シンフォギア世界にバーチャロイド(ライデン)が参戦したようです   作:とおりすがりのふに族団長

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第三十三話 響:VS 『真空近接』

~二課仮設本部 ブリッジ ~

ブリッジのモニターに映し出されるのは昨日行われた模擬戦の映像。それをシンフォギア奏者3人と司令官である風鳴弦十郎が見上げている。

「まぁ、何と言うか・・・見事に予想通りの展開になったな」

「ううぅ面目無いです」

「しかも『ハッター軍曹』が出てきて暫くはサービスタイムで映画と同じ動きしてるからって調子に乗ってその動きに乗っかる始末」

「映画と同じ三角飛び蹴り決めた時とか完全に『真空近接』の存在忘れてたよな。ここで全力右ストレート打ってれば勝ったんじゃねーか?」

「あぅあぅあぅ、皆さまの言う通りです。油断した私が悪いんですぅぅ!!」

弦十郎、翼、クリスの三人に次々と痛い所を指摘されて膝から崩れ落ちる響。

「せっかく近接に誘い込めると思ったのに『ハッター軍曹』出て来るなんて考えて無かったよ~」

「そもそも映画を知られてた時点で誘えていない件について」

「お前が口先大魔王の隼人を挑発するのに無理があるんだよ。真っ直ぐ突っ込んでいった方がまだ勝率高いぞー」

「『口先大魔王』とは手厳しいが、クリス君の意見が一理ある。俺の策を授けてやるからトレーニングルームで特訓だ!」

「はい、師匠!!ありがとうございます。」

~当日夜 VR戦闘空間 闘技場~

『連日挑戦とはいい度胸だ!!今日も貴様を粉砕する・・・ぞっ!!』

リング中央に陣取るは『ハッター軍曹』(いや、鏡音隼人ですが)。早くもトンファーを振り回して真空近接を連打する気満々をアピールしている。

なんか夕方に新しい二課仮設本部の食堂をチェックに行った時に弦十郎さんから「今日の『模擬戦』は気を引き締めてかかった方が良いぞ」なんて言ってたから昨日よりはマシな策があるのかな?

「今日こそはその『真空近接』を破って勝たせてもらいます」

地面(というか石畳のリング)を力強く踏み抜いて亀裂を作りながら気合を見せる響。

「頼んだぞ立花!今日こそお前の拳を叩き込んでやれ!!」

「ま、負けたらすぐにアタシらが敵とってやるから訓練通り、気楽にやれよ!」

激励を済ませると飛び上がってギャラリー席の小日向の元に向かう二人。

「うん!二人共ありがとう。絶対に勝ちます!行くぞハッター軍曹ぉぉぉ!!」

「何するものぞ!!シンフォギアァァ!!」

『Coliseum Get Ready』

試合序盤から前日とは違うトンファーと回転蹴りの連打が響を襲う。

「『真空近接』を抜きにしてもやっぱり隼人さんは射撃だけじゃなくて格闘も速くて鋭い。しかもまだ本気じゃない!」

「当ったり前だ!俺のてっぺんはまだまだこんなもんじゃねーぞ!!」

「うぉーい!!よりにもよって人の黒歴史セリフをパクッてんじゃねー!!」

ギャラリー席からクリスちゃんの文句が聞こえるけど当然無視して格闘戦は続く。

「そらそらそら!!策が無いなら今日も『トンファーキック』で終わらせるぞ!!」

打撃のスピードを上げて追い込んだ上で、真っすぐ下がるしか無くなった所にトンファーキックを叩き込む!

「フィニーーーシュッ!!ってあれ?」

なにやら硬い物に防がれている感触に蹴ってる場所を目視すると・・・

「盾!?」

『いや、剣だぁぁぁ!!』

響とギャラリー席からの翼の声がハモる!!地面の亀裂から取り出した翼のアームド・ギアを盾に俺の渾身のトンファーキックを防いでいる。

「ルール④:ステージ内のオブジェクトは利用可能ぉぉ!!!」

ルールを叫んで自分の正当性を主張してキックを受けきる。

「試合前に地面に亀裂入れてたのとギャラリーの二人がシンフォギア纏ってたのはこの為か!?だがもう、お前を護るものは無いぞ!!」

役目を終えた剣が消えるのと同時にトンファーで止めを刺すべく突進する。が、響はさらに亀裂の中に手を伸ばす。

「クリスちゃんのライフル銃だとぉぉ!?」

「私は銃をぶん投げるぅぅ!!!」

小さいモーションで力強く投げられたライフル銃をとっさに回避する・・・が、当然そこには

「これで!終わりだぁぁ!!!」

久々に響の最大威力の右ストレートを喰らって、空中の電光掲示板と電子が響の勝利を告げる。

「やれやれ、完璧にやられたな」

ゲームオーバーからリスタートしてハッターから鏡音隼人に戻って感想を呟く。響もギアを解除してこっちに歩いてくる。

「いや~、タイマンで勝ちたいって話だったのに、途中から全然方向性変わっちゃって済みません」

「べつに、ルール内で相手の意表を突いて自分の最大火力をぶつける。何時も俺がやってることだろ?」

「えへへ、何時か純粋なタイマンでも互角になって見せますね!」

「ノイズから逃げ回る事しか出来なかった奴が・・・随分強くなったもんだ。ま、しばらくは簡単に負ける気は無いけど頑張れよ」

そう言って右手を差し出す。

「はい、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします!」

明るい笑顔と返事で俺の手を握り返してくる。その後の模擬戦は、いずれもクリーンで爽やかな内容となった。




次回「クリス:2回生特進クラスの日常」
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