ありふれない不適合者が世界最強   作:シオウ

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すみません。遅刻しました。

これにて第一章完結

ひとまず連載はここで一端止めますが、もし気に入っていただけたのならお気に入り登録と高評価よろしくお願いします。



9話 魔王と新たな旅立ち

 オルクス大迷宮二百階層にて出現したヒュドラを撃退した後、俺とアレーティアは最奥の扉の中に入る。

 

「ここが、反逆者の部屋……」

 

 部屋に入ってまず目についたのは太陽。

 

 もちろんここは地下迷宮であり本物であるはずがないが、頭上には円錐状の物体が天井高く浮いており、その底面に温かみを感じる光を部屋いっぱいに降り注いでいる輝く球体が浮いていた。

 

「ほう……小規模ではあるが核融合反応を魔法で再現しているのか、夜の時間になれば炉心の冷却のために月の形状へと変化する……すばらしいな、賞賛に値する」

 

 核融合技術は科学世界地球において、未だに実現していない技術のひとつだ。そういう現代科学で再現できない現象こそ、魔法の真骨頂と言えるのだろうが、当然それを再現するのは難しいことが多い。それにも関わらずこうして複数の魔法が複雑に作用し合い、科学を超える魔法を維持しているのは製作者の魔法技術が相当高いゆえだというのがわかる。

 

 このサイズでは国を賄う発電機として使用できるレベルではないので地球での実用性は乏しいが、この部屋に植えられている植物達の光合成に必要な光は十分確保できているようで、地上に生えるような魔物化していない植物が光を浴びて生き生きとしていた。

 

 部屋の奥には大迷宮の清浄な地下水が流れる滝があり、そこから部屋の中央を流れる川に繋がっていた。そこには地上の魚が複数種類泳いでおり、穀物を育てるための畑も存在していることから、少人数で過ごすのであれば、長い期間この部屋で過ごすことは可能だろう。

 

「どうやら反逆者とやらは、ここを籠城するための部屋として作ったのであろうな」

 

 何から隠れなければならなかったのか。およそ見当が付いてきてはいるが、それはここをしらべれば明らかになるであろう。

 

「アノス、どこから調べる?」

「当然、居住区からだ」

 

 そして部屋の奥には屋敷が立っていた。俺とアレーティアは共に屋敷の中に入り、順番に調べていく。

 

 途中封印がかかった部屋を見かけたが、今は後回しにし探索を続ける。そして三階の一番奥にこの住処の主の部屋に行きついた。

 

 部屋の中央には大規模な魔法陣が敷かれており、その奥にはこの部屋の主だったものが鎮座していた。

 

「……怪しい……どうする?」

 

 アレーティアは白骨を怪しんでいるようだが、俺はまず部屋の魔法陣を魔眼で診る。

 

「ここで一番複雑な魔法はこれだな。破壊や改ざん防止の魔法が幾重にも張り巡らされているが、どうやら攻撃するものではないらしい」

 

 俺はそのまま魔法陣の中央に立ってみると頭の中に侵入する気配を感じたので、すかさず魔法陣からの干渉を遮断する。

 

「何も起こらない?」

「ふむ、頭の中を覗こうとしてきたようなのでな。干渉を遮断したのだが、これでは意味がわからんな」

「私が試してもいい?」

「危険はないが、頭の中を覗かれる。少々不快感があるかもしれんぞ」

「平気……何かあったらお願い」

 

 今度はアレーティアが魔法陣に乗る。最初アレーティアは頭の中に侵入される違和感に顔を歪めていたが、それも一瞬で終わり、部屋の中が光で満たされる。

 

『試練を乗り越えよくたどり着いた。私の名はオスカー・オルクス。この迷宮を創った者だ。反逆者と言えばわかるかな?』

 

「どうやらこの部屋の主のメッセージらしいな」

 

 オスカー・オルクスが語る話は、この世界の歪な構造の話だった。

 

 俺が予想したように、この世界は神エヒトによって支配されており、エヒトの狂った望みによって多種多様の種族が長き戦争を強制的に続けさせられているのだという。

 

 オスカー・オルクスとその六人の仲間は神代魔法の継承者であり、神の真実を知り、悪しき神を討とうとした。だが力及ばず仲間は散り散りになった後、大迷宮を作り、そこで自分達の意思を継いでくれるものが現れることを待つことにしたらしい。

 

『君が何者で何の目的でここにたどり着いたのかはわからない。君に神殺しを強要するつもりもない。ただ、知っておいて欲しかった。我々が何のために立ち上がったのか。……君に私の力を授ける。どのように使うも君の自由だ。だが、願わくば悪しき心を満たすためには振るわないで欲しい。話は以上だ。聞いてくれてありがとう。君のこれからが自由な意志の下にあらんことを』

「あう……」

 

 メッセージが終わるとアレーティアに向けて再び魔法の干渉が始まった。どうやら今度は与えるための魔法らしい。ほどなく魔法は終了し、魔法陣の光が収まった。

 

