聖闘士星矢 9年前から頑張って   作:ニラ

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19話

 

 

「よいしょ、……ほらしょ、……どっこいしょ」

 

 あたり一面は広々とした赤土畑。

 元々が固く押し詰められていた大地だったが、今ではその影もなく、柔らかく掘り起こされた盛土が眼に見えている。

 耕し、開墾、開拓……どんな言い方でも構わないが、これらは俺ことクライオスが手がけたものだ。

 

 中国は五老峰にやって来てはや1週間……いや、もう1週間だ。

 

 聖域から中国組んだりまでやって来て、黄金聖闘士の童虎に睨まれ、何故かもう1週間もこうして此処に居る。

 俺の任務ってただ手紙を届けるだけで、童虎の身の回りの世話は含まれていないはずだったんだけどな……。

 

 これも『やる内容は簡単でも、行うのは大変なこと』に含まれる事なのだろうか?

 

「ふー……こんなもんかな?」

 

 俺は口にしてそう言うと、今まで振り回していた鍬をヒョイっと肩に担いだ。

 うん、何だか農耕器具の扱いにも慣れてきたみたいだな。結構結構。

 

 最初のうちは力加減が上手く行かず、鍬の先だけが飛んでいったりもしたのだが……まぁ、それも今となればいい思い出だ。

 というよりも、いい思い出として放っておかないと心が痛む。

 

 ――……詳しく聞きたい?

 

 いや、そんなに妙なことが起きた訳でもないんだがね。

 ただ単に、飛んでいった鍬の刃部分が、偶然(ここが重要)童虎に向かって飛んでいったってだけのこと。

 ほら、あの人って皺苦茶でも黄金聖闘士だろ? だからそんな程度の物はアッサリと避けてくれたのだが、それが元できつくお叱りを受けたのだよ。

 そう……お叱りを。

 

 まぁ、この話はこれくらいでいいだろう。

 

「しかし……耕したな」

 

 周囲一帯を見回しながら、俺はそんな感想を口にした。

 本当に耕した。

 地平線の向こうまで……とは流石に言わないが、少なくとも端から端までで『反対側に誰が居るのか見分け難い』という位には広さがある。

 

「これって俺が居なくなったら、一体誰が管理するんだ?」

 

 童虎は滝の前から動かないし、それじゃあ春麗? いやいや、確かに春麗にはデスマスクをイラ付かせるくらいの祈り能力があるが、

 だからってこの畑は祈りではどうにもならんだろう。

 じゃあ、アレか? 紫龍が来るまで野ざらしになるのか、ここは?

 

「…………」

 

 何だかそう考えると、一気に気持ちが萎えてくるな。

 結局の所俺がやったのは、利用価値がない土をただ掘り返しただけなのでは無いのだろうか?

 

「ハハ、無意味に土と戯れる1週間でした~」

「クライオスさーん!」

 

 感慨(この場合は後悔とも言う)に耽っていた俺だったが、不意に誰かの呼ぶ声が聞こえてきた。

 この場所で俺のことを『クライオスさん』、なんて言う人間は一人しか居ないけどね。

 想像してみなさいな、童虎が『クライオスさん』なんて言ってる姿を。……絶対に身悶えるから。

 

「よぉ、春麗。一体どうしたんだ?」

「ハァ、ハァ、ハァ、は、はい――ハァ」

 

 俺の元まで走ってきた春麗は、肩で息をして言葉を話すことも出来ない状態になってしまっている。

 先刻も言ったように結構な広さだからな、此処は。

 「まぁ、これでも飲め」と言って、俺は足元に置いてあった水筒を手渡して春麗に水を飲ませた。

 可愛らしくコク、コク、コクと喉を鳴らして水を飲んだ春麗は

 

「――あ、ありがとうございました」

 

 と、これまた可愛らしくお礼を口にするのだった。

 

