それから2週間後。
翼と奏はシズナの運転する車と共に鬼塔がいる製造工場に入った。
「すげえ・・・まるで要塞だな。」
「ああ、然しここ迄大掛かりな武器を所有する辺りやはりここは
『斑鳩グループ』にとって重要なのだろうな。」
「当たり前やで、ここは『戦術機』の製造拠点。『女性権利主張団体』の襲撃が
後絶たんからこうやって重武装化しているっていう話やで。」
シズナがそう言って駐車場に向かっているととある男性が見えたので
シズナは窓を開けてこう聞いた。
「アンタが『鬼塔 久三』はんか?」
「ええそうです。そういうあなたが『遠藤 シズナ』さんですね?」
「そうや、そんで『ツヴァイ・ウイング』も一緒や!」
そう言って後ろの席を見てみると確かにいた。
そして鬼塔は翼と奏に向けてこう言った。
「ようこそ、私がここの開発責任者の『鬼塔 久三』だ。君達の機体は既に
整備室に格納されているから先ずはお茶でも。」
そう言って鬼塔は2人を研究所にある待合室に案内した。
「ここがそうです、既に息子がセッティングしていますので。」
「息子ハンがおられるんですか?」
「ええまあ、と言っても私は未婚であの子は引き取ったんですけど
あの子には未だその事話していないもので。」
内緒ですよとそう言うと鬼塔が扉を開けたその先には宗壱が
お茶とお菓子を用意していたのだが翼は宗壱を見て・・・目を大きく見開いて
こう呟いた。
「・・・一夏・・・!!」
そう呟くが宗壱は自身の名を名乗った。
「一夏?俺は宗壱ですけど?」
「・・・あ・・・スミマセン、人違いでして!」
「イヤイヤ良いですよそんなのって言うかアイドルに頭を下げられたなんて
知られたら俺粛清されかねないので良いですって!!」
宗壱は翼に向けて慌ててそう言うと久三は宗壱に向けてこう言った。
「あれ?何かあったのか??まあ良いけど宗壱、お前も残りなさい
ここで話があるから。」
「あ・・うん。」
「「??」」
翼と奏は何でとそう思っていると久三は2人に座る様に促した。
「それじゃあ座って座って、宗壱も。」
そう言って3人が座るともう一つの席にシズナが座るとさてとと言って
2人に向けてこう言った。
「それじゃあ翼さんと奏さんには専用機が配られるけどこの機体は
ウチの機体であると同時に日本政府の所属となります。そうなった場合
有事の際には出撃となるのでご容赦を。」
それを聞いて2人はこくりと頷くと久三はこう説明した。
「それではまず翼さんに与えられる機体は『蒼羽場斬』、
近接格闘型のISです。」
それを聞いて翼は資料を確認した。
資料には弐本の刀と銃剣が一丁装備されていた。
「次に奏さんに与えられる機体は『橙天槍』、高機動型で飛行性能は
折り紙付きです。」
それを聞いて奏も資料を見てみるとマシンガンが一丁、シザーシールドと
大型の槍が1本装備された機体である。
「先ずは『蒼羽場斬』ですが第三世代兵装としてあげられるのは
プラズマを使った高周波振動刀です。こいつは光学兵器に対抗できます。」
「そして『橙天槍』は可変機構が採用されていまして第三世代兵装は
槍と盾を合体させてそれをアンロックユニットに搭載させれば同じ様に
振動波によって機体の残像を作る事が可能となっています。」
後は慣れですねとそう言うとシズナがこう聞いた。
「ほんで?こいつはライブでも使えるんかいな?」
そう聞くと久三はこう答えた。
「ええ、武装は全てオミットされますがライブは出来ますよ。」
「よっしゃー!これでISを使ったツアー内容が出来るわ~~!!」
シズナはそう言って喜んでいるが翼は何やら浮かない顔をしているので
宗壱は何でだろうと思ってこう聞いた。
「あのう・・・どうかなされましたか?」
「ああ・・・いいえ、何でもありません。」
「?」
宗壱は翼の表情を見てどうしたんだろうとそう思っていると久三がこう言った。
「それじゃあ整備室に行きますか。」
「へえ、こいつがねえ。何だかカッコいいな!」
「これが私の。」
奏と翼は互いにそう言いながら自分の機体を見ているとシズナが
こう切り出した。
「本じゃ先ずはこいつを使って訓練らしいけど教師は誰なん?」
「ああ、それでしたらこちらの戦術機部隊の人がやりますので。」
それを聞いてシズナはそうかというと2人に向けてこう言った。
「ほなそれやったら1週間後にまた来るからちゃんとやるんやでえ?」
シズナはそう言って立ち去って行くのを見て久三は2人に向けてこう言った。
「それじゃあ訓練に入ろうか。」
そして夜。
本来ならば寝ているはずの翼であったが何だか寝付けない様子で
外を歩いていた。
「(またISか・・・もうこいつとは関わらないと思っていたのになあ。)」
そう思いながら翼は右手に付けられた剣の形をした腕輪を見ていた。
「(私は結局あの人の関係者なのかもな・・・・)」
翼はそう思いながら自嘲しているとある事に気づいた。
「?あそこは未だ開いているのか??」
実験棟の一つが未だ明るいので何でだろうと思って近づいた。
それが運命何だと分からないまま。
何を見た?