「力を与えるとのことだが、どうだ?」

「頭の中に魔法の情報が刻まれたみたい。魔法を鉱物に付加して、特殊な性質を持った鉱物を生成出来る、生成魔法という神代魔法」

 

 どうやらアレーティアに刻まれた魔法は古の時代に失われた七つの神代魔法のひとつ、それも生成魔法らしい。

 

「アノスも乗れば神代魔法を得られる」

「必要ない。既に使えるのでな」

 

 以前ハジメがアーティファクトを作れるようにするために作った魔法が、偶然にも生成魔法なのだ。今更俺に必要だとは思わない。

 

「それで……どうする?」

 

 アレーティアが先ほどのオスカーの話を聞いてどうするか聞いてくるが、それはむしろ俺のセリフだ。

 

「特にどうもせんな。俺は元々この世界から見れば部外者だ。解放者とやらも異世界の住人にまで己の意思を託すことを想定していたとは思えぬ。そういう意味でいうなら、むしろこの世界の住人であるアレーティアがどうしたいかの方が重要であろう」

 

 俺は本来この世界に関わりのない人間なのだ。もちろん迫りくる火の粉は払うが、この世界のことはこの世界の住人がどうにかするのが筋であろう。

 

 アレーティアは俺の言葉を聞くと自分の思いと向き合い、やがて答えを出した。

 

「正直わからない。私はまだ知らないことが多いし、反逆者と言われた彼らの言葉を鵜呑みにするのは難しい。けど……私の生きた時代も世界中の国が戦争してたのは確かだし、私の国も戦乱に巻き込まれた。だからあの時代の悲劇の原因が、この世界の神にあるのなら……無視はしたくない」

 

 アレーティアはかつて自分が治めた国やその時代のことを思い出しているのだろう。その感情は俺も理解できるものだ。俺も数多の因果が絡み合って終わらない戦争を終わらせるために大魔法を使ったのだからな。

 

「では世界中にあるという大迷宮を渡り歩くというのも悪くないな」

「いいの?」

「元々地球に帰るための手段は手に入れる必要があった。この世界の魔法を知ることで近道ができるなら儲けものだ」

 

 新しい魔法を作るというのは中々難しいものだ。だからこの世界独自の魔法を俺が学べば、異世界を渡る魔法を作るヒントになるかもしれぬ。俺はあまり焦ってはいないが、クラスメイト達も長時間この世界に拘束されれば、日常に戻るのにも支障が出てこよう。それにあまり父さん母さんを心配させるわけにもいかぬしな。

 

 

 その後、流石の俺も死んでから時間が経ちすぎて蘇生できないオスカーの遺体を丁重に埋葬した後、この住処を新たな拠点として生活を始めて早数日、流石に無視できない問題に直面した。

 

「…………ごめんなさい」

 

 アレーティアがバツが悪そうな顔をしながら謝る。

 

 問題とは他でもない。アレーティアについてだ。

 

 最後の魔物との戦いで自分の運命と戦うと決意したアレーティアだが、一念発起しただけで心的外傷(トラウマ)がどうにかなるのであれば、精神科医など必要ない。

 

 未だにアレーティアは俺から離れることができない。試しに少しだけアレーティアの視界から消えてみたが、それだけでも全身の震えや呼吸の乱れ、発汗、顔色が悪くなるなどの症状が現れる。本人もなんとかしようと思っているのだが、中々上手くいかない。

 

 怪我なら容易く治せるし、まだこの世界では試していないが、俺なら死んでいても蘇生する手段がある。だが心の病だけは俺でも容易に治すことができないのだ。

 

 とはいえこのままではいけない。アレーティアは俺から離れられないのに、俺以外の人に会うのが怖いとあっては、俺はこの大迷宮から動くことができぬ。

 

 だからこそまず試してみるのは……

 

「やはり誰かここに呼ぶべきだな」

 

 俺以外に会うのが怖いというのは、裏切られたことを端に発する人間不信が原因だ。ならばその解決方法は徐々に人に慣れていくほかあるまい。

 

 そこで俺は誰をここに呼ぶべきか考える。

 

 まず思い浮かんだのは雫。基本的に誰からも好かれ、特に一部の女子生徒からはお姉様などと慕われている雫だ。アレーティアが吸血鬼だからと言って物怖じする人物でもないし、一見安牌に見えるのだが、一方的に雫にここに残る旨を通信で伝えて以来、どうも機嫌がよくないようだ。

 

 それに何故かはわからぬが、俺が女子生徒を紹介したりすると途端に機嫌を悪くすることがある。もし今回もそうであったとしたら初見でアレーティアに威圧的な態度を示すかもしれぬ。だから俺は一先ず雫の召喚を却下する。

 

 それから俺は次々とクラスメイトの顔を思い浮かべていった。

 

 香織……基本的に穏やかな性格をしているが、暴走機関車的な側面がどう作用するかわからぬ、却下。

 

 鈴……クラスのムードメーカではあるが、少々おやじ趣味を持っている傾向がある。滅多にみられない優れた容姿を持っているアレーティアを見て暴走するかもしれない、却下。

 

