
写真を撮るのは、如月グランドパークの新マスコットのニワトリちゃんです」
その言葉と共に出てきたのは明らかにニワトリの着ぐるみであった。
「こいつっ」
完全にフリーズをしている間に、エマはそのまま腕を組んできて
「ほら、介人さん。
スマイルスマイル!」
そう言いながらエマの奴は俺の頬を無理矢理引っ張り笑顔にさせる。
「うぐぅ」
「それじゃ行きまショー! 3、2、1」
それと同時にシャッターが切られ、写真が取られる。
「ありがとうございました。
それでは、次のお客様、どうぞぉ」
「ぐっ介人!!」
俺の状態を見ていた坂本は慌てて俺の元へ駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「問題ない。
この屈辱、確実に全力で返す」
俺は怒りを抑えるようにしながら、そう答える。
くっそ、何でこんな事に。
そう思いながらも、見るとそこには坂本がアイアンクローをされながら、霧島さんと記念写真を撮っている光景だった。
「まぁ、これは良いか」
今は、何よりもギアトリンガーを取り返す。