旗艦『さがみ』
「・・・酷い状況だな。」
梅津はそう呟いて現状の戦力分析を行っていた。
敵戦艦『ウイニング・ゼロ』被害状況
『レギオン』45機撃破
戦艦・・・健在
味方部隊
全戦艦戦闘に支障なし
IS部隊、凰 鈴音の機体『甲龍』中破、パイロット右腕骨折と全身の幾つかに
火傷有。
織斑一夏健在なれど精神的負担から作戦続行不可能
行方不明者・・・鬼塔 宗壱
「行方不明・・・MIAに該当とするか。」
MIAとは作戦中における行方不明であり戦闘中では戦死扱いとして扱っている。
「私の作戦がこんな事になるとは・・。」
「艦長のせいではありません、まさか敵があそこ迄とは。」
船員の一人がそう言うと梅津はこう聞いた。
「他の者達は?」
「落ち着いて・・・いる訳ないですね、星音さんと天羽さんは知らせが来て
暫くは動揺していて捜索したいと行ってきましたが織斑千冬によって
阻まれたそうです。」
「何故だ?生徒の一人が行方不明のはずなのに。」
「恐らくは弟ではなかったからじゃないかと向こうが言ってきた事から
討論となったようですがラウラ・ボーデヴィッヒによって何とか止まることが
出来ました。」
「そうか・・・まあ仕方あるまい、同じ会社の仲だからな。他には?」
「一時ですがハインリヒさんが呆然としていましたがクーリエちゃんの
遊び相手になっている時は楽しく・・・見せようとして実際は恐らく」
「不安と言うよりも恐怖か、若しもと言う名の。」
梅津はそう言って外を眺めていた。
若い子供たちを戦場に送り込んで年老いた自分たちは安全な船の上にいると言うこの光景に対してこう呟いた。
「嘗ての世界大戦でも私の様に思っていた者達がいたのかもな。」
「はい?」
「いや、こっちの話だ。艦隊の再編はどのくらいかかりそうだ?」
「は!1650時に全戦力再編可能という知らせが」
「遅い、敵はその20分前には攻撃するかもしれんのだぞ!現状使えるだけの
船だけで出動する!!そう伝えておけ!?」
「了解しました!」
「艦長、先ほど無線で通信が」
「何だ!?」
「は!読みあげます、『IS学園よりアメリカ代表候補生が新型戦闘機と共に
そちらに乗艦するため滑走路を開けて欲しい』だそうです!」
「戦闘機はどの位だ?」
「8機ほどです、ISは1機。」
「話にもならんな・・・だが今戦力が欲しい所だ、船の着艦準備に
入らせるように伝えておけ!総員これから再戦となるため各員気を緩むなよ!!」
『了解!‼』
そして数分後
合計9つの影が見えた。
「あれが新型機か。」
梅津はそう言ってその戦闘機を見ていた。
4つの羽が戦闘機の後部にエンジンと直結している様な感じであった。
そして前部は細長い筒、まあ恐らくは機関砲であろうその戦闘機の中で
先頭を跳んでいる水色の戦闘機が『さがみ』の内部に・・・垂直に
降りてきたのだ。
「これが新型か、ヘリと戦闘機の2つの要素を併せ持った奴と言った処か。」
梅津はそう言ってその戦闘機を観察しているとコックピットから・・・
小柄な人間が出てきたのだ。
そしてヘルメットを取ってみた姿は・・・少女であった。
水色の髪を内側が跳ねている状態にしている少女が梅津を見た瞬間に
敬礼して自己紹介した。
「初めまして、『航空自衛隊開発研究部隊所属』の『更識簪』と申します。」
『簪』と名乗る少女がそう言うと梅津も敬礼してこう言った。
「『海上自衛隊《さがみ》艦長の《梅津》だ、済まないが話は簡単にして・・・彼女がアメリカ代表候補生かね?」
「はい、私達と合流した候補生です。」
名前はと言うと金髪でホーステールの少女はこう名乗った。
「おっと待ちな、紹介くらいはできるぜ。アメリカ代表候補生
《ダリル・ケイシー》であります。」
「うむ、よく来てくれた。それでは今いる面々で会議したい。」
ついてきてくれと言って2人はついて行った。
「シュウ・・・」
エルムはそう呟いて窓の外を眺めている中で翼と奏が互いにこう言った。
「糞!今すぐにでも助け出したいのに!!」
「落ちた場所が場所だからって頑張ってくれた仲間を見殺しに
出来ねえだろうが!!」
そう言っているとクーリエはこう聞いた。
「ねえ、シュウいつ帰って来るの?」
「「「・・・」」」
それを聞いて3人はどうしようかと考えていると・・・ラトロワ先生が
こう言った。
「今鬼塔は他の船でメンテナンスしているがこの作戦が終わったら
すぐに帰って来るぞ。」
「本当に!」
「ああ、本当だとも。だから今は大人しく待っていような。」
「うん!」
そう言ってクーリエは座ると3人を連れてラトロワ先生はこう言った。
「今貴様らがなに考えているのか見当がつくが今はまだ駄目だ、戦場においてはこの様な事があると覚悟しておけ。」
ウクライナ戦争ではこの様な事日常茶飯事だったらしいからなとそう言うと
ラトロワ先生は《ダリル》を見てこう言った。
「貴様が来たという事は・・・そういう意味か?」
「ああまあそういう所だな、それで男のIS操縦者は??」
「織斑一夏は部屋だが戦えるかどうかわからん、鬼塔は・・・」
「ああ云わなくても分かりました、それじゃああたしは空いた穴を
埋めますか。」
そう言って立ち去って行った。
一方織斑一夏はと言うと・・・。
「おら真耶!もっと尻向けろぶつぞ!!」
「ああ~~ん♡一夏もっと♡もっと強く~~♡♡」
次回は恐らく宗壱です。