 恵里……表面は穏やかだが、腹黒い裏の顔がある、却下。

 

 一旦思考を女子から男子に切り替える。

 

 光輝……基本的に良い奴ではあるが、人間不信を治すための最初の一人目として向いているとは言い難い、却下。

 

 龍太郎……見た目が威圧的すぎるし、細かい機敏ができるとは思えぬ、却下。

 

 浩介……一見安牌に見えるが、浩介は今忙しい。たまに連絡をしているが、少々疲れ気味かもしれぬ、却下。

 

 

 そしてしばらく脳内で選考を続け、最終的に俺が選んだのは……

 

 

 

「それでアノス。説明も無しにいきなり拉致されたわけなんだけど……ここは一体どこなのさ?」

 

 

 自身の工房に引き籠って錬成作業をしていたところを一瞬で拉致してきたハジメだった。

 

 

 ハジメは性格的にも大人しいし、見た目も人畜無害を絵に描いたような男だ。それにこう言っては何だがコミュニケーション能力に長けているとは言えず、いわばコミュニケーション初心者同士気が合うのではないかと思ったわけだ。

 

「というか本当にここどこ? なんか周りに漂っている魔力から普通の場所じゃない感満載なんだけど……」

 

 ハジメが周囲を魔眼で見ながらそう答える。よくわからないものがあればまずは魔眼を使えという教えは、鑑定を頻発するハジメにも根付いているようで何よりだ。

 

「ここがどこかと言われれば、オルクス大迷宮二百階層の最深部だ」

「ダンジョンの最深部!? 八重樫さんから百五十階層をソロで攻略してるって聞いてたけどもう全クリしたの!? 僕達はようやく六十五階層を突破したのに……」

 

 俺も<遠隔透視(リムネト)*1にて確認してはいたが、光輝達は少し前に人類最高到達地点である六十五階層に到達し、そこのボスであるベヒモスを突破した。現在は人族にとって完全に未知のエリアであるオルクス大迷宮六十五階層以降を探索しながら攻略している。

 

「お前を呼んだのは他でもない。お前に会ってほしい人がいてな」

 

 そこで俺はあらかじめアレーティアのことをハジメに伝える。

 

 百五十階層地点で三百年封印されていた吸血鬼の女の子であること。

 

 三百年前に信じていた人に裏切られ、光が一切差さない暗闇に閉じ込められたせいで心に深い傷を負っていること。

 

 俺を頼りにしてはいるが、それではいつまで経っても俺が動けないので少しずつ人に慣らしていこうと考えたこと。

 

 ハジメはアレーティアの事情を聞いたことで真剣な顔になり、相槌を打ちながら話を聞いてくれた。

 

「事情はわかったよ。それで……そのアレーティアって子はどこに?」

「あそこの柱の影に隠れている。と言う訳だアレーティアよ。そこから出てくるがいい」

 

 俺が声を発すると、遠くで俺とハジメの会話を聞いていたアレーティアが恐る恐る柱から顔を出す。

 

 ハジメとアレーティアの目が合うとアレーティアの容姿を見たハジメが思わず顔を赤くした。

 

「か、かわいい。それに……長い時を生きた金髪赤目のロリ吸血鬼なんて……実在したんだ……」

 

 色々な意味で感動しているハジメに反して、アレーティアはハジメを警戒してさっと顔を隠してしまう。

 

「ああ、ごめん。えーと、アレーティアさん? 僕は、ハジメ……南雲ハジメ。その……アノスの仲間で、天職は錬成師。特技は錬成全般です」

 

 アレーティアの容姿を見てなにやら緊張し始めたのか、ハジメがまるで初めてお見合いに挑む男のような挨拶をし始める。

 

「………………私はアレーティア」

「ああ、うん。それで、僕はその……アノスから君と仲良くしてほしいと言われて、えーと……」

「………………」

「そ、その~~」

 

 しどろもどろになるハジメとジト目でハジメを無言で観察するアレーティア。見事にコミュ障同士の気まずい空間が出来上がってしまった。ある意味狙い通りの状況とはいえ、このままでは一向に前に進まない。

 

 仕方がないので俺はハジメをここに呼んだもうひとつの目的を先に果たすことにする。

 

「ここで無言で見つめ合っても仕方なかろう。だからお前を呼んだもう一つの目的から先に果たすぞ。ハジメとアレーティアはついてこい」

 

 気まずい空間から抜け出したかったハジメは助かったとばかりに安堵して、アレーティアは俺の横に引っ付いて歩く。

 

 俺が目指したところはこの場所の主であるオスカー・オルクスの工房だ。

 

「どうやらここの主であったオスカーは相当腕の立つ錬成師だったらしくてな。この部屋にはオスカーが残したアーティファクトや機材。多種多様の素材やオスカーの研究ノートなどが残されている」

「これは……すごい!」

 

 この部屋に入ったハジメは先ほどとは違い、テンションが上がり出す。

 

