それを記念に少し未来の話となっております。
これからもよろしくお願いします。
海城家の朝は早い。
海城家の長女である海城理乃は自分の小遣いを稼ぐ為に早朝からバイトに出掛けていた。
普段ならば学生と言う事で、朝のバイトはないが、この日から学生達は夏休みに突入していた。
その事もあって、朝から様々な事を楽しむ為に行動している者達は多く、この家に住む多くの住人もその部類に入る。
しかし、その賑やかな朝食は、静寂で支配されていた。
「・・・」
家主である海城介人と共に朝ご飯を作る事の多いガオーンは特に変わらない様子でお茶を飲む。
しかし、そんな2人を睨み付けるように、ジュラン、マジーヌ、ブルーン、フラグちゃん、エマの5人は朝ご飯を用意した介人達を見ていた。
「いや、ぶっちゃけ、朝ご飯を用意してくれる介人達に毎日感謝しているよ。
本当に、けどな、介人、ガオーン」
そう言いながら、ジュランは目の前にある朝食のメニューを見る。
そこにはお粥・ごま塩・漬物。
その内容はまさに修行僧の食事だった。
「俺達は修行僧じゃないんだぞ!!」
その言葉をきっかけに、各々のメンバーが不満が爆発したように湧き上がるように叫び始める。
「これだけじゃ、私達すぐにお腹がすいてしまいますよ!!」
「そうですよ!」
特に、普段からその体型に見合わないフードファイターを思わせる量を食べているマジーヌとフラグちゃんの文句は多かった。
「文句を全力で言うのは分かる。
しかし、これを見れば、納得するはずだ」
「なんだよ、赤字の家計簿か?」「それとも大量のガシャの商品ですか?」
全員の文句を受け止めるように介人は止める。
しかし、それでも止まらない全員はさらに文句を言うように介人達に目を向ける。
そうしている間にも、ガオーンは冷蔵庫の中を開く。
全員がそのままガオーンが開いた冷蔵庫の中身を見ると共に、先程まで文句を言っていた全員が一気に黙ってしまう。
「こっこれはっ」
そこにあったのは大量の食品だった。
しかも、ただの食品ではない。
焼き肉の食材としては最高級に近い数々の肉であり、松阪牛から始まり、神戸ビーフ、米沢牛など高級ブランド牛肉ばかりだ。
さらに言えば、ステーキ用の霜降り和牛の塊もあり、その数々の商品にジュラン達は一気に黙った。
「今日から夏休みが始まるからな。
全力で焼き肉パーティをしようと思って、前々からガオーンと一緒に計画して、昨日買ってきたんだ」
「ただ、少し予算オーバーしてしまったし、冷蔵庫に少し空きがなかったから、今日の朝ご飯は少し貧相になっちゃったんだ、ごめんね皆」
そう介人とガオーンは全員に謝った。
しかし
「なんだよ、そういう事だったら、早く言ってくれれば良かったのに」
「まったくですよ」
全員は先程までの怒り狂いそうな態度から一変、笑顔を浮かべていた。
「理乃も帰ってきた夕食には、全力で焼き肉パーティをしようぜ!!」
「おぉ、全力で焼き肉パーティだなぁ、イェーイ!!」
こうして、海城家の食卓には笑い声が響いた。
しかし
「ギャアー!!」
「何事!?」
海城家に響いた絶叫。
それは突然、彼らの机の上に開いた穴から出てきた何かだった。
机の上に現れたのはオウム型のロボットであり、キカイノイド達とは何か違った雰囲気をしていた。
「なんだ、こいつ?」
疑問に思っている一同はそのロボット達を見ていたら
「ここはどこ!?私は誰!?オイラはナビィ!!」
突然机に叩きつけられた事で、混乱しているオウム型ロボットは自身の名前だと思われるナビィを告げながら、混乱するように机の上を歩く。
「なんだなんだ、お前さん、一体なんだよ」
いきなりの登場に驚いているジュラン達に、ナビィはそのまま机の上に座る。
「んっ、ここどこ?
オイラは確かマーベラス達と、あれぇ?」
未だに混乱している様子を見せるナビィ。
その様子を見た介人達も少し顔を見合わせていると、ドアを打ち破らんばかりに叩く音。
「なんだなんだ、こんな朝から」
そう言い、ドアの音に気になったエマはそのままドアに近づく。
しかし、それと共に介人は何かを感じたのか、すぐに手にギアトリンガーを取り出す。
「エマ、下がれ!!」
「えっ何を、ぎゃあぁぁ!!!」
介人の言葉を合図に、ドアが爆発する。
「チェンジ全開!!」
吹き飛ばされたエマを受け止めると共にゼンカイザーへと変身した介人は、ドアから現れた存在にギアトリンガーを構える。
目の前にいるのは警察官を思わせる装備を身に纏っており、両肩と上腕部にプロテクターを装備している。
そして、身体の一部は赤く染められており、手には赤い車がトリガーのようになっている銃を持ち構えていた。
「あんたは、パトレン1号」
それは、介人にとっては先輩にあたるパトレン1号。
彼が襲撃してきた犯人だと分かり、困惑しているが、パトレン1号はそのまま銃口を介人達に向けていた。
「悪いが、お前達を逮捕させて貰うぜ、勿論、抵抗しても構わない」
そう告げるパトレン1号。
「理由も分からずにはい、そうですか。
と言える訳ないだろ」
「ならば、国際警察の権限において、実力を行使する!!」
その言葉をきっかけにパトレン1号は引き金を引く。
パトレン1号の武器であるVSチェンジャーから放たれる赤い光線は介人に当たりそうになるが、介人はそのままパトレン1号を蹴り飛ばし、外へと吹き飛ばす。
「ここは家の中だろうが!