「じゃあ落ち着いたところで、どうしたのさ?」

「あ、はい。その、お昼ごはんが出来たので呼びに来ました」

 

 元気一杯にそんな事を言ってくる春麗。

 

 あー……なごむな。うん。

 春麗ってこのまま成長していくんだよな、この性格のまま。

 ……紫龍ムカつく。

 

 

 

 

 

 第19話 燃え上がれ小宇宙! 立ちはだかる廬山の大滝……じゃなくて、老師。

 

 

 

 

 春麗の作った料理を美味しく頂いた後、俺は廬山の滝の前に立ってジッと流れる水を見つめていた。

 話によると、この廬山の滝は星の降る場所とか言われていて、宇宙から降り注ぐ星が滝から落ち、

 滝壺に安置されている龍座の聖衣はその星によって鍛えられているとか……いないとか。

 すると……この滝壺深くに、龍座の聖衣が眠ってるのか。

 

 俺はチラッと視線を滝壺へと向けた。

 

「深そうだな……」

 

 紫龍はこの中に潜って、それから聖衣を引っ張り上げたのだろうか?

 俺の聖衣みたいに、呼んだら飛んでくる……って訳には行かないんだろうな、やっぱり。

 

 紫龍だけでなく氷河や瞬もそうだが、海とか水とかに関係する事が多い気がする。奴等は泳ぎも上手そうだ。

 紫龍は滝壺ダイブ、氷河はマーマに会うために寒中水泳(スウェットスーツを着たほうが良いのでは?)、

 瞬は聖衣獲得のために神話のアンドロメダを模倣する等々。

 ……まぁ、瞬の場合は泳ぎとか関係ないけどさ。

 

「でもコレ……逆流なんて出来るのか?」

 

 思いの外に大きな水の流れ。

 俺はその光景に、思わずそんな事を口走っていた。

 

「ふぉっふぉっふぉ。確かにお主には出来ぬかもな」

 

 不意に背後から声が聞こえる。

 というか……『ふぉっふぉっふぉ』って、バル○ン星人ですか?

 俺は振り向いて、そんな妙な笑い声で登場してきた人物、天秤座・ライブラの童虎に視線を向けた。

 

「出来ないかも……って、どういう事ですか老師?」

 

 童虎の方からはどうなのか知らないが、少なくとも俺のほうは童虎を嫌っているわけではない。

 なので俺は、それなりに敬意を込めた応答をするようにしている。

 

 だがこの目の前に居る200歳オーバーの化物は、俺の事をサガの手先だとか考えているのか? 何かと絡むような言い方をしてくることが多い。

 若年童虎の声(堀内賢雄)とか好きなんだけどな……。

 

「生半可な小宇宙では、廬山の滝を逆流させるなど不可能じゃと言うておる」

「生半可なって……俺はこう見えても、白銀聖闘士ですよ?」

 

 確かに『出来るのか?』なんて口にはしたが、そもそも青銅に成り立ての紫龍に出来たことなのだ。

 それを仮にも白銀の俺が、出来ない道理は無いだろう。

 俺は軽く笑うようにして答えを返すと、童虎はそれに対し――

 

「ふんっ」

 

 なんて、鼻で笑ってきた。

 瞬間、俺自身の目元がピクリと動いたのを感じる。

 

「……なんですか? いったい」

「聖衣の色など関係ないわ。お主の小宇宙では無理じゃと言うておるのだ」

 

 童虎の言葉に、俺は今度は明らかに眉根が動くのが解った。

 何なのだこの爺さんは?

 黄金聖闘士だと言うことは解っている。

 だが、何故にこんなにも喧嘩腰に物事を言ってくるんだ?