「この鉱石……地上にあったものとは品質が全然違う。それにこの機材はより高度で精密な錬成をするために使うもので……うわぁ、各種魔法を付与した魔石まである!」

「この部屋を見つけたのがお前を呼んだもうひとつの理由だ。ここでならより精度の高い錬成が可能になるだろう。それに……ここでなら教会の用意した工房ではできぬ研究も可能だ」

「それは……正直助かるね」

 

 アーティファクトの錬成という成果を上げたハジメは教会と王国が用意した専用の錬成工房を手に入れたが、当然その工房はタダで使わせてもらっているわけではない。

 

 ハジメには工房と共に王国から少なくない予算を受け取っている以上、研究成果を定期的に報告する義務が発生しているし、工房が教会によって用意されたということで監視などもついていることが確認されている。

 

 監視などいくらでも誤魔化すことはできるが、定期的に監査に来るのであっては、教会や王国に渡したくない技術の研究はいつまで経っても進められない。

 

「後ほどここの錬成工房にお前が自由に出入りするための魔法具を渡す。お前の魔力に反応して起動するようにしておけば、教会の者達は入ってはこれまい」

 

 その点、ここでならハジメはいくらでも自由に研究に没頭することができる。転移用の魔法具は俺が念入りに作れば悪用されない上にここはオルクス大迷宮最深部。真っ当にここまで来れるものがいないので守りは鉄壁だ。

 

「そうだな。試しに今ハジメが取りかかっている研究を見せてみよ」

「いや、急に言われても開発中だったアーティファクトは全部工房に置きっぱなしなんだけど」

「む。それもそうか」

 

 アレーティアの発作が起きないようにほぼ一瞬でハジメをここに連れてきたからな。

 

 仕方がないので俺が再びハジメの工房に赴き、アーティファクトを取ってきた。ついでに今後はこれに入れて保管すればいいと、オスカーの遺体が持っていた空間収納のアーティファクトも渡しておく。

 

「今僕が研究しているのは、騎士団や魔導士団の人達が使う用のアーティファクトなんだけど……」

 

 ハジメが今取り扱っているアーティファクトは、地球のファンタジーに出てくるようなわかりやすい杖や剣などの形をしていた。

 

「ふむ……いざ作ってはみたが、実機での動作実験が出来なくて止まっているというところか」

「そうなんだよね。理論上、上手くいくはずなんだけど実際使ってみると思った通り動かないことなんてしょっちゅうだし。それに僕だと魔法適性が乏しいからほとんどのアーティファクトが自分で使えないんだよ。今更だけど自分で作ったアーティファクトを自分で使えないって……」

 

 落ち込むハジメだが俺が期待していた状況はこれだ。

 

「そこでアレーティアにはここにいる間、ハジメのサポートをしてもらいたい」

「サポート……アーティファクトを使えばいいの?」

 

 ハジメに対して警戒していたアレーティアだが、ハジメが作ったというアーティファクトに対しては、大変興味深そうに見ていた。

 

「ハジメ……アレーティアは全属性に適性があるからいちいち魔法適性のある魔導士を呼ばなくてもよくなるぞ。それにアレーティアの魔法の資質とセンスは地上の魔導士より遥かに優れている。この世界の魔法のことなら俺よりも詳しいし、魔力操作も使える。研究の協力者としてはうってつけの人材だ」

「全属性適性に魔力操作の組み合わせってマジで……じゃ、じゃあまずこれ使ってみてくれるかな?」

「ん……」

 

 ハジメが杖型アーティファクトを渡すとアレーティアは素直に受け取る。

 

「上手くいけば炎属性中級魔法までの魔法の補助と強化を行ってくれるはず」

「わかった」

 

 アレーティアがこの工房に用意されていた魔法実験室に移動する。

 

「〝螺炎〟」

 

 アレーティアの魔法が発動し、用意されていた的に炎の渦が命中する。

 

「よし、どうやら上手くいったみたいだ」

「…………ハジメ、でいい?」

 

 ハジメは満足そうだが、どうやらアレーティアには不満があるらしい。初めてハジメに直接話しかける。

 

「何か気になるところがあるの? アレーティアさん」

「アレーティアでいい。アーティファクト自体は魔力の流れもスムーズだし、しっかり魔力が上乗せされてとてもいい物だと思う。けど肝心の使われている魔法式が下手くそ。私ならもっと効率のいい術式が作れる」

「そうか……これでも王国でも指折りの魔導士に提供してもらった術式だったんだけどなぁ……ならこっちは……」

 

 どうやら上手くいったみたいだな。

 

 二人とも人付き合いが苦手だが、ハジメは錬成が、アレーティアは魔法全般が好きだという共通点がある。そこを上手く利用すれば自然と会話できるようになると思ったが思惑通りに進んだようだ。

 

 この調子で人に慣れていけば、俺がいなくてもアレーティアは自由に活動できるようになるだろう。

 

 

 ***

 

 

 それから俺は地上と地下を行き来する日々を送った。

 

 やっと帰ってきた俺に対する雫の文句を聞きつつ、オルクス大迷宮の攻略のアドバイスと同時にクラスメイトの訓練を実施。

 

