助けて・・・助けて。
深海の中で光の繭となっているその物体がそう言っていた。
まるで生まれる前の胎児の様に丸まりながらもその物体はそう言っていた。
そして光のない深海から・・・声が聞こえた。
「あったあったよ~~、いっ君の偽物の機体♪」
「何だ・・・ここ?」
宗壱はそう呟きながら周りを見渡していた。
辺り一帯は吹雪で覆われており地面は雪で積っており雲は暗雲に覆われていた。
そして眼前に聳え立つは巨大な鉄の塊。
まるで要塞の様なその圧倒するかのような大きさにあんぐりとしつつ宗壱は
こう考えていた。
「何で俺こんな所にいるんだ?確か俺は『ウイニング・ゼロ』の
破壊任務があってそんで戦闘になって・・・そして・・・あ。」
宗壱はそう記憶を辿るうちにあの事を思いだした。
織斑一夏を助けたがために自分がミサイルに撃ち落とされたという・・・
あの記憶が。
「ああ・・・俺死んじゃったのかなあ。」
宗壱はそう呟きながらマジかよとそう思っていると・・・歌が聞こえた。
「歌?」
一体何処からとそう思いながら宗壱は目の前にある鉄の塊・・・
巨大な壁に向かって行くと目の前に突如入り口と階段が現れたのだ。
宗壱はそれを昇って行きながら周りを見ていた。
至る所にある配線や壊れた外壁、そして幾つもある・・・剣や銃の残骸。
それらを通り過ぎて宗壱はある部屋で止まった。
そして壊れていて少ししか開いていなかった扉を開けて目の前にあったのは・・
壊れた戦艦であった。
「これって戦艦?・・・一体どうしてこんな所に?」
これがあの世なのかとそう思いながら中に入ると・・・
一人の少女が立っていた。
漆黒のドレスを身に纏って同じく黒髪の少女がニヤニヤと立っていた。
「ようこそ我が『グレートウオー』へ、
今日は最後までお楽しみくださいませ。」
一方『さがみ』では。
「あれが援軍か・・・何か知ってるの奏さん?」
「いや、アタシもこう言う関係は知らねえから気になるな。」
奏はエルムに向けてそう言いながら目の前にある戦闘機を見ていた。
まるでSF映画に出てくるような戦闘機を見ていると翼が来てこう言った。
「奏、艦長さんが皆に集まれって言ってるよ。」
「オオ分かった、直ぐ行く。」
そう言って離れようとすると海の向こうを見ているエルムを見てこう言った。
「大丈夫だって!宗壱はちゃんと帰って来るって言ってたんだろ?
アイツは約束を破る奴じゃねえから大丈夫だって!!」
そう言っているが内心奏も同じ心境であった。
MIAと聞いて暫くして頭が混乱していったが今ここで喚いても何もならないと
考えて心を落ち着かせてあの中で最前線に於いて最も年上であったからこそ
自分がと思ってちゃんと行動していると確信していたが
それでも気にはなっていた。
だが今はそういう時じゃないと思っていた奏も一瞬だが海を見てから
指令所に向かった。
「皆、よく集まってくれた。感謝する」
「スミマセンが織斑一夏がいません。」
翼がそう聞くとああと千冬がこう答えた。
「アイツはさっきのデその・・・そういう意味だ。」
「分かりました。」
翼はそれを聞いて一歩下がると梅津がこう説明した。
「それでは第二次『ウイニング・ゼロ』討伐戦闘についてだが
その前に援軍として駆けつけてきたダリル・ケイシーが加わった為
挨拶位はさせようと思っている。」
どうぞと言うとダリル・ケイシーはこう言った。
「よう1年共!取敢えずは初めましてと言っておくぜ!!そんでだけど
男性のIS操縦者は何処だ?」
片方はいるようだけどとそう言っていると梅津は言いにくそうに・・・
こう答えた。
「もう片方の・・・鬼塔 宗壱はMIAになっていて所在が
捉まっておらんのだ。」
「ハアマジかよ!?今手が足りねえと言うのにまあ・・・
何とかするしかねえか。」
そう言いながら頭を掻いているが奏はこう呟いた。
「そういうなら手前らだけでやりゃあ良いじゃねえかよ・・・!!」
そう言いながら口をぐっと嚙み縛っているともう一人が簪が軽く紹介して
作戦内容を説明した。
「既に分かっていると思うが首都近辺に着くまで既に後41分しかない、
今から動いたとしても残り時間は5分と言った処だが先の戦闘も相まって
奴の速度が遅れていると考えてざっと見て・・・1時間半の猶予があると
見ても良い。つまり攻撃開始時刻は1930と見て間違いなかろう、
我々はその手前の1800に攻撃を再開し、今度こそ奴を沈める!皆済まないが
もう一度耐えてくれ!!」
梅津の言葉で会議が終わると互いに補給と再出撃に備えて全員携帯食を
食べ始めた。
そして宗壱はと言うと・・・。
♪~~♪~~
「へえ、上手いんだなあ。」
とある少女の歌声を聞いてそう呟いていると何やら・・・ガラガラと崩れる音が聞こえた。
「な、何だ?!」
地震かとそう言っていると少女はこう呟いた。
「やってくれるじゃないの・・・悪魔が。」
「あれれ~~何でシールドが解除されないのかな?可笑しいなあ??
何で束さんの言う事聞かないんだろうねこいつ。」
次回は再開。