 

「小宇宙とはその者の心じゃ。

 お主のように淀んだ心では、喩え限界まで小宇宙を高めたとしても、この大滝を逆流させることなど出来はせんじゃろう」

「淀んだ心?」

 

 思わず、俺は首を傾げて聞き返してしまった。

 『淀んだ』とは、いったいどういう事か? サガのように、『邪悪だ』と言うのなら意味も解るのだが……。

 

「そのままの事よ。お主は何かしら、心の奥に溜め込んで居るものがある。

 それが小宇宙を小さく――いや、心そのものを小さくしてしまっているのじゃ」

「……」

 

 一気にまた意味が解らなくなったな。

 溜め込んでいるもの――とは、恐らくは俺だけが知っているこの先の未来についてだろう。

 だが、その事が俺の小宇宙や心……要は、成長を止めているとは、いったいどういう意味だ?

 

「解らぬじゃろう? 今のお主には、到底理解できぬことじゃ。――今のような曇った眼をしていてはな」

「クッ!」

 

 またそれか!

 何なんだ、いったい!!

 

 俺は『ギリィッ』っと音を鳴らして歯ぎしりをした。

 曇ってるだの何だの……童虎は俺の何が解ると言うのか?

 そりゃ俺自身、自分が聖闘士らしくはない事くらい良く解っている。

 だが、だからと言って顔を併せて然程時間も立っていないような相手に、どうこう言われるような筋合いは無いはずだ。

 

 だいたい――今の童虎は本当に強いのか?

 

 いや、若い時の童虎が強いことは解っている。

 だが若返る前の、今の老いぼれた童虎は、こんなに偉そうにするほどに強いのか?

 ちょっと捻ってしまえば、へし折れてしまいそうじゃないか。

 

「ほ? これはまた……随分と剣呑な表情をしよる」

 

 どうやら表情に出たらしく、童虎にそれを指摘される。

 だが俺は「ふん」っと鼻を鳴らし、構わずに小宇宙を燃やした。

 

「老師も聖闘士だ。……だったら、俺の身体から出る小宇宙が解るでしょう?

 これでも、俺の小宇宙は小さいって言うんですか?」

 

 俺は怒ってるんだろうか?

 いや、怒っているのだろうな。

 

 数年前から初めた修業と、今の自分を否定されたような気がしたのだ。

 だから俺は――

 

「そんな程度で小宇宙じゃと? 片腹痛いわい」

 

 いくら相手が黄金聖闘士だと解っていても――

 

「――ッケンナ! 爺ィ!!」

 

 思い切り腕を振り上げていた。

 聖闘士が大人げない? って、誰だって頭に来ることの一つや二つは有るだろう?

 俺にとっては、コレがそうだったってことだ。

 

 だが――

 

「なっ!?」

「ほっほっほ」

 

 振りあげて突き出した俺の拳は、枯れ木のように貧弱な童虎の掌で受け止められていた。

 手加減をしたのか? いや、そんな感情は起きもしなかった。

 だったらやっぱり――

 

「元気な小僧じゃな」

 

 笑ってるのか、それとも怒ってるのか?

 どんな意味のある表情なのかも解らない顔だ、……だが

 

「ク、グゥ……!」

 

 拳の先から感じる感触。

 俺はコレと同じ感触を知っている。

 この、まるで空気の塊を叩いたような、そんな奇妙な感触。

 

 コレは――前にシャカに殴りかかったときに、軽々と受け止められたのと同じ感触だ。

 

「儂の言葉が頭に来たか? 儂のような老人なら、容易くどうにか出来るとでも思うたか?