 未知の領域を攻略するということでメルド達が付いてこれなくなったことと俺の不在の中でもオルクス大迷宮を攻略できるようになってきたことで、ようやくある程度自分の力に対して自信が付き始めてきた。

 

 前線組以外の他のクラスメイト達も、己の特技を活かし、この世界での確固たる立場を確立し始めたものも増え、俺が口出しする機会も少なくなっている。

 

 

 オルクス大迷宮最深部組は最初は俺とハジメという状況から、期間を開けつつ徐々に人数を増やしていった。

 

「あなたがアレーティアさんね。私は八重樫雫。アノスの幼馴染で……魔王アノスの第一の配下よ。よろしくね」

「幼馴染…………配下…………それに……」

 

 ハジメの次に連れてきた雫に対して、最初は委縮していると思っていたアレーティアだが、雫の言葉に反応した上で、親の仇のように雫の巨乳を凝視し始めた。

 

「……私はアレーティア。よろしく……」

 

 どんな葛藤があったかはわからぬが、アレーティアは雫を受け入れた。

 

 後でアレーティアに胸は大きい方が好きかと聞かれたので、大きいに越したことはないと答えたらショックを受けていたのが少々気になったが、大きな問題はなかったと言えよう。

 

 それからアレーティアに直接会った香織に、自分の知らないところでハジメとアレーティアを二人っきりにしたことについて文句を言われたり、鈴がアレーティアの容姿に興奮して中のおやじが出てきそうになった時には猫かぶりモードの恵里と抑えたりした。

 

 それから女子生徒をあらかた最深部に呼んだ後は、男子を順番に呼んだ。

 

 その頃になるとアレーティアもある程度人に慣れてきたようで、クラスメイト達とは徐々に会話もできるようになってきた。

 

 そしてクラスメイトの訓練とアレーティアの社会復帰のためのリハビリを行って二ヵ月が経過したころ、俺はこの世界に召喚された者達全員をオルクス大迷宮最深部にまで招集したのだ。

 

 

 ***

 

「さて、お前達にここに来てもらったのは他でもない。これからの俺達について話をするためだ」

 

 俺の横に立っているアレーティアを含むクラスメイト達は俺の言葉に真剣に耳を傾ける。

 

 その顔つきはこの世界に呼ばれた時とは全く違う。練度と向き不向きはあるが、各々最低限の自衛ができるようになっていた。

 

 だがそれだけではない。

 

 この世界の成人年齢は日本よりも低い。ここにいる全員トータスでは大人扱いだ。

 

 そんな中、己の特技を磨き、自分にできることはないかを考え、行動することで他クラスの同級生より一足先に大人の世界に踏み込んでいる。

 

 まだ三か月ほどでしかないが、その経験は地球に帰ってからも役に立つであろう。

 

 そんなクラスメイト達に向けて、俺は語る。

 

「ここにいるものはこの世界の真実についてすでに知っている者達だ。だからこそ、教会の言う通りに動いても地球に帰還できる可能性が低いことはわかるはずだ」

「そうだ……俺達、あのジジイに騙されてたんだ」

「なにがエヒト様だよ。とんだ邪神じゃないか」

 

 クラスメイトの中で文句が飛び出すが、クラスメイトはもう少しで神の遊戯の駒として何も知らずに戦争に参加していたかもしれないのだ。そのことを理解すれば神に対し怒りを向けるのも当然だ。

 

「そう、神の思惑に乗っていては俺達は永遠に元の世界には帰れぬ。だからこそ、まず俺達がやるべきことはこの世界を飛び出す方法を知ること。そして……」

 

 そしてこのタイミングで光輝が威勢よく次の言葉を引き継ぐ。

 

「次にやることはこの世界の民を苦しめる神を倒すことだ。今も大勢の人が神の都合で苦しめられている。俺はそれを知って見過ごすことはできない。俺達が故郷に帰るのは、神を倒した後だ!」

 

 この世界に来て、この世界の住人に触れあって、光輝はこの世界を救いたいという思いが余計に強くなったようだ。一部この世界を長年支配する神と戦うという光輝の言葉に難色を示した者もいるが、俺個人としては神の妨害はあると考えているのでどちらかといえば光輝寄りの考えだ。

 

 だが、その二つを成し遂げるために必要なものがある。

 

「帰る方法にしろ、神を倒す方法にしろ、必要なのは神代魔法なのよね」

 

 雫の言う通り、神代魔法こそが問題を解決する手掛かりなのだろう。

 

 俺も二ヵ月の間に、世界の壁を超えられる魔法が作れないか試行錯誤してきたが上手くいっているとは言えない。俺が思うに、この世界から出るためには、やはりこの世界の秩序に則った魔法が必要なのだろう。この世界の秩序を知るためには、やはり神代魔法について知ることが一番の近道だ。

 

「そうだ。だからこそ、世界中に散らばる神代魔法の探索は主に俺とアレーティアが行う」

 

 俺とアレーティアが世界を巡り、大迷宮を攻略する。事前に決めていたことではあるが、光輝は不満があるようだった。

 

