ドイツが開発したシステム『IS拡張兵装収納庫(デビルズバックボーン)』は
搭乗者の戦闘能力や才覚、実力等で武器が異なっている。
例えるならばエルムは近接格闘特化型に開発されている為
パイルバンカー等の兵装があるがラウラの場合は違う。
同じ様に近接格闘特化だが彼女の場合は戦闘意識の違いによるものだ。
「最大火力で圧倒したところを近接格闘で止めを刺す。」
この様に高火力と高出力の両面を重視した兵装を主立っている為ラウラの機体は
その殆どが・・・大雑把であるのが伺える。
「そらそらどうした!」
ラウラはそう言いながら重火力形態となった
『シュバルツア・レーゲン・フュンフ』で攻撃しているが宗壱とエルムは
それに対して避けるしかなかった。
「何だよこの火力はよ!?」
「大雑把にも程があるよ!!」
互いにそう言いながら避けているとラウラは2人に向けてこう言った。
「どうした貴様ら!私はここに居るぞ!!」
そう言いながらも攻撃は更に苛烈さを増した。
「あれがボーデヴィッヒの兵装か。」
「あれってもう完全にオーバーキルものじゃないですか!?」
山田先生は千冬に向けてそう言うと千冬はこう続けた。
「奴らしいと言えば奴らしいな、圧倒的な力で捻じ伏せると言う
シンプルであるが重点的なコンセプトだ。」
「あんな攻撃下手したらアリーナのシールドが何時まで持つか
分かりませんよ~~!!」
「泣き言言うな山田先生、アリーナのシールドを最大に上げろ。
試合終了迄はそれで耐えさせるしかあるまい。」
「そんな~~!!」
山田先生は泣きながらもシールドの耐久度を上げた。
管制室でそんな事起こっていることなど露知らず。
「ああもう!弾切れって何時になるんだよ!!」
「・・・だったら!!」
エルムはそう言って両手を前に出すと弾丸やミサイルが・・・止まった。
「今だよシュウ!」
エルムはAICを発動しながらそう言うと宗壱は分かったと言って
バスターソードを二本展開して《修羅》を使った二刀流で攻撃しようとすると・・ラウラはニヤリと笑ってこう言った。
「私にもAICがある事を忘れたか!!」
そう言ってラウラは腕に装備されているクローが・・・何か見えないシールドで守られているかのように纏って攻撃した。
「ヒュンケファウスト!」
そう言ってバスターソードにぶち当たった瞬間にバスターソードが・・・粉々に砕け散った。
「まだまだー-!!」
宗壱はそう言って腕に持っていたバスターソードの柄をラウラ目掛けて
投げ捨てるがラウラはそれを弾き飛ばした瞬間に
もう一本のバスターソードも破壊した。
「終わりだ!」
ラウラはそう言ってクローを振り下ろそうとした瞬間に・・・
宗壱はニヤリと笑ってこう言った。
「忘れたか?こいつはタッグマッチだぜ?」
そう言った瞬間に横から・・・アラームが鳴り響いたので見てみると
そこでラウラの目に映ったのは・・・幾つものミサイルが直撃コースで
来ていた事だ。
そして爆発がアリーナを襲った。
「危ねえ!サンキューエルム!!」
「シュウもお疲れ様!!」
宗壱はエルムに向けてそう言った。
何故無事だったのかと言うと予備のシールドエネルギーを使って
あの爆発に対して対応したのだ。
只代償として《修羅》を失ってしまったがこれでならとそう思っていた。
そもそもミサイルは何処からだと思っているようであるがあれはラウラが放ったAICで往なして再利用したのだ。
そして爆風が収まると目の前に写っていたのは・・・。
「う・・・ぐう。」
同じく背面部の武装が全損して機体にもダメージがあったラウラであった。
ラウラは消えゆく意識の中でこう思っていた。
負けるのか?・・・私が。
「遺伝子番号強化試験体《C-0037》、
今日からお前は《ラウラ・ボーデヴィッヒ》だ。」
あの時科学者の一人がそう言ったのを覚えていた。
人工子宮で生まれたデザインチャイルド、それが私だ。
只戦うためだけの存在、戦闘教育のみを徹底して誕生した最強の兵士。
そのプロトモデルを基に製造され直されたのが私だ。
私は最強であった。
あらゆることに秀でていたが・・・あの兵器《IS》によって全てが変わった。
疑似ハイパーセンサーとも呼ばれるナノマシン
《越界の瞳(ヴォ―ダン・オージェ)》の投与で私は常にオフが
出来なくなっていた。
それどころか部隊内で後れを取り始めてしまい部隊からは嘲笑と侮蔑が私の耳に残っていた。
そう・・・ただ一人を除いて。
「貴方がラウラだね?」
「・・・貴方は?」
当時から大尉として配属されていたあの女。
私の大元。
「エルム・M・ハインリヒだよ、宜しくね♪」
彼女は私によくしてくれた。
優しくしてくれたこともあって心に余裕がうまれていたある日・・・
あの人が来てくれた。
「こいつハインリヒ、お前が目をかけているという兵士は?」
「ハイ!結構強いですよ!!」
「そうか、ここ最近成績が芳しくないようだが私が鍛えてやろう。
一か月で最強と呼ばれるくらいにな。」
私にとってのターニングポイント。
私を最強に戻してくれた恩人。
織斑千冬に出会えた。
そして過去語りは続く。