「先手必勝だよ!」
エルムはそう言って自身の手にあるライフル『ヴェーア』を発砲した。
然し宗壱はそれを躱すと自身もハンドガンを展開して反撃するも
それをエルムも同じように躱した。
「へえ、やるね。」
「お試しがつくけどな!」
そう言いながらも互いに回転しながら発砲していた。
これはISにおける『シューター・フロー』と言う円状制御飛翔であり回転しながら攻撃することで互いに牽制しつつ攻撃を当てるという飛行戦法である。
それは見る人間からすればまるでワルツを踊るようなそんな感じである。
然し宗壱はヤバいと感じていた。
装弾数である。
ハンドガンと通常ライフルとでは装弾数が絶対的に違っているため
このままだとじり貧だと考えた宗壱はハンドガンを収納して大型ブレードを
展開して突っ込むことにした。
だがエルムはそれを見ても慌てることなく対処した。
「へえ、近接戦が得意なんだ・・・そうはいかないね!」
そう言いながらエルムは両腕と脚部に内蔵されているワイヤーブレードを
展開して四方八方から襲い掛かるが宗壱は・・・それを見てニヤリとしながら
武器を展開した。
「行け!ソードビット!!」
すると宗壱の機体の腰部にマウントされていたビットが4基ほど展開して
ワイヤーブレード全てを叩き落した。
「嘘!」
エルムは驚くもライフルを格納して新たに大型ブレードを展開して斬りあった。
「「ウグググ!」」
大型ブレードと言ってもそれは国によってまちまちだ。
宗壱の大型ブレードは戦術機で使われるブレードをベースに反りを大きくして
製造された日本刀に近いタイプ、一方のエルムの方は西洋剣のような形状で
叩き斬るというコンセプトの下で製造されている。
その為かパワーでの・・・ガチンコでのぶつかり合いならば
エルムの大型ブレードが有利と言えるのだが・・・斬りあいともなれば
反りが大きく受け流しながら攻撃できる日本刀型の大型ブレードを持つ
宗壱の方に分がある。
詰まる話がどうなるかと言うと・・・こういう意味だ。
「嘘!?」
エルムは叩き潰そうとして大型ブレードを上段から斬り落とそうとするが宗壱はその威力を受けるのではなく・・・流すことでエルムの体勢を大きく崩して宗壱はエルムの後ろに回り込んだ。
「ヤバい!」
「おらあ!」
宗壱はエルムに向けて斬りかかった。
「ガハア。」
そしてそれを諸に喰らったエルムに対して宗壱は更に追い込みをかけた。
「未だ2基残ってる!!」
残ったソードビットを使って同じ個所に突きこんだ。
そしてその儘地面に激突したエルムを見て宗壱は地面に降りて大丈夫かなと
そう思っていた。
ISには搭乗者を保護する為に絶対防御と呼ばれるシステムがあるのだがそれらは万が一である為発動しないという事もあるのだ。
衝撃次第ではここで終わりかもしれないとそう思いながら土煙を眺めて
治まり始めると・・・影が見えた。
それは少しずつ明らかになり見えたのは・・・黒の機体。
『シュバルツ・レーゲン・ズィーベン』がそこにいた。
何やら俯いている様子であったが暫くして・・・エルムが・・・。
「アハ・・・アハハ・・・・アハハアッハハハハハ!!」
笑い出したのだ。
まるで狂ったかのように笑いだすとエルムは宗壱に向けてこう言った。
「凄いよ宗壱!私久しぶりだよこの感触!!」
「エルム・・・さん?」
突如大声を上げてそう言うエルムを見て宗壱は少し引き気味でそう聞くが
エルムはこう続けた。
「アア良いよ良いよこの感じ!体の中の血液が沸騰するような感じが
私の中で溢れ出て来るヨ!!」
「こんなに戦いたいって思ったのはラウラ以来だよ!!」
「ラウラ?」
宗壱はそれを聞いて誰だと思っているとエルムは・・・蠱惑的な笑みを
浮かばせてこう続けた。
「だからさ宗壱・・・もっと遊ぼうよ!!」
そう言った瞬間にエルムは『シュバルツ・レーゲン・ズィーベン』に
命令コマンドを入力してこう言った。
「行こうよ『ズィーベン』!私達の本気を宗壱に見せようよ!!」
そう言った瞬間に『シュバイツァ・レーゲン・ズィーベン』から音声が流れた。
『パイロットの戦闘コマンド入力を確認、
『IS拡張兵装収納庫(デビルズバックボーン)』を起動します。』
『偽装煙幕展開』
するとエルムの周りに煙の塔が立ち込めた。
「何だこれは!!」
宗壱はそう言いながらそれを見ようと機体のハイパーセンサーから
探そうとするも・・・ノイズが走った。
「くそ!ジャミング粒子入りかよ!!」
宗壱はそう言いながら一体仲はどうなっているんだとそう思っていた。
『両腕部兵装変更・大型パイルバンカー搭載式腕部
『パイルドライバー』セットを承認。』
『機体バランス修正完了。機体再起動を認識。』
『《シュバルツア・レーゲン・ズィーベン》始動。』
そして煙幕が晴れると目の前にあったのは・・・異形の姿であった。
両腕に大型パイルバンカーが装備されたエルムが現れたのだ。
そしてエルムは宗壱に向けてこう言った。
「さあ、宗壱。再開しようよ・・・私達の戦闘を!!」
シュバルツア・レーゲン・ズィーベン
見た目は《コードギアス》に出てくる「ランスロット」
機体御性能はさることながら拡張能力に秀でているためあらゆる兵装を
使いこなすことが出来る。
また、ISの拡張領域を人為的に再現させた拡張システムを使用しており
操縦者に合わせて運用することが出来る。
また《ズィーベン》はドイツ語で7を意味するため7号機である。