「アノス、やっぱり俺も付いていきたい。この世界を救うためには神代魔法が必要だ。そのためには大迷宮を攻略しなくてはならない。だから……」

「それはできぬ。魔王として力はあるが、内心嫌厭されている俺と違ってお前は勇者だ。この世界の人類代表に選ばれるであろうお前が自由に動けるわけあるまい」

「それは……でも……」

「案ずるな。俺が一度行った場所なら自由に行き来できることは知っていよう。大迷宮の場所がわかれば、お前達にも声をかけてやる」

「……わかった」

「それにだ。お前達にはお前達にしかできぬことがある」

 

 この世界でやることの三つ目。それは俺が到底許容できないものだ。

 

「俺達がやるべきことの最後のひとつは戦争を起こさせないことだ。これから先魔人族との衝突の機会が増えるかもしれないが、戦争を行っても喜ぶのは高みで見物している神だけだと心得よ。俺はこの先、神を喜ばせるつもりは一切ない」

 

 戦争は悲惨だ。そのことを俺はよく知っている。日本という平和な国を知ってからその気持ちは余計に高まっている。世界から全ての争いを無くせとは言わない。だが、神を名乗る者だけが笑い、民はなにも得ることなく悲劇だけが積み上がっていく戦争など論外だ。

 

「だったらやっぱり神の真実をみんなに話すべきなんじゃないか。少なくともメルドさんなら信じてくれるはずだ!」

「それは駄目よ光輝。この世界の人達はほとんどが神エヒトを信仰しているのよ。私達が言っても信じてくれないわ。それに仮にメルドさんが信じてくれてもメルドさんにも立場がある。そう簡単に行動できないわ」

「そうだ。この世界の神を信じ切っている民の意識を変えるのは容易ではない。だからこそ、光輝。お前はこの世界の人々の信頼を得よ」

「信頼?」

「お前達が活躍すればするほど、お前達の信頼が高まる。信頼が高まればお前達の発言力も高まるからな。お前は地球にいた頃と同様に、これからも人助けに邁進すればよい」

「それは……もちろんだ!」

 

 人助けは光輝の特技だ。いささか詰めが甘い部分があるが、これまで通り俺が陰でそれを補ってやれば自然と光輝の名声は高まっていくだろう。

 

「けど、アノス。私達の信頼が高まっても教会にいいように利用されるんじゃ意味ないんじゃないかしら」

「そうだな。勇者を筆頭に神の使徒が躍進すれば、それはそのまま教会の威光に繋がってしまうであろう。だがな雫。もし、この世界に教会以上の信仰を集める者がいれば話は変わってくる」

 

 神の使徒が教会の名の下に動いていては意味がない。だがもし、勇者を筆頭とする神の使徒が教会ではなく別の意志の下で動いているとしたら、民達の信仰は教会からその人物の下に移り変わる。

 

「それができる者は俺達の中でただ一人。この中で唯一の大人であり、俺達”生徒”を導く立場にある者。つまり愛子……お前だ」

「へっ…………え、えええええええええ~~~~!」

 

 この世界に来た中で唯一成人し、俺達を保護する立場にある大人。畑山愛子は俺の言葉に動揺の意思を示す。

 

「ど、どどどどどういうことですか、アノス君!?」

「愛子の天職は”作農師”。この世界の食糧事情を一変させる力があることは既に実感できていよう。そしていつの世も、例え異世界であろうとも、食糧事情を制したものが世界を制するのだ」

 

 怨恨は戦争が継続する理由であって始まりにはなりにくい。古今東西多くの戦争の始まりは、食料の奪い合いから起きるもの。自国だけでは国民が食べて行けないから、実りが豊かな土地を侵略するために戦争が起こる。だが戦争が泥沼化すると、土地の荒廃により食糧事情は益々悪くなるという悪循環に陥る。

 

 愛子の技能はその食料事情を一変させる力があるものだ。だからこそ、この世界に来た直後からハジメと同じ非戦闘職でありながら、例外扱いされて重宝されている。

 

 毎日食うものにも困るような生活をしている者達にとって、愛子はまさに救いの女神となるだろう。信仰では腹は膨れないが、腹を膨らましてくれたものにこそ真の信仰は集まる。

 

「ふむ、名付けるとしたら『畑山愛子、豊穣の女神大作戦』と言ったところか」

「~~~~~~~~ッッ!!」

 

 顔を真っ赤にしながら抗議したそうな愛子を他所に、俺は光輝達の役割を纏める。

 

「光輝達はこのまま教会の期待に応え続け、人類の希望として名声と信頼を得る。そしてそのままでは教会に利用されるだけのところを、世界の食料事情を大きく変えた愛子が豊穣の女神として現れる。そして、神の使徒である光輝達は、豊穣の女神愛子の下で動いていたことを宣言した上で、愛子は自分達こそ真の神の代行者として名乗りを上げ、民に真実を語るのだ」

「そ、そんな重大なこと、私できませんよ!」

「なに、そう気負う必要はない。肝心なところは俺がやってやるから、愛子はただ神輿としてふんぞり返っていればよい」

 

