舞台は再びサーバールームに続く通気口の中にいるが
「いやぁ、楽で良いなぁ」
「いや、皆手伝ってよ!!」
そう言いながら、俺達は明久の後ろに続く形で歩いている。
というのも、既にファイブマンギアで極限まで強化された点数によって、並大抵の召喚獣では倒せないからだ。
「まぁまぁ、そろそろ目的地であるサーバールームなんだからよっと」
俺はそのまま目的のサーバールームに入っていった。
中は薄暗く、明かりもついていない。
ただ、機械の音だけが響いている。
「なんというか、不気味だな。
さてっと、さっさと繋げてっ」
そう言う前に、襲い掛かってきた攻撃に俺達はすぐに避けた。
同時に召喚フィールドは消滅し、明久の召喚獣は消えてしまう。
「一体、何が」
「なるほど、単純なミスじゃないとは思っていたけど、まさかワルドの仕業だったとはな」
その言葉と共に、俺達の目の前に現れた存在を見る。
そこに立つのは、見た目は漆黒のロボだが、頭部が隼、左腕がイルカ、右腕がライオンの意匠となっている。
「ワルドって、あいつが」
「キカイノイドじゃないのか?」
「いいや、おそらくはライブマンのワルドだろうな」
それと共に俺は目の前にいるワルドを睨み付ける。
「お前がゼンカイジャーか」
「あぁ、そうだ、てめぇは一体何者だ?」
「俺はライブヅノー。お前らと同じ正義のヒーローだ」
「…………嘘をつくんじゃねぇ!! そんなふざけた格好をした正義の味方がいるわけないだろう!!」
思わず怒鳴ってしまうが、奴は構わず続ける。
「いいや、俺は正義のヒーローだ。
なぜならば、この世界の為に愚かな馬鹿共を粛正するのだからな」
「粛正だと?」
ここまで召喚獣達が暴走している事件に何か関係しているのか?
「この学園のFクラスは問題児で溢れている。
奴らをこのまま放置しておけば、いずれこの世界を破滅に導くことになるだろう」
「どういう意味だよ」
「馬鹿な奴を放っておけば、平気に犯罪を起こす。
ならば、その前に裁く必要があるだろう。
その為には、この学園のシステムを利用して、排除する必要がある」
「あぁ、そうかよ。
だけどな、そもそもてめぇがこんな事を行っている事態に問題があるんだろうが」
「ふんっ、お前達と話すことはない。
なぜならば、初めから同意を得ないつもりだからだ」
そう言って、奴は手に持った銃を俺達に向けた。
「「「「チェンジ全開!!」」」」
それと共に、襲い掛かってくる銃撃に対して、俺達はすぐにギアトリンガーの引き金を引く。
同時に目の前にギアが現れ、銃の攻撃を防ぐと共に、俺達の身体を通り抜ける。
その姿が変わり、そのまま俺達は名乗り出す。
「秘密のパワー!ゼンカイザー!」
「宇宙パワー!ゼンカイボイジャル!」
「パトロールパワー!ゼンカイパトーラ!!」
「格闘パワー!ゼンカイファリーナ!」
「「「「4人合わせて、機界戦隊ゼンカイジャー!!!」」」」
同時に名乗りを上げると同時に、俺達は走り出してそれに合わせて、ライブヅノーに向かっていく。
同時にワルドの方も、こちらに向けて銃を撃ち込んでくる。
それに対して、俺達もまたギアトリンガーの引き金を引く。撃ち込まれた銃弾に対して、俺達の攻撃は相殺される。
その間に俺は接近し、拳を振るう。
しかし、それは受け止められてしまった。
更に蹴りを放つがそれも止められる。
「ふんっ!」
それと共に、背後から攻撃を仕掛けようとしたファリーナの一撃を簡単に受け止めた。
そして、そのまま投げ飛ばされてしまう。
一方でパトーラは逆にライブヅノーに接近し、パトーラロッドで振り下ろす。
しかし、ライブヅノーはそれを難なくかわす。
さらに腕を振り上げることで、パトーラを叩きつける。
そのまま吹き飛んだパトーラは壁に激突した。
「どうなっているんだ、奴は!」
「ライブマンは元々は天才達が自身で作り出した戦隊だ。
それは敵も同じだ。
つまり」
「そう、俺は敵対していた天才達の頭脳がここにある訳だ」
そう言うと共に、ライブヅノーは頭を指で軽く叩く。
先程から攻撃が通じないのも、機械と一体化している事によって、その計算能力が格段に上がっているのだろう。
「ならば、勝つ方法はないのかっ」
「あぁ、私の計算は絶対だ」
だが
「あぁ、確かに一回じゃ無理かもしれない。
けどな、十回、百回、何度だって、挑戦すれば、手ぐらいは出てくるさ」
「なに?」
「全力全開!
何度だって、トライしてやるぜ!」
「愚かな」
そう言うと共に、奴は俺達に銃口を向ける。
「それに、てめぇが言っていた正義、本当に正しいのか、どうか、確かめさせて貰うぜ」
だが、それよりも早く、俺はセンタイギアをギアトリンガーに装填し、そのまま発動させる。
【28バーン!デカレンジャー!】
その音声と共に現れたデカレンジャーの幻影が現れ、そのまま俺達と一体化する。
同時に手にはデカレンジャー達のSPライセンスが現れる。
「なんだ、それは?」
「ライブヅノー!文月学園によるテロ行為の疑いにより、ジャッジメント!」
「テロ行為だとっ!」
その言葉に怒りを隠せない様子だったが、ライブヅノーには上の赤い×と下の青い○が交互に点滅する。
ライブヅノーの目の前には1分間を示すアナログ時計が現れ、そこから判決が下されようとしていた。
「有罪!!」
「なっなんだとっ!