いきなり攻撃する奴がいるかよ!」
その言葉と共に介人もまた外に飛び出すと共に、ギアトリンガーの引き金を引く。
一撃の威力はパトレン1号の持つVSチェンジャーの方が高いが、介人の持つギアトリンガーはマシンガンを思わせる銃弾の嵐でそれに対抗していた。
家から飛び出し、公道に着地した二人は互いに睨み合う。
ゆっくりと構えながら、睨み合いながら、先に動いたのはパトレン1号だった。素早い動きで距離を詰めてきたパトレン1号に、介人も負けじと走り出す。
そして、互いの拳をぶつけ合った。
力比べでは互角のように見えていたが、徐々にパトレン1号が押され始めた。
「少しは話し合おうじゃないかよ、先輩!!」
そう言いながら、介人は攻めようとしたが、背後から別の殺気を感じた。
すぐに介人はその場を離れると、先程までいた介人のいた場所にはサソリの尻尾があった。
それも通常のサソリではあり得ない大きさだった。
その尻尾の持ち主を見ると、そこにはオレンジ色が特徴的な戦士であるサソリオレンジがいた。
「今度はキューレンジャーのサソリオレンジかよ。
一体、俺に何の用なんだよ!」
「貴様には関係ない事だ」
介人からの言葉を聞きながらも、まるで無視するように呟くサソリオレンジ。
未だに何が起きているのか分からない介人に対して、パトレン1号とサソリオレンジが襲い掛かる。
パトレン1号はVSチェンジャーで、サソリオレンジは伸縮自在なサソリの尻尾で介人に攻撃を仕掛けてくる。
ギアトリンガーで応戦するものの、両者の連携の前に少しずつダメージが蓄積されていった。
このままでは不味いと察した介人は、懐から取り出す。
「面倒だ、ネタバレ全力で行くぜ、ブルーン!!」
【スーパー!ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!アクセルゼンカイオー!ゼンカーイ!】
介人はゼンリョクガッタイギアを使い、そのまま引き金を引く。
それと共にブルーンの身体はダンプカーを思わせるパーツは、そのままゼンカイザーの鎧として合体していく。
その音声と同時に、介人の身体にも変化が起きる。
手足にはタイヤが付き、腰には大型のマフラーが装着された。
その瞬間、介人の姿は青い鎧が特徴的な姿へと変わった。
それこそ、介人とブルーンと合体した姿、アクセルゼンカイザーへと変わっていた。
「姿が変わっただと、だが、それがどうした」
その言葉と共に、パトレン1号は再び攻撃を仕掛けてきた。
それに対して、介人は右手に装備したゼンカイブルーンをモデルに作られた盾型アイテム、ブルーン・シールドで防ぐ。
攻撃をガードされたパトレン1号は、すぐに距離を取ると共に、左手に装備しているVSチェンジャーの引き金を引く。
しかし、その攻撃に対して、介人はブルーン・シールドを地面に叩きつけることで、衝撃波を生み出して攻撃を防ぐ。
「はぁ!!」
同時にサソリオレンジに対して、ギアトリンガーで攻撃する。
流石にそこまでの攻撃は予想していなかったのか、サソリオレンジは避ける事が出来ずに攻撃を受けてしまう。
吹き飛ばされたサソリオレンジは地面を転がる。
それでも、どうにか立ち上がろうとするが、そこにパトレン1号が攻撃を仕掛けていく。
『どうしますか、介人』
「あぁ、このまま戦うのは」
何かの誤解があって、攻撃を仕掛けていると思う2人。
だからこそ、どのようにすれば良いのか分からず、介人とブルーンは悩んでいたが。
「逃げるしかないな」
その言葉と共に、ブルーン・シールドセンタイギアを3枚挿入する。
【タイムレンジャー!デカレンジャー!パトレンジャー!】
音声が鳴り響くと共にブルーン・シールドをそのまま投げると、変形分割しファンネルの様に浮遊しながらパトレン1号とサソリオレンジに襲い掛かる。それによって二人は回避行動を行う。
それと共に介人は、ブルーン・シールドに別のギアをセットする。
【20バーン!カーレンジャー!】
その音声と共に、介人達はジープタイプの青い車、ドラゴンクルーザーを思わせる姿に変形する。
パトレン1号とサソリオレンジから逃げるように走ると、その後方から攻撃が飛んでくる。
それを全て避けながら、走り続ける。
そんな中、介人は気になっていた。
何故、二人が介人を襲ったのか、その理由が気になったのだ。
「とりあえず、他の皆と合流しないとな」