 細かいところは俺が調整すればよい。愛子に担ってもらうのは信仰の正当性だけだ。

 

 だがそれだけでは教会は崩れないだろう。何しろ歴史が違うのだ。愛子に正当性があり、教会が信じるに値しないと民に知らしめるためには、それ相応の根拠を示さなければならない。

 

 そこで俺は一旦<思念通信(リークス)>に切り替える。

 

『だからこそ、浩介。お前が教会内部に潜入し、教会の闇を探れ。神がこの世界の戦争事情をコントロールしている以上、教会内部に必ず神と直接繋がる者がいるはずだ。お前は見つけるだけでよい。その者を俺が捕えれば、教会は落ちたも同然だ』

『了解……ただ、俺他にもやることがあると思うんだが、俺だけ重労働すぎないか?』

『む……そうだな。その辺りは何か解決策を考慮しよう』

 

 確かに浩介には他にも色々指示していたことを思い出す。何だかんだ言われた仕事はいつもこなす奴だが、後で倒れられても困る。何かフォローしてやらねばならない。

 

 話がまとまり、各々やるべきことを見出した者達に俺は最後に伝える。

 

「この中には神と戦うなど恐ろしいと思うもの。戦争や戦うことが怖いもの。地球に無事に帰れるか不安を抱く者もいよう。だがお前達が何ひとつ心配することはない。必ず上手くいくと約束しよう。なに、ここでの経験はちょっと長めの修学旅行くらいに思っておけばよいのだ」

「修学旅行ってあんたね。けど……アノスが言うとそう思えてくるから不思議よね」

 

 雫が呆れた表情を浮かべるものの、緊張は和らいだようだ。

 

「アノス様がいうなら絶対なんだよ」

「私、この世界でアノス様ファンクラブを拡大しようと思う」

「それいいね。さっそくアノス様の魅力をみんなに伝えないと……」

 

 一部他とは別の方向で盛り上がっているものもいるがそれは置いておき、俺は締めの一言でこの話を終わらせる。

 

「ではお前達。俺達はこれより、この世界を邁進する!」

 

 

 ***

 

 

「アノス……ここから出るの?」

「俺の<転移(ガトム)>は知っている場所が多いほど行ける場所が増える。だからこそここがどこに繋がっているのか知っておこうと思ってな」

 

 他の者達が元の場所に帰る中、俺はオルクス大迷宮の出口に繋がる魔法陣の向こう側に転移していた。

 

「真っ暗……」

「神の手から隠れるのだから当然だ。先へ進めば外へ出られるはずだ」

「じゃあ僕はここまでだね」

 

 ここにいるのは俺とアレーティアだけでなく、他のクラスメイト達とは違い、唯一オルクス大迷宮の工房で研究を続けるハジメだけが見送りに来ていた。

 

「ハジメ。お前の役目はこれからもアーティファクトの研究を続けることだ。お前が作るアーティファクトが仲間やこの世界の民の生存率を上げることになるかもしれぬからな」

「あはは、まあ僕なりに頑張ってみるよ。少しでもみんなに貢献できるようにさ」

 

 この二ヵ月でハジメの錬成技能は大幅に上昇した。魔力が上昇し、できることも増え、もはや錬成の腕は王都の錬成師とは比べ物にならない。とはいえハジメに魔法適性が乏しいのは変わらないので、香織にせがまれたこともあって、香織にオルクスの工房へ出入りできる魔法具を渡してある。これからはアレーティアに代わって香織がハジメに協力してくれるだろう。

 

「お前はもはや教会の言うところの無能ではない。自信を持つがいい」

「うん……ありがとう、アノス」

「ハジメ…………香織の想いには応えてあげたほうがいい。いつまでもヘタレじゃ駄目」

「う……まぁ、そうだね。そっちも……頑張るよ。だからアレーティアも頑張って。応援してるから」

 

 どうやらハジメとアレーティアの挨拶も終わったらしい。言いたいことを言ったハジメは転移陣で大迷宮の工房へ帰っていった。

 

「さて、ここまで来たが、最後にアレーティアに確認しておきたい」

「何?」

「ここから出た後、お前がどうしたいのかをな」

 

 先程の決起集会でも俺達地球からの来訪者の方針は固まったが、それは俺達地球組の方針であって、この世界の住人であるアレーティアとは無関係だ。アレーティアにはアレーティアの望みがある。

 

「ヒュドラの時に言っていたな。やりたかったことがあると」

「……私、ずっと王族として育てられて、十二歳の時から次期国王になるように教育を受けて、十七歳で即位して、そのまま王として国を治めてた。だから……もっと自由に世界を旅してみたい」

 

 アレーティアを取り巻く境遇についての俺の予想が当たっていれば、アレーティアは十二歳の頃から教会の手の者に囲われて過ごしてきたのだろう。

 

 異常なほど大切にされる代わりに、自由などほどんどなかったはずだ。

 

 つまり、あの狭い部屋に囚われる以前から、アレーティアにとってこの世界は牢獄だったのだ。

 

 だが今アレーティアを縛るものはない。彼女はどこにでも行けるし、何でもできる。

 

