各地で激戦となっているのを確認した千冬は山田先生に向けてこう聞いた。
「山田先生、セキュリティーの方はどうだ?」
「・・・其れが如何やら・・・未だ解除出来ないらしいです・・・余りにも
硬く厳重なようで。」
「・・・そうか・・・!」
千冬は畜生と思いながらぎりりと歯軋り鳴らしているが事態が一向に好転しない事に
いら立っているのを見かけたヴィレッタが千冬に向けてこう言った。
「千冬、この状況で我々が出来る事など何一つもない。我々が今やれる事となれば只
ロックが解除されるのを待つしかないのだ。」
「だが・・・此の儘では・・・!」
「山田先生今各戦線にて一番危機的状況に陥っているのは何処だ?通信でそっちに
向かわせたい。」
「今ですか・・・今戦闘状況が逼迫しているのは・・・ダリルサンの所です!」
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・面倒な奴だぜ・・・!」
ダリルはそう呟きながら現状を確認していた。
機体はボロボロで特に右腕の方は恐らく腕がへし折れていて指一本も動かせなかった、そして機体の方も各部の損傷が激しくダメージレベルがDと此の儘では機体が
持たない事も重々承知だが・・・更に最悪だと思っていた。
目の前にいるゴーレムⅢは未だ無傷に近く何時襲われるのか分からない
恐怖じみた時間が過ぎている中どうするかと考えていた。
その時にダリルの脳内に浮かんだのは・・・今までの想い出であった。
金髪の叔母が自分に語る・・・*****家の過去
自分を慕ってくれて同性の恋人であるフォルテ
だが何よりも思い出すのは・・・たった一人の男であった。
「(シユウ・・・ああ糞何であたしはあいつの事を思い出しちまうんだろうなあ・・・はは・・・これじゃあまるで・・・
・・・・・初恋した初心な女じゃねえか。)」
そう思いながらゴーレムⅢの方に目を向けると・・・そのゴーレムⅢが
向かってきたのだ。
それを見て畜生と思って眼を閉じるが・・・何も痛みを感じなかったのを不審に思ったダリルが目を開いた瞬間に見えたのは・・・自身の前にいたエルムであった。
「お前・・・よう何で来たんだよ?」
「へへへ・・・こっちは終わったからスラスターの出力を上げて駆けつけて来たんだよダリル先輩!立てる?!」
そう聞くとちぇっと舌打ちしてダリルはエルムに向けてこう言った。
「この位はしょっちゅうだ・・・仕切り直したクソロボット!」
そう言うのを聞いてエルムはいっくよーーと言って・・・互に戦闘が始まった。
「うおりゃああああああああああ!」
宗壱はそう言いながらゴーレムⅢの亜種のビットを自身のソードビットで
弾き飛ばそうとするが機体の側面からエネルギーシールドが展開されて
受け止めた瞬間に・・・サラが有線ビットで其の側面から撃ち抜いて破壊したのだ。
それを感じたゴーレムⅢの亜種はじじじと音声を流しながら両腕にアルブレードを
振り抜いたのだ。
このゴーレムⅢの亜種は両腕にブレードが装備されており近接格闘を充実させて
遠距離兵装とエネルギーシールド発生システムをビットに装備させたのだ。
だからこそビットを破壊しながら最後にゴーレムⅢの亜種を
破壊しようとしているのだが其の為の突破口を導くのに四苦八苦しており更に
ゴーレムⅢの亜種自体の防御力も高くあり此の儘ではと思っていると・・・
久三が宗壱に向けてこう言った。
「宗壱!」
「父さん?!」
すると久三は灰色の機械を空高く掲げてそして・・・液晶パネルにあるXのスイッチを押すと久三は其の儘宗壱に向けて其の機械を投げるとこう言った。
「宗壱使え!お前用に開発した新兵装だ!!」
そう言うと同時に灰色の機械が光り輝いて・・・其れが姿を変えて現れたのだ。
そして宗壱がその全貌を見て・・・こう呟いた。
「これって・・・戦闘機?」
宗壱がそう言ってその戦闘機を見た。
巨大な盾を装備した其れは戦闘機の様な形状をしていたがそれらが分裂して・・・
紅鳳に纏ったのだ。
機種の部分はシールドとなって右腕に、左腕には下部部分の大型クロー。
背面部には大型キャノンとカートリッジパック
脚部のは大型飛行エンジンが備え付けられ紅鳳は新たな姿となった。
「これが・・・新しい兵装。
「そいつは紅鳳の支援ユニット『十字』、機動力は保証されてるし何よりもお前の
ワンオフアビリティーにも適応できてるから・・・暴れろ宗壱!そして・・・
生きて帰って来いよ!!」
久三は宗壱に向けてそう言うと宗壱は・・・こう答えた。
「ああ・・・必ず帰ってくるぜ!」
そう言ったと同時に・・・ズドンと言う音が・・・ソニックブームが辺り一帯に
巻き起こって観客が吹き飛んで行った。
「あのバカ・・・ちょっとは出力調整しとけよな・・・!」
まあしなかった俺もだがなと久三はそう呟くと・・・もう一度宗壱を見た瞬間に
見えたのは・・・
・・・・・宗壱のクローがゴーレムⅢの亜種を貫いて其の儘・・・破壊されたのだ。
そしてその儘宗壱は他の場所にへと向かって行ったのだ。
仲間たちが戦っているであろう戦場に。
次回で多分戦闘が終わる。