シンフォギア世界にバーチャロイド(ライデン)が参戦したようです   作:とおりすがりのふに族団長

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第十三話 新機能披露と迷い猫への対応

当然、弦十郎さんや二課で共有された資料から『雪音クリス』の情報は伝わっていたが、原作の映像入りで記憶が蘇ると認識が変わる。

立花や風鳴と比較して彼女の境遇がキツいせいもあってか唐突に湧き上がる感情をどう表現したら良い物か・・・

そんな俺の心情など知る由もない彼女は地上・空中から襲い来るノイズの群れを弓矢・ガトリング・ミサイルで薙ぎ払う。

「あたしはこの通りさ。あんたは『町のヒーロー』らしく街の連中でも護ってな!」

そんな風に毒づいて戦闘を継続する。あの日から拠点を失ってノイズに襲われ続けていると考えると、賞賛すべき動きに思えるが・・・。

「疲れてる中で怒りを支えに戦うから簡単なトラップに引っかかる。」

空中から急降下してくる鳥型ノイズ。

1体に見せかけて実は2体重なった物が混じっている事に気付かず、撃破し損ねた一体が雪音クリスに迫る。

そのノイズを『ライデン』のしゃがみレーザーで焼き払う。威力が低い代わりに発動スピードが一番早い攻撃だ。

『ひとまず今ので終わりみたいだけど、君はまだ独りで戦う気?』

「当ったり前だ。それとも無理矢理あたしを連れて行くつもりか?」

『そのつもりなら後ろから撃ってるよ・・・ちょっと待ってね』

看板と右手で『ストップ』のしぐさをして商店街の方を見やる。10秒ほど経った所でアーケードを走り抜けて来る物体が視界に入る。

「なんだありゃ!?ちっこい『ライデン?』」

『メオラとの戦いで得た新機能『ミニライデン』だ』

原作開始前にディスクが勝手にやっていた俺のコピーとは違い、俺自身の意思で操作・もしくは簡単な命令の自動実行が可能な全長20~50㎝程のリモートバーチャロイドである。

とはいえ本家みたいにフルサイズのバーチャロイド六体なんていうトンデモは出来ないからあれは『絶唱』だったのかねぇ・・・今となっては確かめようもない。

そして、この場に現れた『ミニライデン』の手には食料入ったコンビニ袋が握られており、雪音クリスの正面に立って袋を差し出す。

「どういうつもりだ?それ以前にこれ強盗じゃねーのか!?」

『安心しろ。セルフレジで決済済みだ。今日の戦いの報酬としてこれくらいは受け取って欲しい。』

「いいのかよ?このまま帰ったら上司に怒られるんじゃねーのか?」

『無理矢理連れ帰って来いって命令は受けてないからね。そんな事言う人でも無い。』

「そうかよ。じゃあな」

コンビニ袋を手に飛び去っていく雪音クリスを見送っていると『ミニライデン』がちょんちょんと俺を突っつく。

後ろを振り向くと今朝のノイズ騒動の調査の為に外に出ていたのか弦十郎さんの姿があった。

『あ、風鳴指令。俺の判断マズかったですかね?』

「いや、かまわんよ。確かに今連れ帰った所で逃げられるのがオチだろうよ。」

『とはいえ長く放ってもおけません。』

「勿論だ。俺もそこは考えて・・・」

弦十郎さんが言葉を止めたのと同時に俺も違和感に気付く。どっか遠くから歌が聞こえる。こりゃ立花だな。

その刹那、脳裏に蘇る小日向空中救出劇。

『指令、この話はまた後程』

「分かった、頼むぞ」

『ミニライデン』を吸収して川沿いから予測地点に先回りすると、上から小日向を抱えた立花が降りて来る。

「やっぱり着地地点が危なっかしい」

原作には申し訳ないがちょっと手を出さんわけには行かないな。

「change VR RAIDEN512D」

起動ワードを詠唱し、別タイプの『ライデン』を起動する。このライデンは攻撃力皆無な代わりに相手を捕らえる電磁ネットを装備している。

少し力を籠めれば、人間を受け止めるサイズのネットも作成できる。(実証済み)

立花も気付いたようで、俺が作ったネットめがけて落下してくる・・・が

『あ、バカがネットの土手に落ちやがった』

電磁ネットだから切れたりはしないけど反動でネットから放り出されて地面にゴロゴロする事になってしまった。原作よりは体痛くないだろうけど。

結局、原作同様二人で仲直りと自撮りやってる間暇だったので『立花響 着地×』って看板をこっそり二人の後ろ置いたら小日向が先に気付いて吹き出しやがった。

「未来なんで笑って・・・って慣れてないから仕方ないじゃないですか先生の意地悪ー!!」

ぶーぶー不服を申し立てる立花に訝し気な顔をする小日向。ああ、そういえば俺の事知らんのか。

『ドーモ、コヒナタ=サン。鏡音隼人です(`・ω・´)ゞ』

「アイエエエ!?カガミネセンセイナンデ!?」

驚いてる割にノリが良い。

二人を街中まで運び、弦十郎さん達と合流。小日向への身バレの件は上手くとりなして貰えそうとの事で何より。

解散になった所で立花が俺に声を掛けて来た。

「先生、さっきクリスちゃんと一緒に戦ったんですよね。」

「あぁ、コンビニだが食料も渡したから今日飢える事はないだろ」

「よかったー。でも・・・」

「あー、暗い顔するな。俺も弦十郎さんも、あの子の事は考えてるよ。」

「それは分かってるんですけど・・・何とか一緒に居る時間を増やせたらなぁ。そしたら絶対分かり合えると思うんです」

立花らしいポジティブな意見だとは思うが・・・いや、待てよ。『救う』とか『信頼を得る』とかいう俺達が考えてる目標よりは『一緒に居る時間を増やす』ってのはハードルが低くて実現可能かもしれない。

「よし、決めた。立花の意見を採用する!」

「え!?急に何ですか?」

「お前らと雪音クリスの時間を増やすんだよ。それ以外の目標は後回しだ。」

そう立花に言って走り出す。そうと決まれば急がねば。やることが山ほどある。

「ちょっと先生。どうするつもりなんですか?無理やり暴力で連れてきちゃダメですよー-!」

人聞きの悪いこと言いやがって。こちとら社会人かつ教師ですよ。もっとスマートな方法だっての。

なお全て終わった後、本人に俺の策がアウトかセーフか伺った所、「アウト寄りのセウトだ!!」という新しい日本語での返答が帰って来た。




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