「神代魔法ももっと使えるようになりたい。神代魔法を覚えれば、アノスの魔法も使えるようになるかもしれない」

「なるほど。その可能性はなくはないな」

 

 二ヵ月間、俺とアレーティアは互いの魔法について教え合ったが、俺がアレーティアの魔法を習得したことに反して、アレーティアは俺の魔法を使うことができなかった。だが俺の世界の魔法をこの世界に調整して生まれたのが神代魔法のひとつである生成魔法なら、逆に神代魔法を俺の世界に調整することができれば、俺の世界の魔法が使えるようになるかもしれぬ。

 

「それに地球という世界にも行ってみたい。魔法を使わずに高度な文明が築けるなんてまだ信じられない」

「それは俺も驚いたものだ。直接見てみれば、アレーティアもきっと感動するであろう」

「そして……」

 

 俺の方を向いて、アレーティアが宣誓するように言う。

 

「いつか……アノスの本当の故郷。ディルヘイドに行きたい」

「それは地球へ帰るより困難かもしれぬぞ」

「構わない。私は不死身の吸血鬼にして、魔法の才に愛されし女。必ず、行けるようになってみせる」

 

 その言葉を聞いて、俺はアレーティアの前に出て背中で告げる。

 

「なら真っすぐ俺の後ろを歩いてこい。お前が自ら歩みを止めぬ限り、俺はいつでも前を歩いている」

 

 そう言って俺は、オルクス大迷宮の外に繋がる光に向かって歩み始める。

 

 すぐ後ろで俺の後を付いてくる気配と共に、アレーティアが笑顔が良く似合うであろう喜色混じりの声をかけてきた。

 

「これからもよろしく。私の……魔王様!」

 

 

 

 

 

 

 これは、暴虐の魔王が創造神ミリティアが創造した世界で邁進する物語の前日譚。

 

 

 後に銀水聖海に出でた際、■■世界■■■■■■と呼ばれることになる世界のひとつを舞台に……

 

 ──異世界の魔王が信頼する配下と共に、自由に旅をする物語。

*1
映像を遠隔でスクリーンに映し出す魔法




>時間調整
メタ的に言うとここで過ごす時間がズレると発生するイベントが全部ズレるので調整。有意義な時間にはなった模様。なのでシアは帝国に売られたりしないのでご安心を。

>大きいに越したことはない
アノスにとって巨乳は平和の象徴。増えれば増えるほど民の生活が豊かな証くらいに思っている。

>アノスのスタンス
基本的にクラスメイトとの帰還を目的に動くが、火の粉は払う。あとアノス的に神の意思によって永遠に終わらない戦争とか心底気に入らないので戦争は回避する方向。

>ハジメとアレーティア
本作では微塵も恋愛フラグが立っていない二人ですが、原作主人公とメインヒロインの組み合わせなだけあって相性はいい。

>豊穣の女神大作戦
この世界の命運を決めるキーパーソンになった愛ちゃん。アノスは最初から教会の信仰を根こそぎ奪うつもりでいる。

>アレーティアの誓い
誰かに依存するのではなく、アレーティアの心から生み出された望み。これより彼女は先導する魔王の庇護のもと、自らの望みを叶えるためにトータスを自由に冒険し始める。

>■■世界■■■■■■
もしも、もしも本作が本編完結まで至った際に、原作をありふれから魔王学院の方に移した場合に語られるかもしれない設定。見えないところは決まってますが、語られる日は来るのだろうか。


あとがき

さて、アノス様のトータスでの冒険譚の第一章いかがだったでしょうか。できるだけアノスのイメージを崩さないように書いたつもりですが上手くいっていれば幸いです。

元々ありふれた日常へ永劫破壊の連載中にアニメ化された魔王学院の不適合者を視聴して、アノス無双の話が見たいという思いから生まれた話です。

あとその頃になると永劫破壊の方が原作から大きく外れて色々考えなくてはいけないようになってきたので、もっと単純な話を書きたいと思ったのも理由です。

これからアノスはトータスを自由に冒険しますが、基本的に最強です。追い詰められるシーンがあるとすればそれはパワーアップフラグです。むしろエヒトをどうやって敵にしようか考えなくてはならないかもしれません。

あとあまり頭を使わなくても書ける作品をコンセプトに書いた作品なので魔王学院側の細かい設定はあえて採用しないかもしれません。目安は魔王学院原作は知らないけどアニメなら見たという読者でもわかるくらいの範囲の設定で書いていきたいと思います。もちろん守らなければならない基本は抑えるつもりですが。

一週間連続更新しましたが、弾が尽きたのでしばらく更新はないです。第一章の幕間という形でアノス視点以外の物語やタグにあるハジカオ要素。そして訪れた帝国とのあれこれくらいは書くかもしれませんが、いい加減永劫破壊の方も進めないといけないので。

なのでもし本作が気に入ってくれたと言う人がいればお気に入り登録だけでも(できれば高評価も)していただけるといいかもしれません。

では、また次回お会いできる日まで。
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