織斑一夏の逃亡、其れはIS委員会からすれば寝耳に水なのだ。
厳重な警戒網が敷かれているIS学園から逃亡しただけではなくその身柄も
分からずじまいであった、無論久三は吹雪に搭載されているIFFから居場所を
特定したが・・・吹雪のあった場所。
近くの小さな港の倉庫にあったが既に機体は投棄されていて本人は何処にもいなかった。
この事からIS委員会は織斑一夏の身柄の安全を第一とし自衛隊や公安に秘密裏に
保護するように伝わった。
そしてもう一つは織斑一夏逃亡の原因について厳重な取り調べの結果・・・
逃亡の際に織斑 千冬が織斑一夏に向けて剣を向けた事が原因であることが分かり
IS委員会から呼び出しがかかった。
『それで・・・織斑 千冬女史よ、調査報告によれば織斑一夏は目の前で生徒が剣で
殺されているのを目撃してしまった事を知っておきながら彼に剣を向けたというのは
真か?』
「・・・はい。」
『何故そんな事をしたのですか?彼の心の傷の原因が刀剣類だと知っているのでしたら態々そんな荒療治をせずとも精神科医が来て治療させておけば良かったのに?』
「・・・あいつは私の弟です、必ず立ち直ると信じて事を起こしました。」
『だが彼は逃げた、既にそれだけの心の傷を負っていること自体はこれで
はっきりしていた・・・それ以前に今回の事歯予兆していたのではないですか?』
「・・・いえ、私の見誤った行動です。全ては私の責任であり罰は」
『困るんだよ君がそう言ったとしてもここで処罰をすれば各国は君の不祥事を黙っては見ないであろうな、そうなればこの国の国防は危うい・・・分かるな織斑 千冬女史。』
IS委員会の日本支部の人間の一部がそう言うのを聞いて千冬は糞がと思っていた、
所詮は自身の力を隠れ蓑にして勢力を維持しようとする俗物かと考えている中千冬は
織斑一夏の・・・自身の弟の居場所が何処に居るのかと考えながらIS委員会の人間の事を聞いていて等々ある人間がこう答えた。
『取りあえずは織斑一夏は所在が分かり次第IS委員会が面倒見た方が良い、
IS学園ではまたもや襲撃者が来るかもしれないからね、それとだが彼の白式も我々が
預かる事としよう。データは重要だからな。』
「ま・・・待ってくれそれは重要な」
『これは既に決定事項だ織斑 千冬女史、君達IS学園にも各国からの様子見も兼ねて
待機中の各国の代表候補生の内第3世代所有者を向かわせる。信頼を取り戻したくバ
ちゃんと織斑一夏を見つけるんだ。』
良いねと言う言葉を聞いて織斑 千冬は・・・唯々俯くしかなかった。
そしてその余波はIS学園にも及んだ、織斑一夏の逃亡は生徒達を不安にさせて尚且つ
彼自身の評価を地の底に落とし込んだ。
其れだけではなくもしかしたら次に死ぬのは自分じゃないかと残った生徒の内
一般生徒は震えあがって辞めるかどうかを考えていた。
そんな中楯無は新たに来るであろう各国の代表候補生のリスト確認していた。
「一年生だけで4人と3機、三年生は2人と2機・・・ああもう面倒な事に
なりそうよねえ。然も・・・来年度の生徒の確保に加えて家からの命令・・・
これよねえ。」
楯無はそう言って更識家からの命令書を読んで・・・こう呟いた。
「全く本当に・・・嫌になるわよね本等に・・・。」
そう呟くしかなかったのだ。
「こええよ・・・こええよ・・・こんなのねえよ・・・・。」
織斑一夏はそう呟きながら・・・小さな港から程よく離れた山の中で震えていた。
短かったですが第8巻が終わって第9巻に入ります。