 ――そんなことじゃから、小さいと言うのじゃ!!」

 

 一喝の瞬間、童虎の姿が消えたようになり、そして

 

「喝ッ!!」

「んなっ!?」

 

 次の瞬間、俺は童虎の掌底の一撃で数m程をぶっ飛ばされたのだった。

 俺は地面を滑りながらも、何とか体勢を崩さないようにして立っていた。

 

 童虎は俺に「ふむ」と言うと、その視線を俺から離して滝の方へと向ける。

 

「今の聖域は、かつての輝きを失ってしまっておる。

 かつての、200年以上前に行われた聖戦のとき……あの時も聖域は輝きを失いかけていた。

 儂は、もうあの時のような思いはしたくはないのじゃ」

「老師……」

 

 ほろり、と零すように言った童虎の言葉に、俺は思わず声をかけていた。

 考えれば、この人物は長い時間を生きてきて、サガに殺された前教皇とはそれなりに友誼もあった筈だ。

 前回の聖戦がどれほどのものだったのか? それは俺には解らないが、

 自身の欲望によって動いているように見えるサガの行動は、老師には許すことは出来ないのだろう。

 

 だが――

 

「俺のことを、まるで悪の手先みたいに扱うのは止めて欲しいんですけど」

 

 俺は眼を細め、思わず童虎にそう言っていた。

 いや、もう本当に止めてもらいたいのだ。

 どっちかというと、俺はサガ陣営とアテナ陣営の中間に居て、波風立てずに生きていければ一番だと思っているのだから。

 

 とは言えそれを聖闘士に……それも黄金聖闘士の童虎に直接伝えるわけにもいくまい。

 一番いいのは聖域とかアテナとか全部放って、ムウのように人里離れた山奥に隠れてしまえな良いのだろうけど、

 残念ながら仮に其れをして見つかってしまった時のことが怖すぎて出来そうにない。

 俺のようなタダのモブ以下とも言えるような人間なんか、出来れば放っておいてくれると助かるんだけどな。

 

 そもそもだ。

 事の始まりを考えるのなら、俺は聖闘士になんてなるつもりはなかったのだ。

 日本とは違う国で、普通に(幾分調子にのっていた所もあるが)生きていこうとしていたのだ。

 

 それがひょんな事から拉致同然に聖域に連れられ、そのまま黄金聖闘士である乙女座のシャカに弟子入りさせられてしまった。

 そして自分の身を守るために修行を重ね(主に修行で死なないように)、小宇宙が使えるようになってからは出来ることを増やそうと頑張っていただけに過ぎない。

 まぁ……それで結果的には聖闘士になってしまったのだが、とは言え今でも俺の行動の第一理由は『自身の安全』で有ることに変わりはない。

 だからこそ白銀聖闘士の同期たちとはあまり仲良くなりたくなかったし、死ぬようなことは極力控えていたかった。

 

 無言で滝を見つめ続ける童虎に視線を向ける俺は、内心で盛大な溜息をついていた。

 

 暫くの間そうして童虎の後ろ姿を見つめていたのだが、どうやら童虎から返事が来そうにはない。

 先程ぶっ飛ばされたことは頭にくるが、とは言えこれ以上此処にいても仕方が無いだろう。

 

(畑仕事に戻ろうかな)

 

 なんて、俺は思い始めていた。

 

 だがふと、滝を見ていた童虎の肩がピクッと動く。

 そしてそのままゆっくりとした動作で、再び俺の方へと顔を向けてきた。

 

 なんだろうか?

 もう正直、この人が何かをしようとするたびに、俺の体力と精神力がガリガリと減っていくのだが。

 

「あの、老師――」

「そこまでじゃ、クライオス」

「へ?」

 

 雰囲気に堪えられずに口を開いた俺だったが、童虎はそれを遮るようにして口を挟んできた。

 普段は人のことを『小僧』だのなんだの言う癖に、なんだって急に名前で呼んできたんだろうか。

 嫌な予感がヒシヒシと、まるで肌に針を刺すかのような感覚になって感じる。

 

「クライオス……お主は、今の聖域の事を知っておるのだな? 恐らくは儂と同じ程度に」

「はぁ?」

 

 この人は何を言ってるんだ?

 ……いやそもそも、どうして今までのやり取りでそういう結論に達するんだ?

 訳がわからないし、理解が追い付かない。

 確かに聖域で起きてることも、その理由や内容も、ヘタをすれば童虎よりも俺は知っているだろう。

 だが――

 

(この人はなんだって、勝手にそんな結論を打ち立てているのかぁっ!?)