そんなでたらめをっ」
「悪いが、その言い訳は神様にでも言え。
とにかく、分かったか。
てめぇは正義のヒーローじゃない、ただの最低な犯罪者だ」
「ふざけるな!俺は正義のヒーローだ!」
「だったら、その頭脳で少しでも考えてみるんだな」
その言葉と共に俺達は取り出したセンタイギアをそのままギアトリンガーに装填する。
【マジレンジャー!】【ゴセイジャー!】
その音声が鳴り響くと同時に俺の手にはゴセイレッドのスカイックソード。
ボイジャルの手にはテンソウダー、パトーラとファリーナの手にはマージフォンがあった。
「行くぞ!!」
それと共に俺は走り出す。
「その程度で、何が」
しかし、ライブヅノーは俺の後ろから来る攻撃に、驚きを隠せない様子だった。
マジレンジャー達の魔法の力とゴセイジャー達の天装術の力を合わせ、火・大地・風・水・雷の力を纏ったゴセイヘッダー達が俺の背中を追う。
俺はその内、ドラゴンヘッダーに乗りながら、ライブヅノーへと接近していく。
そして、ライブヅノーが反応する前に、ライブヅノーの身体に切りかかる。
それと同時に、ライブヅノーは両腕でガードをする。
「これはっ、計算がっ追いつかないっ」
計算を行うよりも早く、未知の領域である魔法や天使の力が合わさった攻撃にライブヅノーは混乱していた。
ライブヅノーの攻撃を潜り抜け、ライブヅノーの目の前に、俺はその手に持ったスカイックソードを構える。
「ゼンカイダイナミック!」
そう言うと共に、ライブヅノーの胴体を切りつける。
それによりライブヅノーの装甲は破壊され、そのまま倒れ込む。
「よしっ、これで」
「あれ、待って、このパターンは」
そう言っている間にもライブヅノーの身体が徐々に巨大化しそうになっていた。
「どっどうするっ!?」
そう、周りが騒ぐ中で
「ボイジャル、少しの間、これを使ってくれ」
「えっ、これって」
それと共に、俺はそのままセンタイギアをひっくり返す。
「という事で、パトーラ、ファリーナ。
さっさと、巨大戦だ」
「えっ何を言っているのっ」
俺の言葉にファリーナは驚いていたが、パトーラは
「何か考えはあるんだな」
「勿論」
「ならば、信じる」
「お姉ちゃん!」
パトーラの言葉にファリーナは驚くが、そのまま俺と共にライブヅノーに向かって行く。
【メガレンジャー!】
その音声が鳴り響くと共に、メガレンジャー達の幻影が現れ、同時に俺達は別の空間に飛び込む。
「ここはっ」
「メガレンジャーの力で、デジタル空間ハイウェイに飛び込んだ。
ここだったら」
「なるほど、巨大化しても、どうにかなる訳ね」
その言葉と共にライブヅノーは巨大化する。
「それじゃ、二人共、行くぞ!」
「えぇ」「分かっているわよ!」
2人はその言葉と共に虎型ロボファリーナタイガーとパトカー型ロボパトーラパトカーへと変形する。
「全力合体!!」
その叫び声に会わせるように二人のロボットが合体する事によって、新たなロボットへと生まれ変わる。
緑とオレンジの2色で形成され、巨大ロボ、ゼンカイオーパトリーナ。
合体が完了すると共に、その手には専用武器であるパトーラライフルを二丁拳銃で構える。
そのまま、俺はゼンカイオーパトリーナに乗り込む。
「行くぜ、全力全開!」
その言葉に合わせるようにゼンカイオーパトリーナは真っ直ぐとライブヅノーに向かって行く。
ライブヅノーは銃口を向けて攻撃して来るが、それを全て避け、逆にライブヅノーに命中させる。
同時にライブヅノーの装甲が砕け散り、そのまま倒れる。
「どうやら、やられたショックで自慢の頭脳は使用できないようだな」
「だったら、このまま攻め込む!」
それと共に銃を再びライブヅノーに撃ち込み、更にダメージを与えていく。
ライブヅノーも反撃としてレーザー光線を放ってくるが、銃を防ぐ。
そして、その隙を狙って、俺はライブヅノーの身体を駆け上がる。
「行くぜ、全力全開!」
同時に手に持ったトンファーを構え、そのまま接近する。
「ファリーナトンファー・ラッシュ!!」
そう叫ぶと同時、俺の攻撃に合わせて、ゼンカイオーパトリーナが動き出す。
パトーラが両手でライブヅノーの身体を掴み、振り回し始める。
その勢いでライブヅノーの装甲が剥がれ落ち、内部の機械が露になる。
その内部に向けて、両手のトンファーを叩き込むと同時に、内部から火花が飛び散り、爆散する。
「よっしゃぁ!
とりあえず、戻るぞ!!」
それと共に、俺達は現実世界に戻るのであった。
結果として、サーバールームの修理は無事に完了した。
だが
「おい、どういう事だい。
プログラムがめちゃくちゃになっているんだがぁ」
そう、今にも怒りそうな表情の学園長。
「どっどういう事なんですか、これは」
エマは若干、怯えた様子だったが
「いやぁ、巨大化しそうだったから、デジタル空間に飛び込んだけど、まさかそこで暴れたせいでプログラムがめちゃくちゃになるとはねぇ」
その言葉に、学園長は俺達を睨み付ける。
「あんたら、全員補修」
「そんなぁ!!」
その言葉に悲鳴を上げるファリーナ。
しかし、それも仕方がない。
だって、俺達がやった事は、完全に暴走しているコンピューターに近づき、そのデータを破壊するという行為なのだから。
こうして、俺達は、暫くの間、補習を行う事になったのである。