 

 俺は困って表情を歪め、視線を彷徨わせている俺だが

 

「……………………」

 

 童虎はそんな俺に対してジッと無言で視線をぶつけてくる。

 

 頼む、お願いだから何か喋ってくれ!

 だが俺の悲痛な思いが通じるわけもなく、

 

「……」

 

 童虎からは無言が返ってくるだけだった。

 

 実際、『何を言ってるんですか?』と言うのは簡単だろうけど、とは言え今の状況ではマトモに聞いてくれないかも知れない。

 仮に『知っている』とでも告げた場合、なにやら面倒な事になりそうな予感がヒシヒシと感じられる。

 どうしたものか? どうやって乗り切るべきか?

 グルグルと頭の中で打開策を考えるが、一向にいい考えは浮かんではこない。

 

(もういっそのこと、”知ってますよ~“とでも言ってしまおうか?)

 

 そんな風に気持ちが流され始めたとき

 

「クライオスさーん! そろそろ午後の作業を始めましょー!」

 

 場の緊張を粉砕してくれる、女神(春麗)の声が辺りに響いた。

 この瞬間、俺の目には春麗が未だ会ったことのないアテナなどよりもずっと神々しく映っていたに違いない。

 俺はホッと一息ついて

 

「あぁっと、すいません老師。春麗がお呼びなので、俺はこれで失礼します」

 

 と苦笑いを浮かべてその場所から逃げ出すのであった。

 背中から感じる、何を考えているのか解らない老師の視線に……俺は

 

「さっさとココから逃げよう」

 

 そう本気で思うのであった。

 

 

 

 

 ※

 

 

 

 

 先日、聖域からの使者だと言って一人の小僧が現れた。

 儂に教皇からの手紙を預かってきた――と言うてな。

 

 馬鹿馬鹿しい。

 

 何が教皇からの手紙か?

 儂は知っておる、数年前に何があったのかを。

 勿論証拠など何もないが、とは言え儂の予想は間違ってはいないはずじゃ。

 だからこそ、儂は聖闘士の最高峰である黄金聖衣を受けた聖闘士でありながらも、その路に背くようなことをしておる。

 

 今までも何人もが似たような理由で儂のもとにやって来たが、儂は連中をマトモに相手などせんなんだ。

 どいつもこいつも、偽の教皇に踊らされておることに気付いてはおらん。

 じゃが――

 

「あの小僧……クライオスというたか?」

 

 精神的にはまだ未熟じゃが、白銀聖闘士として見るならば実力は申し分ない。

 それに何より、今までの連中とは違って聖域の内情を知っているような素振りをしておった。

 

「知っているが……其れを口にすることは出来ない。――と、そういった所じゃろうな」

 

 『今の聖域の事を知っているのか?』との問いかけに対する、あの妙な仕草。

 儂の予想を裏付けるには十分過ぎる行動じゃった。

 今までにもやって来た、何かを勘違いしたような奢りたかぶった連中とは何かが違う……。

 もっとも、その何かが何であるのかは解からんのじゃがな。

 内面? 精神? 考え方?

 そのどれもが正しいようで、やはり何かが違うようにも感じる。

 僅かづつではあるが、平和を愛する者達が育ってきていると言うことなのじゃろうか?

 

「……聖戦までは時間がない」

 

 儂は呟くように言うと、視線を滝壺へと向けた。

 かつてアテナに託された使命のため、儂はこの場を動くことのできない運命。

 

 願わくば、新たな次代を担う戦士が誕生せんことを。

 

「ふむ……手紙くらい、受け取ってやるべきか」

 

 独り言のように呟いた言葉は滝の音に掻き消えて、かつての聖戦で生命を落とした仲間たちを想い、

 儂はホンの少しだけ息を吐いた。

 

 

 


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